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関東の水源汚染

「誠天調書」から転載。
例の利根川水系の浄水場取水停止事件である。下記記事を見れば分かるように、利根川上流の高濃度放射能汚染土壌が春先の雪解け水で一気に川に流れ込み、とんでもない数値になったので、それを隠蔽するために「上流の工場がホルムアルデヒドを流した」、というでっち上げをしたようだ。もちろん、その工場の経営者には大金が渡されたのだろう。もともと東電の身内のような人物らしいし。
と言うわけで、放射能に関係する、という点では私が前に書いた推測は完全な間違いではないが、放射能が触媒的に働いて塩素などからアルデヒドができたのではなく、ただの放射能汚染隠しであった。確か「日刊ゲンダイ」電子版がそういう推測記事を書いていたかな。
「ただの放射能汚染隠し」などと気楽そうに書いたのは、もはや誰も放射能汚染を本気で心配してなどいない(というよりあきらめているのだろうが)ことへの皮肉だ。私にしても現地から離れた場所で何を言っても、外野席の無責任な評論にしか聞こえないだろうが、放射能汚染食品が全国に出回っているのは確実だろうから、どこに住んでいても安全なことはないのである。
やはり、我々はみな「風が吹いたら」の老夫婦のように、ゆっくりと死んでいくしかないのかもしれない。もっとも、福島第四原発の状況は危機的なものだという話もあり、「ゆっくりと」ではなくなる可能性もあるのだが。まあ、こうなったら御用学者の誰かが言ったように「少量の放射能は体にいい」と信じて生きるほうが精神衛生的にはいいのかもしれない。(「大量の放射能なら?」まあ、それは考えないわけだ)


(以下引用)

https://twitter.com/lokomama1/status/209987322802999297
ホルムアルデヒド事件、「政府規模での隠蔽」があった
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/1d1b0ad129d7bb3124c97b573f9f7153
何となく報道をみて「おわった」と思っている方も多いだろうが、
総理官邸、内閣官房、厚生労働省、国土交通省、東京電力が絡む
壮大な「隠蔽工作」が行われていた。

さて関東大断水、
検出されたホルムアルデヒド前駆物質の特定からその流出ルートまで、
極めて異例のスピード解決・・・
この件の情報流出経緯には、大きな違和感を覚えて いろいろ調べていたのですが、
DOWAの背景と、先生からの高濃度放射性物質検出の情報で
ようやく全ての辻褄が合いました。
 
正直はじめは、「ここまでやるのか!?」と驚きましたが、
嘘で固められた原子力政策を考えれば この位はあたりまえ、
やはりこの国は依然として戦時下にあるのだという現実を再確認しました。
また盛大な欺瞞工作とスピン報道でしたね。

一連の騒動の核心はもちろん、
原発稼働ゼロの微妙なこの時期に、
”いかに放射能にスポットを当てずに済ませるか”
という点での 利根川水系の放射性物質(今回はおそらくセシウム)による高度汚染 の情報の封じ込め、
それに伴う浄水場の取水制限でしょう。

これが東電、政府、マスコミが目指した最終ゴールです。

今回の本当の舞台は関東の水がめ、矢木沢ダム(奥利根湖)です。
広大な原生紅葉樹林を水源に持つ人造湖で、
釣り人からは“日本のカナダ(!?)”などと呼ばれて親しまれています。

しかしその一方、早川マップを見ても判るように、
周囲はセシウムホットスポットの山々に囲まれています。

秋の紅葉~落葉により、セシウムをたっぷり付着させた落ち葉は、
さまざまルートで大量に湖に入り、矢木沢ダム湖の底に蓄積されているはずです。
 
実際、湖底の泥からセシウム2900bq/kgを検出と発表されてますが、
個人的には そんな生易しいものではないと思ってます。

なるほどね、釣りをしている人 ならばこその視点でしたね。
矢木沢ダムの水位、放流量など公式データを2005年まで遡って調べてみました。
 
基本的に、ダムは水を溜めてナンボであり
ダムは通常、冬季や夏場の渇水期、豪雨などのイレギュラーな事態を除いて、
年間を通じて貯水率90~95%を目標に水を溜め込み、
それを超えると一気に放流して目標値まで水位を戻す…を繰り返しています。
 
しかし、今年はそのパターンに大きな変化が見られました。
この春、雪解けに水の流れ込みは3月下旬から始まりました。
それまで40%程だった貯水量も約1ヶ月で ほぼ満水となり、
4月26日からは下流への放流が開始されます。
 
