「大摩邇」から転載。
書かれたことのすべてに納得しているわけではないが、示唆的な内容だと思う。
記事への不満は2点。
1)「毒素」とは何か。その具体的内容が不明であること。
2)体の異常が「腫瘍」や「癌」などハイレベルになった時の対処法が不明であること。
である。
この段階で、まさか菜食主義にすればいい、などとは言わないだろうし、睡眠が大事と言っても、その睡眠は意志ではコントロールできないことが多いのである。
つまり、全体に「何となくもっともらしい」のだが、本格的に病気になった人にとってはあまり役に立たないような気がする。
まあ、病気になる前の段階での「健康を守り、病気を悪化させないための生活術」としてはかなり有効だろう。特に、ちょっとした不調は薬に頼らず、食事を断ち、静養するのがいい、という考えには大賛成である。文中にもあるように、人間以外の動物は、たいていそうしているようだ。つまり、「食事を消化するにも大きなエネルギーが要る」のだろう。断食と静養は、動物の「本能的療法」なのである。そうした自然に逆らう療法が西洋医学の「対症療法」である。
だが、現代生活ではその「静養」や「休養」がなかなかできないことが多い。何しろ、社員に「24時間、365日働け」と言う経営者が処罰もされないどころか、国会議員にまでなる社会である。(笑)
(以下引用)
2013年09月02日22:11
カテゴリ本山よろず屋本舗癌
ガンに至る「病気の7段階レベル」
本山よろずや本舗さんのサイトより
http://homepage2.nifty.com/motoyama/index.htm
<転載開始>
盆のおり、私は亡くなった母に線香の一本でもあげようと思い、実家であった兄の家を訪ねました。
そこで気になっていた兄の不整脈の手術について聞いてみました。以前の記事にも書きましたが、私の兄は不整脈の持病があり、それまでは発作を薬で抑えていたのですが、ついに手術に踏み切ることにしたのです。
その手術は先月(7月)だったとのことで、手術自体は成功したのですが、術後の経過が思わしくないとのことでした。
薬で不整脈を抑えるというのは、不整脈の信号に心臓に送っていた神経の働きを薬で麻痺させるということです。それを手術するというのは、その神経そのものを手術によって焼き切ってしまおうということです(一度切断された神経は二度と元に戻ることはなく、私はなんとも残酷な処置で、これを治療と呼んでいいのかと思いがあります)。
術後の経過が思わしくないというのは、手術後にこれまでと違ったタイプの不整脈が起きてきたからです。兄の胸は今手術によって火傷を負った状態ですが、医者は再手術が必要かもしれないと言っているそうです。
私はこの話を聞いていて、おそらく兄の不整脈が完治することはなく、死ぬまでこの医者と付き合うはめになるだろうなと思いました。
というのも、この医者は兄の不整脈を本当の意味で治そうとする意志が全くないからです。
この医者がやろうとしていることは、(不整脈の原因を突き止めてそれを取り除くことではなく)不整脈を伝える神経にのみ焦点をあて、その機能を除去しようとしているに過ぎないからです。
これを対症療法といいます。
私は当HPで、現代医療は根本的に間違っていると何度も指摘してきました。
それは病気になって医者の診察を受けるわけですが、医者は病気の原因となったものには全く関心がなく、熱や痛みや倦怠感などの症状を薬(時として手術)で緩和するだけだからです。病気になったのなら、病気になった原因が必ずあるはずで、それを全く無視するという現代医療の姿勢に、驚きすら覚えます。
