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暗算の技術?

新聞の広告に「小学生がたった1日で19×19までの暗算ができるようになる」という本の広告が載っていたが、そういうのは筆算でできれば十分ではないのか。その方が暗算より速いだろうし正確だろう。
これはおそらく、インド人は19×19までの掛け算を暗記しているから理数系に強いのだ、という「伝説」を元にした商売だろう。実際のところ、掛け算は「九九」まで覚えればまったく不自由は無いし、今では計算機があるのだから何も掛け算の暗記をそれ以上増やす必要もない。それに、算盤の名人は計算機より速いらしいが、それも別に九九以上の掛け算を暗記してのものではないだろう。要するに、数字のイメージ計算が得意ということだ。
ちなみに、私が「19×19」を暗算でやれと言われたら、中学校で習った「結合法則」だったか「交換法則」だったか、名前は忘れた(下の計算は、たぶん分配法則か。)が、方程式の基礎計算の方法を使う。
つまり、「19×19」は

(20ー1)(20ー1)

の計算として計算の細部を分かりやすい数字にするわけだ。
すると、この計算は

20×20ー1×20ー1×20+1

で、この数字なら頭の中で計算できる。
つまり、
400ー20ー20+1=361

である。(19とか9とか99という数字は、見かけと逆に、わりと暗算しやすいのである。)

もちろん、筆算の(19×19)の計算内容を頭の中でイメージして

19×9=171
1×19=19→10の位の計算なので、後ろに0を付けて190
171+190=361

と暗算してもいいが、こういう込み入った数字の頭の中での計算は間違いが多く、暗算する意味はほとんどない。手元に紙と筆、あるいは計算機が無いという「非常事態」だけのために、2桁の掛け算の暗算技術を覚える意味はないだろう。



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