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「精神の帝国主義」

まだ構想段階だが、「精神の帝国主義」という思想を文章化しようと思っている。
そのきっかけは、「ローマ帝国の産業は何だったか」という疑問が頭に浮かび、答えは「ローマ帝国に産業は無い。強いていえば軍隊が産業だった。その仕事は収奪だった」ということである。これは近代西洋の帝国主義はもちろん、アメリカでのロックフェラーやモルガンの仕事が「産業界の征服事業」であったこと、そして現在の金融資本主義が「金融による民衆支配と収奪」であることに通じている。これが「精神の帝国主義」である。つまり、「労働は奴隷(属国)がするもの」という思想だ。その萌芽はギリシャ文明やマケドニア文明にあり、ローマ帝国で完成され、その精神は西洋文明の根底である、ということだ。
もちろん、西洋文明だけでなく、基本的に封建主義社会・身分社会では、この「精神の帝国主義」「労働は奴隷がして支配者層は遊んで暮らす」という思想が根底にあるが、東洋ではそこに儒教や仏教の影響による「仁慈」の思想があったのが西洋との違いである。西洋の覇道一辺倒に対し、東洋には王道思想があったわけだ。それが完全に「精神の西洋化」がされてきたのが現代だろう。エゴイズムの集団化・組織化と武力化、法の歪曲と悪の隠蔽と逆に露骨化、弱者軽蔑と無慈悲さ、宣伝広告や公教育の利用などがその特徴である。

まあ、改めてまともに文章化しなくても、その内容は上に書いた思想でほとんど尽きてはいる。

念のために言えば、帝国主義は「主義」なのだから、それに「精神の」を付けるのは冗語(無駄な付けたし)だという批判をする馬鹿に対して、それなら「精神病としての帝国主義」と言っておく。支配者のそれはチャップリンの「独裁者」で戯画化されている。ただ、それは国民一般の精神に内在しているので、あえて「精神病」とは言わないだけだ。自己愛や利己主義そのものが精神病ではないのと同様である。そして組織化した(国民運動化した)帝国主義は国民全体を狂気にする。

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