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秋空や朝日東に月西に

私の住んでいる海岸の町は、東側に海があって、堤防というか、護岸壁があり、その上が広い通路になっている。通路の隣は自動車道だが、通路との間はガードレールがある。つまり、海を眺めながら安全な散歩ができるわけだ。
で、今朝は夜明け前から朝日を眺めに東側の海沿いの道に行ったが、なかなか太陽が昇らない。何の気無しにその反対側、つまり西の空を見ると、何と、大きな満月が浮かんでいるではないか。もちろん、夜明け近くだから地平近く(仰角20度くらい)まで降りているし、空も明るくなりかかっているので、月の出の時のような鮮やかさは無いが、満月を朝に見るという経験自体、貴重である。
昨夜が満月(旧暦八月十五夜)であることは知っていたが、忘れていたのである。スーパーで買った安い月見団子は、夜まで待てず朝のうちに食べてしまったwww 
そこで一句詠んでみようかと思って作ったのが、次の句だ。(「詠む」のは短歌・和歌で、俳句は「ひねる」ものだという説には与しない。「ひねる」という言葉自体、下品である。)

満月や近く輝く朝の雲

朝の満月との偶然の遭遇もさることながら、むしろそれから少し離れた朝雲の薔薇色の輝きが気に入って、その両者を句に入れたわけだ。「満月に近く輝く朝の雲」でもいいが、これだと「満月に近い」という言葉が時間的な近さとも読める。空間的な近さで、しかも少し離れた近さなので、「隣り」という言葉も不適切である。「満月の傍に輝く朝の雲」のほうが語呂はいいが、「傍」でもない。まあ、光を失い、沈みつつある満月と、夜明けと共に光を増す朝雲との対比を出したかったが、いずれ考えてみる。
ついでに言えば、朝焼けの雲の色を表す適切な言葉が無い。色そのものが、「桃色」ではなく、赤でも黄色でも朱色でも緋色でもない。「薔薇色」が一番適切に思えるが、薔薇色はべつに「輝き」を表すものではない。そういう、「輝きを伴う色」を表す言葉があるだろうか。「瑠璃色」などがそれに近いか。


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HN:
酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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