「ロシア政治経済ジャーナル」という正体不明のホームページの「北野」という男の記事の一部を転載。どちらかというと反中国の立場の人間で、米国寄りの男のようだが、「ロシア政治経済」との関連は不明。ロシア情報に詳しいことを売り物にしている男かもしれない。やたらと記事内に投資関係の宣伝広告が挟まるので、ただの商売人のようだが、ここに書かれた部分は面白いので紹介する。案外と野田総理の眼帯の真相は、このあたりにあるのではないか? つまり、野田の無意識に行った反米行為に対し、ジャパンハンドラーのお偉方が「この低能め、何をやっている!」と殴りつけたわけである。
(以下引用)
▼野田さんに「叛意」???
さて、わが国はどうなのでしょうか?
安住さんは、ガイトナーさんに「もちろん減らしますよ!」と景気よく約
束しました。
↓
<安住財務相、イラン産原油の輸入削減を表明 日米財務相会談で
産経新聞 1月12日(木)12時12分配信
安住淳財務相は12日午前、来日中のガイトナー米財務長官と東京
都内の財務省で会談し、核兵器開発疑惑が深まるイランへの米政府
の制裁強化策について協議した。
日本の原油輸入量の約10%を占めるイラン産原油について、安住
財務相は
「(10%の)シェアを早い段階で計画的に減らす」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と述べ、イラン制裁に協力する姿勢を明らかにした。>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ところが、野田総理は、安住発言を否定。
「あれは、個人的発言で政府の見解ではない!」と断言します。
↓
<イラン原油輸入削減、財務相の個人的見解…首相
読売新聞 1月14日(土)1時58分配信
野田首相は13日の記者会見で、安住財務相がイランからの原油
輸入を計画的に削減する意向をガイトナー米財務長官に表明したこ
とについて、
「(今後の)見通しを個人的に話したと思う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これから実務的な議論を踏まえながら対応を詰めたい」と述べ、
政府の正式な見解ではない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
との認識を示した。
日本は輸入原油の約1割をイラン産原油に依存している。
首相は「経済界などと相談しながら決めていかなければいけな
い」とも述べ、国内への影響を慎重に見極める考えを示した。>
確実にわかることは、野田さんと安住さんの間で、「イラン原油輸
入削減問題」について調整ができてなかったということ。
でなければ、「個人的見解」とはいわないでしょう。
アメリカから見ると、「なんだ日本政府は、分裂してるな」という印
象です。
そもそもガイトナーさんは、対イラン制裁について話にきた。
しかし、日本は
首相と財務相のいってることが全然違う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これは、不信感を増大させる原因になります。
アメリカから見ると、「野田の野郎!」ということでしょう。
問題は、野田さんの動機です。
これは単に「安住の野郎、勝手な発言しやがって!」という社長か
ら部長(安住さん)への不満なのか?
それとも、「輸入を減らすことは減らずが、国内企業にも一応配慮
しなければ」ということなのか?
あるいは、「イラン原油の輸入削減は、国益に合致しないから、ア
メリカには同調しないでおこう!」ということなのか?
▼野田さんがアメリカに落とした超爆弾
結構最近のことですので、皆さんも覚えておられることでしょう。
野田さんは、「イラン問題」以外でも、アメリカに反逆しています。
それが、これ。
↓
<中国国債購入で合意=円・人民元の貿易決済も促進─日中首脳会
談
時事通信 12月25日(日)21時4分配信
【北京時事】野田佳彦首相と中国の温家宝首相は25日の会談で、日
本政府が人民元建て中国国債を購入することで合意した。
貿易取引で、円と人民元による決済を促す方針でも一致。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
両国の経済関係を緊密化し、一段の貿易拡大につなげるのが狙い。>
国債の話も大事ですが、とりあえずおいておきましょう。
これまで、日中貿易は、「ドル」で行われていた。
だから、「基軸通貨」というのです。
もしGDP3位の日本とGDP2位の日中間貿易で「ドル外し」が実現し
たらどうなるのでしょうか????
