一方、移住者にとって壁になるのが、古くから住んでいる人たちとの付き合いともいわれます。
この日、引っ越してきたばかりの山田さん家族を訪ねてきたのは、地区の役員や近所の人たち。
移住する前にすでに顔なじみになっていて、山田さんたちが選んだこの家は自治会長に紹介してもらった空き家でした。
(山田さん)「賃貸で空き家というとなかなかないよと聞いていたが、本当にタイミングよくご縁があった」
(龍江地域づくり委員会・木下博史会長)「10年くらい空き家調査をしていて空き家を把握している。80~100軒くらいあるがなかなか空き家はあっても貸し手がないので、タイミングがないとマッチングできない」
少子高齢化が進み、各地で深刻さが増している空き家問題。
この地区では利活用を進めようと、積極的に移住者を迎え入れています。
(木下会長)「空き家は資産、地区の財産だと思っていて、活用しないと本当にもったいない。民泊や専業農家やサラリーマンの方とかいろいろな方が移住してきて、徐々に子どもも増えてきて本当にありがたいと思う」
移住する前から地元とつながり、関係を築く、まさに「結い」を大切にしながら取り組む飯田市。
地域が一体となって希望者に寄り添う環境が、移住先に選ばれる理由のひとつと言えそうです。