偏差値の高い医学部を卒業し、医師国家試験をパスするほどの優秀な頭脳を持った人間なら、こんな理屈がわからないはずがありません。
聞くところによると、日本の医学部では、病気の根本原因を追求するというトレーニングを全くしないといいます。医学部の学生は、2万あまりの病名を必死で憶え、そしてその病名に対する対症療法をひたすら学ぶことしかしないそうです。それが事実だとしたら、私には優秀な頭脳と資産の浪費に思えてなりません。
今回は『50代からの超健康革命』(松田麻美子著、グスコー出版)から、ガンに至る病気の7段階レベルに関する話を紹介したいと思います。
松田麻美子さんは日本におけるナチュラル・ハイジーンの先駆者です。ハイジーンとは「健康および健康維持のための科学。健康を保ち、病気を予防するための原則の理論」だといいます。ナチュラル・ハイジーンは、19世紀の初め、アメリカの医師たちによって系統づけられた学問で、そのルーツは古代ギリシャのヒポクラテスやピタゴラスの思想によるものだそうです。
私は『50代からの超健康革命』の「ガンに至る病気の7段階レベル」の部分を読んで大きな示唆を受けました。
それは病気の根本的な原因が述べられていたからです。
私が知っていたのは、風邪はウイルスが原因で起こるのではなく、体内に溜まった毒素を排出する行為だということまででした(ウイルスは毒素に侵された体内で繁殖した結果だということです)。その風邪の症状を薬や注射で強引に抑えてしまった場合、毒素の排出に失敗し、段階的に症状が悪化していくという過程が克明に述べられています。
この「ガンに至る病気の7段階レベル」は、ナチュラル・ハイジーンの医師ジョン・H・ティルデン医学博士がその著書『毒血症が語るもの』で発表したものだそうですが、おそらく西洋医学のみを学んだ日本の医者のほとんどは、その理論を全く知らないと思います。知っていたら、自分達がやっている対症療法が、病気を治すのではなく逆に病気を悪化させていることに気付くはずだからです。知っている医師はあえて、黙っているのだと思います。それが世間に広く知られるようになると、多くの医者は失業せざるをえなくなるからです。
では、『50代からの超健康革命』から抜粋して紹介します(なお抜粋した文の中で不要な部分は削除してあります)。
・・・<『50代からの超健康革命』、p70~p86から抜粋開始>・・・
●病気の原因はウイルスではない
私たちは「風邪を引く」とか「風邪を移される」とか言いますが、実は風邪は外から引っ張り込むものでも、移されるものでもないのです。体が風邪のウイルスを繁殖できるような環境を作ってしまったため、体自らが緊急に浄化のプロセスを始めただけのことなのです。
すなわち病気の第一の原因は、体内環境の汚染、つまり誤った食習慣やライフスタイルの結果、血液が汚染された状態にあるからなのです。ナチュラル・ハイジーンでは、その状態を「毒血症」と称しています。
病気の原因は、バクテリアやウイルスではありません。実のところ流行しているのは、風邪やインフルエンザではなく、これらの病気を引き起こす誤った食事やライフスタイルのほうなのです。みんなが同じような誤った食事やライフスタイルをしているために、同じような病気が流行するのです。
ガンや心臓病同様、風邪やインフルエンザが、生活習慣の誤りから生じることは医学部でも学びません。誤った食習慣とライフスタイルという根本原因を取り除けば、病気を予防できるばかりか、すでになってしまっている病気も治ります。