<ただ、人民元の国際的な立場が上がることで、
基軸通貨である米ドルの地位が低下する「ドル離れ」に拍車が掛かる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
端緒になりかねず、欧米諸国の反発も予想される。>(同上)
「ドル離れに拍車がかかる」
当たり前ですね。
欧米諸国の反発が云々とありますが、実際にはアメリカの反発です。
<両首脳は、円・人民元の貿易決済拡大や、両通貨を直接取引する
為替市場の育成を支援することも決めた。
日本にとって中国は世界最大、中国にとっても日本は上位の貿易相
手国。
しかし、日中貿易のほとんどは米ドルで決済している。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
円・人民元で直接決済すれば、ドルとの両替が不要になるため取引
コストを低減できる。>
(同上)
いうまでもなく、これは強力なドル下げ圧力になります。
思い出してください。
世界最大の借金大国アメリカが、ちっとも破産しないのは、
「ドルが基軸通貨だから」でした。
基軸通貨というのは「世界通貨」「国際通貨」のこと。
世界中で一番使われているのでそういうのです。
それで、もしどこか国がアメリカを没落させようとすれば、
1、ドルの使用量を減らせば
2、ドルは基軸通貨ではなくなり
3、ただのローカル通貨になる
4、アメリカはただの借金大国になり
5、没落する
つまり、野田さんは、知ってか知らずか、「アメリカを滅ぼそうとしてい
る」ことになります。
少なくとも、アメリカはそう捉えることでしょう。
(この辺のロジックがよく理解できない新規購読者の皆様は、是非
ともこちらをご一読ください。
【世界一わかりやすいアメリカ没落の真実】
【完全無料】ダウンロードは→ http://tinyurl.com/278esph )
私は、去年の12月27日号でこの問題をとりあげたとき、
「野田さんは、日中貿易からドルをはずすことが、どれだけアメリ
カの打撃になるか、理解できていないのだろう」
と書きました。
総理の心の中を知ることはできませんが、
・日中貿易からドルを外すこと
・イラン原油輸入制限を拒否すること
この二つの行動は、結果として「アメリカの国益を著しく損ねる」以
外の意味があります。
▼今という時代
1945年から1991年までを、「冷戦時代」とよびます。
これはアメリカとソ連の「二極時代」でした。
では、1991年末にソ連が崩壊した後は、何時代なのでしょうか?
これは、「アメリカ一極時代」です。
アメリカ一極時代も、「クリントン時代」と「ブッシュ時代」にわけ
ることができます。
クリントンの時代は、「アメリカ一極時代前期」。
アメリカは、ITバブルで空前の好景気。
世界で唯一の超大国として、国民は豊かさを満喫したのです。
ブッシュの時代は、「アメリカ一極時代後期」。
この時代は、「アメリカ一極主義 と 多極主義が戦った時代」と
いえるでしょう。
多極主義陣営を見ると、
・ユーロを基軸通貨化させることで、覇権を取りたいドイツ、フラ
ンス
・プーチンのロシア
・中国
などが中心。
そして08年、「100年に1度の危機」が起こり、アメリカ一極時代
は終わります。
で、「アメリカ一極時代後」は何時代になったのでしょうか?
