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人口1000万人の島に1万のNGO団体!

藤永茂博士の「私の闇の奥」の記事の一部を転載する。
私は、現在あるNGOやNPO、慈善団体の8割くらいはその名とは逆に「政府の紐付き」であり、「政治的」であり、「営利団体」であると考えている。自分で「非政府組織」であるとか「非政治的組織」であると名乗ればそれをそのままに信じるおめでたい人間がこの世には無数にいる。で、私のように物事の裏を見ようとする人間は「性格が悪い」ということになるわけだ。
私は、昔書いた「天国の鍵」という童話の中で「この世には3種類の人間がいます。人をだます人間とだまされる人間、そしてだますこともだまされることもない人間です。皆さんはその、だますこともだまされることもない人間になってください」と書いた。
だまされる人間には罪はない、と多くの人は思うだろう。だが、実際にはそういう人間たちの存在が、悪をこの世にはびこらせているのである。無邪気な善人にも罪がある。それは、だまされることによって悪を看過し、悪をはびこらせるという罪なのである。

(以下引用)

大震災の以前から、ハイチには何と数千を数えるNGOが乗り込んで,本来は政府が担当すべき業務を担当し、ハイチは「NGO共和国(Republic of NGOs)」と呼ばれていました。大震災後はハイチに1万をこえるNGO団体が殺到したと言われています。その中にはphilanthropyやcharityを標榜する団体が無数に含まれています。可哀想なハイチ人たちを慈しみ善を施すのが彼らの仕事だといいます。何だか変です。いや絶対に変です。
 ハイチの人口は1千万、1万のNGOがあるとすれば1千人あたりに1つの割合になります。数日前に知ったことですが、インドへのNGOの流入は物凄く、現在、その数は3百3十万にのぼります。400人当り1つのNGOということです。驚くべき事実ではありませんか!これは、現実の世界のガバナンスがどのようにして行なわれているかに疎い私たちの致命的な盲点ではないかと考えます。philanthropyとかcharityとかいう良い響きの言葉は、今や、humanitarian military intervention(人道主義的軍事介入)という悪魔的な言葉と一緒に並べて理解さるべき言葉なのではないでしょうか?

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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