第26章 見張り
だが、レイチェル号と遭ってから二日、三日と経っても、白鯨は姿を見せなかった。
エイハブはもはや自分の寝室で寝るのをやめ、甲板上で一日のすべてを過ごした。おそらく、立ったまままどろむ以外には、寝てすらいなかっただろう。彼はこのまま白鯨を見逃してしまうことを、それほど恐れていたのである。
彼の傍には、ずっとフェデラーが、その薄気味悪い姿を見せていた。彼もまた、白鯨へのエイハブの執念を我がものとしたかのように、寝ることもなくエイハブの影のように動いていたのであった。
エイハブは、とうとう見張り台の上に自ら立つことにした。彼はそのために独特な仕掛けを作らせた。メインマストの上の滑車から下ろした縄に大きな籠を結びつけ、それに乗ってマストの上に上がるのである。こうして、彼は昼の間中自ら見張りに立って、憎い白鯨を決して見逃すまいとしたのであった。
だが、レイチェル号と遭ってから二日、三日と経っても、白鯨は姿を見せなかった。
エイハブはもはや自分の寝室で寝るのをやめ、甲板上で一日のすべてを過ごした。おそらく、立ったまままどろむ以外には、寝てすらいなかっただろう。彼はこのまま白鯨を見逃してしまうことを、それほど恐れていたのである。
彼の傍には、ずっとフェデラーが、その薄気味悪い姿を見せていた。彼もまた、白鯨へのエイハブの執念を我がものとしたかのように、寝ることもなくエイハブの影のように動いていたのであった。
エイハブは、とうとう見張り台の上に自ら立つことにした。彼はそのために独特な仕掛けを作らせた。メインマストの上の滑車から下ろした縄に大きな籠を結びつけ、それに乗ってマストの上に上がるのである。こうして、彼は昼の間中自ら見張りに立って、憎い白鯨を決して見逃すまいとしたのであった。
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