これは、「多極時代」ではなく、「米中二極時代」になったのです。
「冷戦時代」(=米ソ二極時代)、世界中のほとんどすべての紛
争は、「米ソ代理戦争」の性格を帯びていました。
たとえば、中国における共産党と国民党の戦い。
朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争(1979年から)等々。
これからの紛争は、「米中覇権争奪戦」の性格をもつようになるのです。
こういう観点から、野田さんの行動を再考してみましょう。
▼中国の国益のために動く野田さん
野田さんの最近二つの行動。
・日中貿易から「ドルを外します」
・イラン原油の輸入制限しないかもしれません
この二つは、「アメリカに大きな打撃を与える」という話でした。
しかし、これは「コインの表裏」という話にもなります。
つまり、「アメリカに大きな打撃をあたえ、中国に大きな利益をも
たらす」。
考えてみましょう。
・日中貿易から「ドルを外します」
このことは、「人民元の国際通貨化」に大きく貢献します。
中国の長期戦略のうち、最重要課題の一つは、「人民元をドル、
ユーロにならぶ基軸通貨にする」こと。
日中貿易が円と人民元で行われれば、中国はこの目標に大
きく前進します。
その後、中国はこういってくるでしょう。
「円はローカル通貨、人民元はすでに国際通貨。
これから、日中貿易は、すべて人民元でやることにしましょ
う」
次。
・イラン原油の輸入制限しないかもしれません
前々号で、アメリカのイラン攻撃(意向)の真因は「核兵器開発疑
惑」が理由ではないこと、詳述しました。
そして、本当の理由は、
・ドル体制防衛(イランは、ユーロや円で原油を売っている)
・石油ガス利権(イラク戦争は石油利権が目的だったとグリーンス
パンも断言)
・景気対策(ルーズベルトの政策でもっとも効果があった公共事業
は第2次世界大戦である)
・イスラエル防衛(選挙が近い今、オバマはユダヤロビーを味方に
つける必要がある)
(●お前のファンタジーじゃないのか?証拠見せろ!という方は
こちらを熟読してください。↓
http://archive.mag2.com/0000012950/20120109130657000.html )
それと最後に、「中国封じ込め」でした。
アメリカが中東支配に成功すれば?
米中関係が悪化したとき、アメリカは中東産油国を「中国に原
油輸出するなよ!」と脅し、ストップさせることができるでしょう。
こういう作戦は、すでに効果実証済みです。
たとえば、アメリカはABCD包囲網で石油の流れをとめ、日本
を自滅的な戦争に誘導した。
アメリカは、サウジを脅し原油を増産させ、値段をさげ、ソ連経
済を崩壊させた。
つまり、
・イラン原油の輸入制限しないかもしれません
このことは、アメリカの作戦を破綻させるだけではなく、中国を
強力に助けていることになる。
既述のように、私には野田さんの動機までわかりません。
自称「人民解放軍の野戦軍司令官」小沢さんや、
「日本列島は日本人だけのものではない」鳩山さんのように、
確信犯でないことを願っています。
しかし、結果は同じこと。
野田さんの行動は、結果的にアメリカの没落を加速させ、中国が世
界の覇権国家になるのを助けていることになるのです。
(以下引用)
▼野田さんに「叛意」???
さて、わが国はどうなのでしょうか?
安住さんは、ガイトナーさんに「もちろん減らしますよ!」と景気よく約
束しました。
↓
<安住財務相、イラン産原油の輸入削減を表明 日米財務相会談で
産経新聞 1月12日(木)12時12分配信
安住淳財務相は12日午前、来日中のガイトナー米財務長官と東京
都内の財務省で会談し、核兵器開発疑惑が深まるイランへの米政府
の制裁強化策について協議した。
日本の原油輸入量の約10%を占めるイラン産原油について、安住
財務相は
「(10%の)シェアを早い段階で計画的に減らす」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と述べ、イラン制裁に協力する姿勢を明らかにした。>
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ところが、野田総理は、安住発言を否定。
「あれは、個人的発言で政府の見解ではない!」と断言します。
↓
<イラン原油輸入削減、財務相の個人的見解…首相
読売新聞 1月14日(土)1時58分配信
野田首相は13日の記者会見で、安住財務相がイランからの原油
輸入を計画的に削減する意向をガイトナー米財務長官に表明したこ
とについて、
「(今後の)見通しを個人的に話したと思う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これから実務的な議論を踏まえながら対応を詰めたい」と述べ、
政府の正式な見解ではない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
との認識を示した。
日本は輸入原油の約1割をイラン産原油に依存している。
首相は「経済界などと相談しながら決めていかなければいけな
い」とも述べ、国内への影響を慎重に見極める考えを示した。>
確実にわかることは、野田さんと安住さんの間で、「イラン原油輸
入削減問題」について調整ができてなかったということ。
でなければ、「個人的見解」とはいわないでしょう。
アメリカから見ると、「なんだ日本政府は、分裂してるな」という印
象です。
そもそもガイトナーさんは、対イラン制裁について話にきた。
しかし、日本は
首相と財務相のいってることが全然違う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これは、不信感を増大させる原因になります。
アメリカから見ると、「野田の野郎!」ということでしょう。
問題は、野田さんの動機です。
これは単に「安住の野郎、勝手な発言しやがって!」という社長か
ら部長(安住さん)への不満なのか?
