私はビートたけしの映画の中で「あの夏いちばん静かな海」が一番いい作品だと思っているのだが、あの映画を見た時に連想したのが佐藤春夫作詞大中恩作曲の歌曲「海の若者」である。あの映画のラストにこの歌曲を流してほしかった。(引用した記事では作曲を清瀬保二としている。別の曲のヴァージョンもあるのだろうか。)
詩: 佐藤春夫 (Satou Haruo,1892-1964) 日本
佐藤春夫詩集-寒蝉鈔 海の若者
曲: 清瀬保二 (Kiyose Yasuji,1900-1981) 日本 歌詞言語: 日本語
海の若者 | |
詩: 佐藤春夫 (Satou Haruo,1892-1964) 日本
佐藤春夫詩集-寒蝉鈔 海の若者
曲: 清瀬保二 (Kiyose Yasuji,1900-1981) 日本 歌詞言語: 日本語
若者は海で生まれた 風を孕んだ帆の乳房で育つた すばらしく巨きくなつた 或る日海へ出て 彼はもう帰らない もしかしたら あのどつしりした足どりで 海へ大股に歩み込んだのだ 取り残された者どもは 泣いて小さな墓をたてた |
ゆったりした歌が、そこかしこに挟まれる絶妙の間とともに歌われます。けっこう謎めいた詞の内容と共に心に残る歌曲です。
( 2016.11.11 藤井宏行 )
PR