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東大(だけ)の秋入学賛成!

東大の秋入学方針について「泉の波立ち」の南堂氏が鋭い批判を書いているので、転載する。
もっとも、私は長い一生で1年の遅れや企業の社員採用コストの増大などどうでもいいという意見だが、自分たちの恣意的考えで日本社会全体に負担を負わせることに対して平気であるという東大の傲慢さは不愉快極まりない。まさしく東大が排出(輩出というより排出だ)する官僚どもの傲慢さと相似形である。
まあ、秋入学に他の大学は絶対に追随せず、東大だけをポツンと孤立させてやればいい。そうすれば、他の大学の受験に失敗しても秋まで待てば東大を「滑り止め」や「予行演習」にできるから(笑)。東大が地位低下することは日本社会のいびつさを変える役にも立つだろう。


(以下引用)


 東大が秋入学に全面移行する方針だという。(現時点では未決定。)
 私の見解を言おう。これは馬鹿げたことである。大学修了に1年余計の5年間かかるからだ。

 ──
 
 東大が秋入学に全面移行する方針だという。
 東京大学のワーキンググループ(座長・清水孝雄副学長)は、従来の4月入学を全廃し、海外で主流である秋入学への全面移行を求める素案を中間報告としてまとめた。国際的な大学間の競争に対応し、学生の海外留学を促すことなどを理由に挙げている。
 東大は今後、この素案を元に各学部などで本格的に検討し、年度内の決定をめざす。学内の合意形成ができれば、経済界など関係先への説明を進め、告知期間を経て早ければ5年後に導入したい意向だ。ただ、学内には「最優先課題なのか」などの異論もあり、実現性は不透明だ。
 中間報告は、留学生の受け入れや送り出しの人数が海外有力大学に劣ることや、春学期(4~9月)の途中に夏休みが挟まることなどを、4月入学のデメリットとして指摘。秋入学に移行することで留学の機会が「確実に広がる」とした。4月入学と秋入学の両方を実施する複線化は、「コスト面で困難」として全面移行を求めている。すでに複線化している大学院については、検討を続ける。
 入試時期は従来通りとするため、入試で合格してから入学するまでに半年間のずれ(ギャップターム)が生まれる。この期間の使い方として、研究や勤労体験、ボランティア、国際交流など13項目を例示。「受験競争で染み付いた偏差値重視の価値観をリセット」し、教わる姿勢から学ぶ姿勢に転換する機会にする、としている。この期間の過ごし方に大学がどの程度関わるかは、今後の課題となる。
 一方、卒業時期は入学から4年後の秋と、その翌春の双方を併記した。卒業も秋になれば、企業の新卒一括採用との間にも時期のずれが生じる。各種の国家試験などと、時期がミスマッチにならないかも課題だ。有力大学の間では、秋入学の本格導入に慎重論も少なくない。
 このため東大は、秋入学の導入へ向けて学内の合意ができれば、他大学、社会、政府の幅広い理解と協力が大切だとして、特に企業には採用時期をずらすなどの対応を求めていく方針だ。
( → 朝日新聞 2012-01-18 )

 この件については、私は前に述べた。
  → 東京大学の秋入学
 要するに、入学前の半年が無駄になり、卒業後の半年も無駄になり、計1年が無駄になる。1浪するのと同じことだ……というわけ。

 で、その意味は? こうだ。
 「同期の他大学卒の人に比べて、すべて1年遅れのハンディキャップ。年収は毎年、1年分だけ安月給。それでいて、退職時は、実年歴で決まるので、京大卒と同じ年に退職」
 つまり、ずっと1年分ずつ昇給が遅れて、また、最初の1年分はまるまる所得を失う。それでいて退職は同じ。合計して、大損だ。これを挽回することはまず不可能。

 比喩的に言えば、長距離走でライバルよりも1周分だけ遅れることになる。400メートルトラックを25周する競争で、自分だけは、1周遅れで出発する。で、その分、1周分の時間をオマケしてくれるのかと言えば、そうではないので、まるまる1周分、不利になる。
 あまりにも馬鹿げている。特に、学者になろうとするなら、1周遅れは致命的だ。飛び級制度があるならともかく、1年遅れで学者生活に入るとしたら、ものすごく不利になる。
 もはや東大は日本のトップの座を失うだろう。損得の計算もできない馬鹿だけが入ることになる。

 [ 付記1 ]
 「どうせ一浪だから同じだ」なんて思ってはいけない。入試は春だから、単純に一年が無駄になるだけだ。一浪生の場合は、一浪が二浪になるだけだ。どっちみち、東大に入るというだけのことで、人生の一年間を失う。それも青春期という最も重要な時期を。
 で、その間に何をやるかというと、アルバイトとか何とか、ニートみたいな生活をするだけだ。アホくさ。

