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組合と御用組合



「阿修羅」のある記事についてのコメントが日本における労働組合についてのいい証言になっているので転載する。
労働組合=アカという発想で発言する馬鹿な人間はいまだに後を絶たないが、労働組合とは「働かなくても金を寄こせ」ではなく、「働いた分の金を正当に寄こせ」というものである。経営者の一部にはこれを前者だと見る者がおり、またネット論者の中にも自分が経営者になった気分でそう発言する者もいる。日本ではなぜか貧乏人のくせに共産主義や社会主義を憎悪する人間が多く、そういう人間はまた労働運動や労働組合を攻撃するものである。かつてアメリカで奴隷自身が奴隷制度を擁護する発言をしたようなものだ。もっとも、この「奴隷」は自分が奴隷であることにも気づいていないのだが。
しかし、組合運動自体にも問題はあり、それが「御用組合」という存在だ。労働者の生活や権利よりも会社の便宜や利益を優先させることを第一義とする組合で、しばしばそういう御用組合の幹部から会社幹部へと出世していくわけだ。そういう連中の発言は常に、「会社あってこその会社員だ。会社が潰れたらどうなる」というものだが、そうした会社優先主義によって労働分配率はどんどん低下し、会社は空前の内部留保を貯え、株主や会社役員は高配当や高所得を手に入れる一方で会社員の給与は低水準のままに抑えられてきたのはご存じの通りである。そして、庶民全体の経済水準が低下したために日本の消費活動が停滞し、日本が慢性的デフレ状態にあることは、これまで何度も書いてきた通りである。
組合批判者が攻撃する「組合」は、御用組合にすぎないことが多い。もしも労働者の権利を守ること自体を否定するような論者がいたら、ただの阿呆である。


(以下引用)


04. 2011年9月03日 03:53:19: StnhJjyMPw
電力会社の労働組合は、御用組合。経営者、支配階級の犬だ。最近では、このような左翼的表現を使う人もいなくなったので、あえて使用した。かつて日本の労働団体が総評、同盟と分かれていた時代。電力労連は同盟の有力単産であり、原子力発電を推進する民社党の支持母体であった。民社党は、CIAが対日工作でつくらせた政党で、社会党を分裂させて資金を援助して1960年に設立した。
電力会社にも原子力発電に反対する勢力はあったが、彼らは巧妙な戦術で次々と会社から追放された。かつて当方の友人だった人物の父親もそうで、どこどこの所長をつとめ、結構いい身分だったという。このまま行けば出世コースで人生、安泰と言うところであった。ところが、何を誤ったのか、突然ある電力会社を自分からやめてしまい、中小企業に転職した。1970年代前半のことだ。その人物は現在亡くなっているが、日本共産党の支持者であった。彼は当時から原子力発電に反対する日本共産党の方針に賛同し、会社の方針に反して個人的に応援していた。
それでいろいろあったらしい。会社は原子力発電を推進する立場で、労働組合もそうであった。原子力発電に反対する少数派の組合は、会社の不当労働行為で弱体化が進み、そのあと消滅したそうだが、原子力発電容認に転向できなかった者は、会社にいられなくなりやめていったそうだ。そして御用組合だけになった。それから総評、同盟は合併し連合になったが、同盟が主導権を握ったと言う。これはつまり、労働界が原子力発電を推進する側にあることを意味する。
がんばろう日本ではない。暗黒日本。こちらが日本に相応しい。反対派を粛清し、やりたい放題の支配階級の犬・御用組合。だが、彼らに待っていたのは福島第一原発事故。マスゴミは隠蔽しているが、事態はますます悪化している。反対派がブレーキをかけていたのに、そのブレーキがなくなってしまえば暴走が始まる。まるで戦前の軍部の暴走と同じだ。
暴走した結果、日本中に54基もの発電用原子炉が建設された。研究用を含めると、いくつあるやら。これらのうち、4基が潰れただけでこんなのだから、このまま行けば日本どころか世界が危ない。

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