それとも、「輸入を減らすことは減らずが、国内企業にも一応配慮
しなければ」ということなのか?
あるいは、「イラン原油の輸入削減は、国益に合致しないから、ア
メリカには同調しないでおこう!」ということなのか?
▼野田さんがアメリカに落とした超爆弾
結構最近のことですので、皆さんも覚えておられることでしょう。
野田さんは、「イラン問題」以外でも、アメリカに反逆しています。
それが、これ。
↓
<中国国債購入で合意=円・人民元の貿易決済も促進─日中首脳会
談
時事通信 12月25日(日)21時4分配信
【北京時事】野田佳彦首相と中国の温家宝首相は25日の会談で、日
本政府が人民元建て中国国債を購入することで合意した。
貿易取引で、円と人民元による決済を促す方針でも一致。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
両国の経済関係を緊密化し、一段の貿易拡大につなげるのが狙い。>
国債の話も大事ですが、とりあえずおいておきましょう。
これまで、日中貿易は、「ドル」で行われていた。
だから、「基軸通貨」というのです。
もしGDP3位の日本とGDP2位の日中間貿易で「ドル外し」が実現し
たらどうなるのでしょうか????
<ただ、人民元の国際的な立場が上がることで、
基軸通貨である米ドルの地位が低下する「ドル離れ」に拍車が掛かる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
端緒になりかねず、欧米諸国の反発も予想される。>(同上)
「ドル離れに拍車がかかる」
当たり前ですね。
欧米諸国の反発が云々とありますが、実際にはアメリカの反発です。
<両首脳は、円・人民元の貿易決済拡大や、両通貨を直接取引する
為替市場の育成を支援することも決めた。
日本にとって中国は世界最大、中国にとっても日本は上位の貿易相
手国。
しかし、日中貿易のほとんどは米ドルで決済している。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
円・人民元で直接決済すれば、ドルとの両替が不要になるため取引
コストを低減できる。>
(同上)
いうまでもなく、これは強力なドル下げ圧力になります。
思い出してください。
世界最大の借金大国アメリカが、ちっとも破産しないのは、
「ドルが基軸通貨だから」でした。
基軸通貨というのは「世界通貨」「国際通貨」のこと。
世界中で一番使われているのでそういうのです。
それで、もしどこか国がアメリカを没落させようとすれば、
1、ドルの使用量を減らせば
2、ドルは基軸通貨ではなくなり
3、ただのローカル通貨になる
4、アメリカはただの借金大国になり
5、没落する
つまり、野田さんは、知ってか知らずか、「アメリカを滅ぼそうとしてい
る」ことになります。
少なくとも、アメリカはそう捉えることでしょう。
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私は、去年の12月27日号でこの問題をとりあげたとき、
「野田さんは、日中貿易からドルをはずすことが、どれだけアメリ
カの打撃になるか、理解できていないのだろう」
と書きました。
総理の心の中を知ることはできませんが、
・日中貿易からドルを外すこと
・イラン原油輸入制限を拒否すること
この二つの行動は、結果として「アメリカの国益を著しく損ねる」以
外の意味があります。
▼今という時代
1945年から1991年までを、「冷戦時代」とよびます。
これはアメリカとソ連の「二極時代」でした。
では、1991年末にソ連が崩壊した後は、何時代なのでしょうか?