しかし、病気の症状を取り除くことだけに専念する現代医学では、熱や咳、痰、下痢などを抑えるために薬を使用します。またガンや心臓病のような慢性の病気の場合には、手術によって組織の変性したところを切除してしまいます。
医学による治療では、症状は消せますが、根本原因を取り除くことはしないため、完全に健康を取り戻すことはできません。手術を終えて退院すると、その患者さんは医師から「もうもとの生活に戻っても大丈夫」という許可をもらっているため、再び病気を引き起こした要因である従来の食事やライフスタイルへと戻っていくのです。患者さんのなかには再発を予防するため、生涯薬を処方されている人もいます。
あなたの車のダッシュボード上に、エンジンチェックの赤い表示が点滅しているとき、目障りだからと、その上にテープを貼って隠したり、あるいはボンネットを開けて、その表示が点減しないように配線を切断して車を運転し続けるでしょうか。根本原因を取り除くことをしないこのようなヘルスケアは、こうした運転と同様の非常に愚かで危険な行為なのです。この愚かな行為を続けていくと、病気はやがて急性病から慢性病へと進行していくことになります。
●ガンに至る「病気の7段階レベル」
どんな病気も、長年の間の不注意なライフスタイルの結果として現われてくるもので、突然襲ってくるものではありません。20世紀初めに活躍したナチュラル・ハイジーンの医師ジョン・H・ティルデン医学博士が、病気は第1段階から最後の第7段階(ガン)に至るまで、非常に長い年月をかけて漸進的に進行していくと、その画期的な著書『毒血症が語るもの(Toxemia Explained)』に記しています。
最終段階に至る前であれば、どの段階でも病気の根本原因(誤った食習慣やライフスタイル)が取り除かれると、痛みや苦痛は止まり、病気の進行を止めることができます。この7つの段階とその警告のサインについて精通すれば、あなたは自分の健康を意のままにコントロールすることができるようになり、肥満や病気に苦しむようなことはありません。
病気の原因を取り除かず、不快な症状を抑えるために薬が用いられると、たとえ症状が消え病気が治ったように見えても、病気は進行し続け、容赦なく次の段階へと進んでいくことになります。
①【細胞の衰弱】
病気はまず「細胞の衰弱」から始まります。体のエネルギーが低下してしまうと、体はノーマルな作業をすることができなくなります。衰弱の最大の要因は睡眠不足です。睡眠が不足すると、神経エネルギー(体のすべての機能をコントロールしている脳のエネルギー)が十分作られなくなるため、体は食べ物の消化や代謝作用の機能が低下し、食欲不振や疲労を感じるようになります。
老廃物の排泄、血液循環などが円滑に行なわれなくなるため、有害物質が排泄されるよりも、作られるスピードのほうが速くなってしまいます。これらの老廃物が円滑に捨てられないと、毒素となって体内に堆積し、病気は次の段階へと進展していきます。
②【毒血症】
排泄し切れなかった有害物質(毒素)が、血液やリンパ、そして組織の中で飽和状態になっています。この状態を「毒血症」と呼びます。
毒血症(または自家中毒)では、腸が便秘のために有害物質で飽和状態になっているばかりか、腺、細胞と細胞の間、血液循環やリンパ組織の中など、全身が毒素の飽和状態になっています。そのためナチュラル・ハイジーンでは、毒血症を「細胞の便秘」とも呼びます。
私たちの体はおよそ60兆個の細胞からできています。この細胞はそれぞれ生きていて、酸素や栄養を取り入れ、エネルギーを製造したり、いろいろな組織を構成し生命機能を全うしています。.