ところが通常であれば、水位を下げるため“一気に”放流するところなのですが、
今年に限って、放流量を93立方m/分にぴったり固定した定量放流を始めたのです。
こんな放流方法は前代未聞です(6年間限定、とのことですが)。
  
放流量を変える時も、少しずつ、数時間は間隔を開けてから行っており、
きわめて慎重に放流量をコントロールしている様子が伝わります。
まるで大量放流を恐れるかのように…。
 
何とか99%台に維持された貯水率ですが、
降雨の影響で5月3日からじわじわと上昇を続け、ついに100%を突破します。
これも、極めて異例で危険な事態のはずなのに、
相変わらず放流量は93立方m/分に固定されたまま、
当然、水位はさらに上昇を続けます。
 
貯水率が104%を越えた5月5日朝9時、耐えきれずに放流量を増やしますが(200立方m/分に固定…)、
まる1日後に貯水率が99%まで下がると、すぐ95立方m/分に戻してしまいました。
 
5月7日22時、放流を一時中断、以降は水位に関係なく、
10-15時間間隔で放流と停止を繰り返すサイクル放流に切り替わりました。
この方式も異例です。

さて、ここでホルムアルデヒド関連の時系列を再確認しておきましょう。
 
5月15日:春日部で検出
5月17日:埼玉県から群馬水道局へ連絡
5月18日:埼玉行田浄水場で取水停止、千葉上花輪、北千葉浄水場取水停止
5月19日5時:千葉の取水制限解除、
   同14時(読売):原因をヘキサメチレンテトラミンに特定、ルートも烏川に絞られると報道。

5月21日18時(NHK):汚染源、源因物質は依然特定できず。
5月22日:埼玉県ヘキサ‥に絞り取扱い工場調査を開始
5月24日:厚労省、正式にヘキサ‥に特定、流出量も推定
5月25日:DOWAハイテックが廃液処理を産廃業者に依頼、それが烏川に流出したことが判明

DOWAと産廃業者は過去に取引関係にはなかったそうですが
今年5月になって初契約、5月10日に問題の廃液が引き渡されています。
そして、数日以内に処理され、烏川に放流された模様です。
慌ただしいですね・・・。 この辺りは後述に。

矢木沢ダムに話しを戻します。
 
5月16日9時、
サイクル放流から再び定量放流に戻すが、5月17日21時放流を一時停止します。
 
5月18日13時、
雨によ流入増加で貯水率が上昇、またまた93立方m/分で定量放流を開始、
だんだん下流が騒がしくなってきました。
 
同23時、
下流の薗原ダムが放流を開始、わずか17時間で貯水率を94%から23%まで減らします。
 
やや遅れて下久保ダム、渡瀬遊水池も放流開始、
ホルムアルデヒド希釈のため利根川水系の流量を倍増させたとアナウンスされました。
それに呼応して満水の矢木沢ダムも大放流を開始……しません。
  
矢木沢ダムが放流量を増やし始めるのは5月19日14時、
最終的に放流量240立方m/分、貯水率96.2%で5月20日5時、放流は一度止まります。
 
5月21日4時、ついに矢木沢ダムが本気モードで放流を始めました。
翌日22時までぶっ通し!、貯水率を76.3%まで落としてようやく静かになりました。
 
私が昔よく釣りに行った中禅寺湖では、
例年5月上旬からターンオーバーが始まり約1ヶ月続きます。
より標高の低い矢木沢ダムでは、おそらく4月下旬頃からだと思いますが、
なにせ道路の開通=解禁なので、私たちには確認出来ません。
ちなみに、今年の奥利根湖(矢木沢ダム)の解禁は5月11日でした。
 
利根川ダム管理事務所によれば、
今年は例年より融雪が遅れ4月中旬以降本格化した、
とあります。
気象データでも、4月10日頃から最高気温が15℃を越える日が続き、
それに比例して矢木沢ダムへの雪代の流入も増えています。
雪代は冷たいため、当初は湖の表層に留まりますが、
表水温の上昇に伴って徐々に深いところまで流れ込むようになります。
ターンオーバーの始まりです。
 
4月22.23日にまとまった雨が降り、24.25日には晴天で20℃まで気温が上昇、
おまけに24-26日までは連日10m以上の強風、間違いなくここですね。
汚染された湖底の泥と、やはり汚染された落ち葉で濾過された雪解け水…
 
