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プレカリアートってどんなアート(芸術)だ?

下記記事は「ウィキペディア」の「プレカリアート」についての説明の一部だが、現代の労働状況を簡潔に要約しているので、転載する。
もっとも、私は「プレカリアート」という言葉はあまり好きではない。聞いてすぐに意味と直結しにくい言葉だからである。イタリア語の「不安定な」の意味である「プレカリオ」とドイツ語の「プロレタリアート」から合成された語であるようだが、イタリア語の「プレカリオ」など、誰も知らないだろう。まあ、イタリア人にしか通用しない言葉である。
私は英語帝国主義者どころか、その反対だが、やはりこういう場合は誰でも知っている英語の単語から造語するほうが、世界性を持つのではないか。日本語なら「不安定労働者」で十分だろう。
もっとも英語にも「precarious」という語はあるようだが、こういうラテン語系統の語より「unstable」や「unfirm」の方がなじみやすいのではないか? 「unstable laborer」でどうか? まあ、どうかと言われても、既に「プレカリアート」が市民権を得ているのだから、ということで却下、となりそうだ。

(以下引用)

世界恐慌による失業や貧困による社会不安が第二次世界大戦を惹き起こした事を反省して、西欧諸国や日本などでは、戦後にはケインズ主義的な政策により完全雇用の達成を目指した。しかし、機械化により1970年代から単純労働力への需要が減少し、また高学歴化が必ずしも経済界の求める人材の養成につながらなかったこともあり、失業率が増大するようになった。
とりわけ、ソ連崩壊後の1992年以後には、「社会主義の没落」「資本主義の勝利」の名の下で、唯一の超大国と化したアメリカ的価値観が絶対化されるアメリカナイゼーション(アメリカ主導のグローバリゼーション)が席巻し、多国籍企業は米ソ冷戦終結後に世界中でパイを奪い合う「大競争時代」を作り上げた。この結果、大企業はより安い労働力を求めて先進国から発展途上国へと工場を移すようになり、正規雇用が益々減少する結果となった。このため、正規雇用から排除された階級(それも特定の年齢層、1970年以後生まれ)が増加しており、社会問題化している。
とりわけ日本では、1995年に日経連(当時は根本二郎会長)が「雇用柔軟型グループ」の増加を打ち出し、1999年には改正労働者派遣法で派遣対象業務が原則自由化され、2004年3月には製造業にも派遣対象業務が拡大されており、非正規雇用が急速に拡大している。日本における非正規雇用者は、2010年現在で1775万人、雇用者の34.5%を占めるようになり[2]、2008年版青少年白書では、15歳~19歳の約7割が非正規雇用と報告している。

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