この細胞を取り囲んでいる体液が老廃物で飽和状態になってしまうと、細胞は酸素や栄養を取り入れることができなくなるばかりか、細胞の中の老廃物を外へ運び出してもらうこともできなくなります。細胞は老化し、突然変異を起こしたり、正しく働くことができなくなり、やがて死んでいきます。
このような細胞で構成された組織には異変が生じてきます。超健康をめざすには、私たちは細胞が浸されている体液を絶えず清潔に保っておく必要があるのです。
アレキシス・カレル博士は鶏の心臓から取り出した細胞を、アルカリ性の溶液に浸して保存し、毎日その液を新しいものに取り替え続けることによって、その溶液を取り替えるのをやめるまでの28年間、心臓の細胞を生き続けさせたという実験を行なっています。
私たちの体液は弱アルカリ性です。動物性食品や穀物、加工食品などの酸性形成食品が中心の食事では、体液は酸性に傾くばかりか、その有害な代謝副産物が体液を汚染させ、毒血症を引き起こし、細胞を便秘状態にさせてしまうのです。細胞の便秘が続いていると、次の段階に移行します。
③【刺激】
有害な物質(毒素)で細胞が「刺激」を受けていることを、体の入り組んだ神経ネットワークが察知する状況です。
症状としては、かゆみ、ニキビ、むかつき、頭痛、軽度の湿疹、乾いた咳、口臭・体臭の悪臭、頻尿、便秘や下痢、尿や便の悪臭、体重の増加、顔色の悪さ、目の下のクマ、過敏症(かぶれや花粉症など)、落ち着きのなさ、ヒステリー、不定愁訴、不安、生理痛、PMS(月経前緊張症)などがあるかもしれませんが、この段階では本人は異常だとは全く感じていません。
実は排泄されない毒素が体を打ちのめしていることを、このような症状で体の持ち主に警告しているのですが、本人はそれに気づかず、「不快な症状」を受け入れて暮らしています。
かゆみや、湿疹などの肌のトラブルは、40億もある毛穴から毒素が排泄されているため、それが刺激を引き起こしているのです。衰弱、毒血症、刺激による影響がかなり長い間無視されていると、体はますます増え続ける一方の毒素に対応するため、強硬な手段をとることになります。
④【炎症】
体は溜まりすぎた毒素を一掃するために、大掃除を始めます。これは体が恒常性を保つために、自ら行なう「クレンジング(浄化)とヒーリング(治癒)のプロセス」なのです。
この段階になると、誰もが体にトラブルが発生していることに気づきます。熱や痛み、不快や苦痛の症状が出てくるからです。
このとき医者に行くと、副鼻腔炎、咽頭炎、中耳炎、扁桃腺炎、大腸炎、皮膚炎などというように、語尾に「炎」のついた病名で診断されます。鼻や喉、耳、扁桃腺、大腸、皮膚が「炎症」を起こしているからです。
副鼻腔炎や咽頭炎とは、いわゆる「風邪」のことで、鼻や喉を通して、有害物質の排泄を行なっているサインです。扁桃腺炎は扁桃腺(リンパ節の一つ)が、解毒作業を行なっているというサインです。
これらの部分が炎症を起こしているのは、体が溜め込んでいる毒素を大掛かりに排泄しようとしてそこに集めたため、毒素によって組織が絶えず刺激されているからです。
<発熱の原理>
発熱は毒素の排泄を加速させるために体が意図的に起こしているもので、体の体温調節器官によって生命を脅かさないようにコントロールされています。
熱自体は決して体を傷つけるものではありませんが、このとき薬を与えると、体にとっては異物である薬が引き起こす副作用と、体の中に溜め込まれている毒素との相乗的な作用が、体を傷つける恐れがあります(発熱に関しては、拙著『子供たちは何を食べればいいのか』(小社刊)にくわしく記しています)。
痛みや苦痛は、体がその持ち主に対して発信する天然の警報装置です。不快を引き起こした原因は何か、痛みや苦痛が生じる前にしていた行ないとの関係を考えさせ、悪い原因を取り除き健康回復にふさわしいことをするように、という体からの警告のサインなのです。
体が懸命に排泄作業を行なっているとき、ナチュラル・ハイジーンでは、食事をとらず、水だけを飲み、静かに休義するよう教えています。
病気は体内に排泄されない老廃物が溜め込まれている結果であり、これを改善するべストの方法は、唯一食べ物の摂取をやめることだからです。