4月26日には
間違いなく矢木沢ダムの湖水は強烈なセシウムシェイクになっていたはずです。
(さらに5月4-5日の豪雨と、5-6日の台風並みの強風はトドメだったでしょうが…)
 
矢木沢ダム周辺の汚染は周知の事実ですから、
定期的な水質チェックはしていたはず。
ダム関係者はともかく、
報告を受けた東電や役人連中はさぞ驚いたと思います。
(湖沼学の基礎知識なぞ持ち合わせていないでしょうからね)。
運悪く、同時期に矢木沢ダムは満水となりました。
安全のために湖水を放流しなくてはなりません。
 
苦肉の策が、例の定量放流です。
あわよくば下流のダム放流で希釈され、うまく誤魔化せるかもしれない…。
流量を変えたり、間歇的に放流したり、試行錯誤の跡が見られますが、
その後のホルムアルデヒド騒ぎからすると、
それだけでは難しいと判断されたのだと思います。
 
ダムは満水、
もし集中豪雨でも起きれば緊急放流しなければならないが、
そうなったら水質検査をクリアできず
“放射性物質”を理由に取水制限しなくてはならなくなる…かも。
それだけは絶に対困る!
 
・・・しかし、頭のいい奴がおりました。
 
『有毒物質を理由に浄水場を止めてるスキに、
 他のダムと併せて一気に矢木沢ダムを放流すれば、
 安全なレベルまで水位を落せないか?(実際は厳密にタイムラグを計算してですが)』
 
もしかしたら、このシナリオは予め用意されていたのかも知れませんが、
実際に作戦を発動するには如何せん時間が足りません。
本来なら、自分達の足跡を残さない、きれいな仕込みでいきたいでしょうが、
それは やはり無理でした。

で 発覚して話が大きくなった訳で、
仕方なく 過去に不祥事を起こした身内 を利用して
いつも通りの手順での情報操作を使います。 

それがヘキサメチレンテトラミンとDOWAハイテック。
会長が内閣参与で経団連理事、東電の経営・財務調査委員
なんて分かりやすいのでしょう。
 

原子力ムラの頂点のひとつ、読売新聞のフライング記事も味わい深いです。
高崎金属工業に関しては、嵌められたとも思いますが、
借金で首が回らなくなっている可能性もアリます。
 
かくして、
“日本の”水質基準を“わずかに”越えるホルムアルデヒド“生成”を理由に、
複数の浄水場を閉鎖、まんまと矢木沢ダムの放流が成功しました。

ホルムアルデヒド検出についてのニュースで、社名が出ましたね。
埼玉県本庄市の金属加工メーカー「DOWAハイテック」は、
DOWAホールディングスの子会社のようです。
DOWAホールディングス代表取締役会長について調べてみました。

Wikipediaより
吉川 廣和(よしかわ ひろかず、1942年 - )は日本の実業家。群馬県生まれ。
DOWAホールディングス代表取締役会長兼CEO。内閣府参与。
『吉』の字は正確には上の『士』が『土』。

来歴

群馬県立高崎高等学校を経て、1966年、東京大学教育学部を卒業後、同和鉱業に入社。同社新素材本部長、常務取締役、代表取締役副社長等を経て、2002年、代表取締役社長に就任。2006年、後任に河野正樹を指名し、自身は会長に就任。2010年3月、行政刷新会議民間委員に就任(稲盛和夫の後任)。2011年5月、政府の東京電力に関する経営・財務調査委員会委員に就任。

内閣府参与、日本鉱業協会会長、日本銅センター会長、日本経団連理事、各種政府審議会委員なども務める。

…政府の東京電力に関する経営・財務調査委員会委員、だそうですが…。

原因物質のヘキサメチレンテトラミン(HMT)を流したとされる
産廃処理会社「高崎金属工業」の赤穂好男社長は
「HMTが入っていたとは聞いていない。知っていれば処理を断った」
と語った、とのこと。

DOWA社とは今回が初めての取引。
赤穂社長らによると、高崎金属工業の設備ではHMTの処理は出来ないが、
廃液受け入れ前に、運搬会社とDOWA社は設備を確認した、
ということです。

DOWA社とは今回初めて取引…。ますます怪しいです。

もし、放射能汚染を隠すためだったとしたら、
それが明るみに出れば。

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