 [ 付記2 ]
 秋入学が必ずしも悪いとは言えない。ただし、秋入学にするとしたら、国全体でいっせいに移行する必要がある。一つの大学が突出して行なっても、単にその大学が4年でなく5年の大学制度になるだけだ。馬鹿げている。
 こんなイロハもわからない馬鹿がどうして大学教授になれるのか? 馬鹿を合理的思考のできる外国人教授に変えるといいだろう。そうすれば、秋入学を春入学に戻すはずだ。
 東大の国際化は、まずは教授のクビのすげ替えから実行するべきだ。


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 【 補説 】

 じゃ、どうすればいいか? 簡単だ。
 「大学全体を半学期制(夏学期・冬学期)にして、半学期を8つ重ねることで大学修了とする。入学時期は、春・秋のいずれでも可とする」
 これで問題はあっさり解決する。
 東大は「4月入学と秋入学の両方を実施する複線化は、コスト面で困難」と言っているが、頭が悪すぎる。上記のように半学期を8つ重ねることにすれば、コストはほとんど変わらない。というか、東大はもともと半学期を8つ重ねる制度になっているのだから、制度変更のコストはほとんどかからない。
 かかるとしたら、入学式や卒業式を二度やることのコストだろうが、そんなセレモニーにはコストをかける必要はない。無意味なセレモニーを廃止すれば、費用はかえって安上がりになる。
 
 それより問題内なのは、もし春・秋制度にすると、企業の採用コストが大幅に上昇することだ。東大のコストは減っても、日本全体のコストが激増する。
 東大の言っていることは、「自分のコストを1減らすために、日本全体のコストを 1000増やす」というようなものだ。「自分だけ良ければいい」という発想しかできないとしたら、あまりにも頭が悪すぎる。国家全体のコスト計算ができていないわけだ。
 これほどにも頭の悪い人間が東大を牛耳っているのだとすると、あまりにも情けない。今回の「秋入学」の方針を提出した教授たちを、まずは解雇することをお勧めしたい。こういう馬鹿教授を解雇することで、東大のグローバル化やレベルアップは進むだろう。
 「グローバル化のために秋入学」というのは、「グローバル化のために日本語を廃止して英語を公用語にする」というのと同じぐらい、馬鹿げたことだ。
 こういう馬鹿げた理想主義的な発想が結局は破綻する、ということは、つい先日、ユーロという制度の混乱によって見てきたばかりだ。他山の石とするべきだろう。
 そこから何も学ぶことができずに、ユーロみたいに「何でも共通化すればいい」というのは、「日本の公用語を英語にする」というのと同様で、あまりにも子供じみた発想なのである。

( ※ 「半学期を8つ重ねる」という運用手段で解決できることを、あえて途方もない混乱をともなう方法で実行する、というのだから、ほとんどテロ活動に等しい。)
 

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 [ 余談1 ]
 何で秋入学なんていう馬鹿げたことをやるのかと思ったら、「グローバル化」が狙いだという。これはいかにもありがちなピンぼけだ。入学時期を変えることをグローバル化だと思っている。
 そうじゃないでしょう。グローバル化とは、体制そのものをグローバル化することだ。そのためには人材をグローバル化することだ。まずは東大教授を次々とクビにして、外国人の人材を招くべきだろう。
 そして、それができない保守的な人々が、入学時期を変えることでグローバル化になると勝手に思い込んでいる。本末転倒とは、このことだ。
  
 [ 余談2 ]
 どうせ秋入学にするなら、入学前の半年間は、兵役にするといいだろう。韓国では兵役があるから、日本でも兵役を実施するわけだ。
 若い人間にとって最も重要な時期を下らないことで無駄にする、という点では、兵役はまったく有効な方法(最も愚劣であるがゆえに愚劣さの点で有効な方法)だろう。
 それと同様なのが秋入学だ。(ギャップイヤーのつもりで)ボランティアなんかやるのも愚劣だ。どうせならマクドナルドのバイトでもやらせる方がまだマシだ。「スマイル0円」の訓練でもすると、愛想が良くなって、コミュ障害が治る。 (^^);

 ま、東大の本当の狙いは、日本に兵役を導入することだろう。それが隠された狙いかな。若い人はだまされそうだ。
 とりあえずは、橋下の方針に従って、「国旗・国歌への忠誠」を誓ってください。そのうち、赤紙が来ます。(赤紙って何だか知っていますね?) 

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