そうすれば、これ以上の老廃物を増やすことはなく、同時に消化に使わなくてもすむエネルギーを、リンパ管や肝臓、細胞と細胞の間などに溜め込まれている老廃物のクレンジングと、傷ついた組織のヒーリングに振り向けてあげることができます。
自然界の動物たちは、みんなそれを知っていて、病気になると水以外のものは口にせず、静かに体を横たえています。これは先に述べた「生命の法則」の一つなのです。
<現代医学の致命的欠陥>
急性の病気の場合、たいてい、2~3日水だけをとるファスティング(断食)をすれば、完全に治ります。
慢性の病気の改善にも、ファスティングは特に効果的で、ナチュラル・ハイジーンの医師たちが採用しています。この場合は最低1~2週間のファスティングが必要です。
症状に注目する現代医学のアプローチでは、症状をなくすための処置をします。症状は消えますが、病気の根本原因(誤った食事やライフスタイル)は無視され、それによってもたらされた毒素の排泄に失敗してしまいます。
風邪を引いたとき、体は咳や鼻水、痰の形で積極的に毒素を排泄させているのですが、薬はそれを止めてしまうのです。毒素は組織の中にしまい込まれ、体は毒に対して次第に耐性をつけていくようになります。
「生命の法則」を知らない人たちは、「症状が消えた=治った」と解釈します。このとき体は、毒素のほかに、体にとっては完全に異物である「薬」という有毒物質の重荷を背負い込むことになります。
さらに誤った食事やライフスタイルから、毎日有害な物質が体内に増えていきます。そこで常にべストのコンディションを保とうとする体は、折を見てまた排泄を試みます。
次に排泄を試みるときには、排泄させなければならない毒素の量が増えているため、現われる症状は前回よりももっと重症で、不快な期間も長くなります。風邪を引くたびに症状を薬で抑えていると、やがて、インフルエンザや気管支炎、肺炎、盲腸炎、腎臓炎、肝炎など重症のものへと発展していきます。薬の副作用による悪循環という、現代西洋医療の最大の欠陥がこれです。
<体はすべてつながっている>
盲腸炎は全身が毒素の飽和状態になっていることを意味しています。盲腸は解毒器官の一つなのです。腎臓炎も肝炎も全身が病んでいる証拠です。腎臓や肝臓から毒素の排泄を行なっているのです。
特に肝臓は、毒や有害な微生物を破壊する偉大な解毒器官です。盲腸や肝臓、腎臓などの器官で毒物代謝が行なわれなくなると、全身に障害が及びます。
また心臓発作や脳梗塞も、体にふさわしくない食事や喫煙、ストレスなどが原因で引き起こされる血管の炎症が原因であることが、最近の研究から明らかにされています。
高脂肪、高タンパクの動物性食品や精製された炭水化物のような体にふさわしくない食品の過剰摂取は、その代謝副産物が心臓や脳の血管を傷つけ、炎症を起こしてしまうのです。
高血圧も血液の流れに乱れを引き起こして血管を傷つけ、炎症を生じさせていきます。体はカルシウムやコレステロールを動員して、傷の修復をしますが、このとき活性酸素が過剰に生じるような食生活をしている人の体内では、コレステロールが酸化されやすく、動脈硬化を引き起こしたり、血液が凝固して血栓(血の塊)を作ってしまうのです。これが心臓発作や脳梗塞を引き起こすことになるのです。
歯垢に付着するバクテリアも血小板を凝固させ、血栓を形成しますし、ストレスもまた、心臓の規則正しいリズムを乱し、血液がよどみ、血栓をできやすくしてしまいます。
したがって、私たちは、どんな病気も、問題はその症状の出ている部分だけではないということを知る必要があります。
体は全身のすべての組織や器官と連動しており、常に統一性を保って機能しているのです。現代医学の力で健康を完全に取り戻せないというのは、この点を見落としているからです。古い解剖学理論に基づいて、病気を症状の出ている部分だけしか見ないように指導するのは、もうやめるべきです。
今から450年以上も前に、スイスの医師パラケルスス(1493~1541)は、次のように警告しています。