これは、「アメリカ一極時代」です。
アメリカ一極時代も、「クリントン時代」と「ブッシュ時代」にわけ
ることができます。
クリントンの時代は、「アメリカ一極時代前期」。
アメリカは、ITバブルで空前の好景気。
世界で唯一の超大国として、国民は豊かさを満喫したのです。
ブッシュの時代は、「アメリカ一極時代後期」。
この時代は、「アメリカ一極主義 と 多極主義が戦った時代」と
いえるでしょう。
多極主義陣営を見ると、
・ユーロを基軸通貨化させることで、覇権を取りたいドイツ、フラ
ンス
・プーチンのロシア
・中国
などが中心。
そして08年、「100年に1度の危機」が起こり、アメリカ一極時代
は終わります。
で、「アメリカ一極時代後」は何時代になったのでしょうか?
これは、「多極時代」ではなく、「米中二極時代」になったのです。
「冷戦時代」(=米ソ二極時代)、世界中のほとんどすべての紛
争は、「米ソ代理戦争」の性格を帯びていました。
たとえば、中国における共産党と国民党の戦い。
朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争(1979年から)等々。
これからの紛争は、「米中覇権争奪戦」の性格をもつようになるのです。
こういう観点から、野田さんの行動を再考してみましょう。
▼中国の国益のために動く野田さん
野田さんの最近二つの行動。
・日中貿易から「ドルを外します」
・イラン原油の輸入制限しないかもしれません
この二つは、「アメリカに大きな打撃を与える」という話でした。
しかし、これは「コインの表裏」という話にもなります。
つまり、「アメリカに大きな打撃をあたえ、中国に大きな利益をも
たらす」。
考えてみましょう。
・日中貿易から「ドルを外します」
このことは、「人民元の国際通貨化」に大きく貢献します。
中国の長期戦略のうち、最重要課題の一つは、「人民元をドル、
ユーロにならぶ基軸通貨にする」こと。
日中貿易が円と人民元で行われれば、中国はこの目標に大
きく前進します。
その後、中国はこういってくるでしょう。
「円はローカル通貨、人民元はすでに国際通貨。
これから、日中貿易は、すべて人民元でやることにしましょ
う」
次。
・イラン原油の輸入制限しないかもしれません
前々号で、アメリカのイラン攻撃(意向)の真因は「核兵器開発疑
惑」が理由ではないこと、詳述しました。
そして、本当の理由は、
・ドル体制防衛(イランは、ユーロや円で原油を売っている)
・石油ガス利権(イラク戦争は石油利権が目的だったとグリーンス
パンも断言)
・景気対策(ルーズベルトの政策でもっとも効果があった公共事業
は第2次世界大戦である)
・イスラエル防衛(選挙が近い今、オバマはユダヤロビーを味方に
つける必要がある)
(●お前のファンタジーじゃないのか?証拠見せろ!という方は
こちらを熟読してください。↓
http://archive.mag2.com/0000012950/20120109130657000.html )
それと最後に、「中国封じ込め」でした。
アメリカが中東支配に成功すれば?
米中関係が悪化したとき、アメリカは中東産油国を「中国に原
油輸出するなよ!」と脅し、ストップさせることができるでしょう。
こういう作戦は、すでに効果実証済みです。
たとえば、アメリカはABCD包囲網で石油の流れをとめ、日本
を自滅的な戦争に誘導した。
アメリカは、サウジを脅し原油を増産させ、値段をさげ、ソ連経
済を崩壊させた。
つまり、
・イラン原油の輸入制限しないかもしれません
このことは、アメリカの作戦を破綻させるだけではなく、中国を
強力に助けていることになる。
既述のように、私には野田さんの動機までわかりません。
自称「人民解放軍の野戦軍司令官」小沢さんや、
「日本列島は日本人だけのものではない」鳩山さんのように、
確信犯でないことを願っています。
しかし、結果は同じこと。
野田さんの行動は、結果的にアメリカの没落を加速させ、中国が世
界の覇権国家になるのを助けていることになるのです。
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