「人間について知ろうとする医師は、体を(寄せ集められた)部品としてではなく、統一体として見なければならない。もし人間の体の一部が病気になっていることを見つけたら、医師は、単に外側に現われている症状を見るだけではなく、その病気を引き起こした内側の原因を探らなくてはならない」
症状を薬で抑えてしまい、あいかわらず同じライフスタイルを続けていると、炎症はいっそうひどくなり、次の段階へと進行していきます。
⑤【潰瘍】
長期間の毒素の攻撃によって炎症を起こしていた細胞や組織が「潰瘍」を形成し、膿を持ってただれ、ひどい痛みを伴い、大量の細胞や組織が破壊され、患部に穴があいたりします。
口囲(こうい)潰瘍、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがその典型です。体は毒素を取り除くために、排泄口として潰瘍を利用しているのです。この段階になってさえ、食事やライフスタイルが改善されないと、体はあいている傷口をふさぐステージへと進展していきます。
⑥【硬化(組織の萎縮・肥大・変性を含む)】
体は毒が周囲に広がっていかないようにするため、潰瘍ができている組織の周りに硬い壁を作ります(硬化)。これは体の防衛メカニズムなのです。医学では「腫瘍」と診断される段階です。
組織が傷つき、臓器の退化が進みます。脳腫場、子宮筋腫、卵巣膿腫、乳腺腫、神経腫、ポリープ、壊疽(えそ)、肝硬変、動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などはその典型です。
動脈硬化が心臓の動脈に生じると心臓病を引き起こし、脳の動脈に生じると脳卒中を引き起こすことは知られていますが、目の黄斑の退化、難聴、腰痛(退行性椎間板障害)、間欠性跛行(はこう)、腎臓障害、そしてインポテンツなども、動脈硬化の結果であることはあまり知られていません。
老化現象として片付けられてしまうこれら中年以降の人々特有の悩みも、もとはといえば、「風邪」と呼ばれる体のクレンジング(毒素の緊急排泄、浄化)の失敗から始まっているのです。
臓器の機能不全(心不全、腎不全、肺結核など)、内分泌腺の機能不全(ホルモンシステムの崩壊ーー甲状腺異常や脱毛症等)なども「組織の硬化」と考えることができます。
筋委縮や心臓委縮、目の委縮(視力低下)、白斑(皮膚に傷)、シワなどの組織の委縮は、筋肉の硬化によるものです。また、前立腺肥大、先端巨大症などの組織の肥大(細胞の増殖)も、この段階にあたります。
この状態が改善されず、毒がさらに増え続けると、組織の変性が生じます。ブライト病や慢性関節リウマチ(皮膚結核)、狼瘡(ろうそう)、肝硬変、白内障などは、その典型です。また、ガンと診断される非常に多くのものも、実はこの段階にあります。
この段階でも、食事とライフスタイルの転換を徹底的に行なえば、改善していくことは可能ですが、これまでの食事やライフスタイルを続けていると、体は細胞をコントロールすることができない状況へと進展してしまいます。それは病気の最終段階です。
⑦【ガン(慢性でもとに戻れない組組の退化)】
何十年にもわたって展開してきた病気の最終地点が「ガン」です。
ガンは数年のうちに形成されるようなものではありません。長年にわたって溜め込まれていた毒素のため、細胞の遺伝子コードが変えられてしまい、脳がコントロールできないために、でたらめな増殖を繰り返し、正常細胞としての働きができない発狂した細胞(ガン細胞)が、体の組織を攻撃していくことになるのです。
この段階に達する前に、体はその持ち主に、何度となく異常を知らせる警告のサインを送っているのです。
私たちの病気は「風邪」のような単純なものから始まり、さまざまな病気の形態をとりながら、組織を傷つけ、細胞の遺伝子を狂わせてしまうガンへと至るのです。「風邪は万病のもと」という格言は深い意味を持っていたのです。
・・・<抜粋終了>・・・
これを読まれた方々は、文中述べられている「病気を引き起こす誤った食事やライフスタイル」とは何かということに感心を持たれたのではないかと思います。
これに関しては、またいずれ記事にしたいと思います。
(2013年8月30日)