毎日新聞の記事である。五山送り火がどうこうとかはどうでもいいが、問題は、なぜ「津波で倒れた木の薪」の表皮からセシウムが検出されたかである。福島原発事故の発生は津波の直後であるから、津波で倒れた木にセシウムが付着するのは時間的におかしいのではないか。
考えられる理由は
1)実は福島原発事故以前から、各地の原発施設からは放射能が海や大気に垂れ流されていた。
2)津波で倒れた木が海水や汚泥に漬かっている間に、福島原発事故での放射能が海流や気流に乗って北上した。
3)五山送り火会のメンツのために、「やっぱりセシウムが付着していた。当初の送り火会の判断は正しかったのだ」と広める意図で、セシウムはあったということにした。
などが考えられる。
まあ、多分、1)が正しいと思うが、そうなると、我々日本国民は福島原発事故以前からとっくに放射能汚染された生活を営んでいたのである。
原発との共存など、もともと無理な話だろう。
(以下引用)
<五山送り火>陸前高田のまきからセシウム検出 使用中止
毎日新聞 8月12日(金)16時14分配信
拡大写真
岩手県陸前高田市から京都市に届けられた後、放射性セシウムなどが検出されたまき=京都市で2011年8月11日午後3時5分、古屋敷尚子撮影
東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松から作ったまきを京都市の「五山送り火」(16日)で燃やす計画で、京都市は12日、まきの表皮から放射性セシウムが検出されたため計画を中止すると発表した。送り火の実施主体の五つの保存会は同日、市の決定に従うことを決めた。【古屋敷尚子、田辺佑介】
当初、大文字保存会が単独で送り火で燃やす計画だったが、放射能汚染を懸念する声が京都市などに寄せられ、断念。すると、「風評被害を助長する」などの批判が市に殺到し、門川大作市長が別のまき約500本を取り寄せて燃やすことを五山すべての保存会に要請し、いずれも了承していた。
京都市によると、松から切り出したまき(長さ約30センチ)の表皮から放射性セシウムが1キロ当たり1130ベクレル検出された。表皮を除いた幹の部分からは検出されなかった。野焼きの際の放射性物質に関する基準値はなく、市が専門家に問い合わせたところ、「国の基準がない以上、安全という見解は出せない」との回答だったという。
今回のまき500本は11日に陸前高田市からトラックで運ばれ、京都市の検査会社「島津テクノリサーチ」に移送。12日午後、市に結果が報告された。500本すべてから表皮のかけら計1キロ分を集め、検査したという。
門川市長は会見で、「陸前高田市をはじめ東日本大震災で被災した皆さんに心からおわび申し上げます」と陳謝。「放射性物質が検出されないとの前提が崩れたから中止する。被災地のまきが安全か否かを判断したのではない」と説明した。幹の部分だけを燃やすことは「議論していない」とした。
まきは現在、京都市内の民間の倉庫に保管されているが、処分方法は決まっていない。門川市長は「送り返さず、京都で対処したい」と話した。
◇陸前高田市長「慎重にやってほしかった」
岩手県陸前高田市の戸羽太市長は12日、「関係者の善意が結果的にこういうことになり、市民にも心配をかけている」と遺憾の意を示した。京都市に対しては、「風評被害を広げ、他の被災地にも京都市民にも迷惑がかかっている。もっと慎重にやっていただきたかった」と苦言を呈した。門川大作・京都市長から陸前高田市を訪ねる意向が示されたが、同市は「お気持ちだけで結構です」と答えたという。
◇専門家 測定数値は「問題ないレベル」
測定結果の数値について、専門家は「問題となるようなレベルではない」と話す。国際放射線防護委員会の主委員会委員、丹羽太貫・京都大名誉教授(放射線生物学)は「仮に表皮を1キロ食べ、全て体に吸収されたとしても取るに足らない線量」と指摘した上で、「意味のないクリーンさを求めた今回の判断は被災地の方々の気持ちを踏みにじるものだ」と指摘する。
また、安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「五山の送り火は伝統的神事という性格を持つ。放射能がけがれのようにとらえられたのではないか。今回の件は科学の問題ではなく、文化の問題となっている。解決も文化的に行うべきで、犠牲者への追悼のセレモニーをやった方がいい」と提案する。【根本毅、須田桃子】
考えられる理由は
1)実は福島原発事故以前から、各地の原発施設からは放射能が海や大気に垂れ流されていた。
2)津波で倒れた木が海水や汚泥に漬かっている間に、福島原発事故での放射能が海流や気流に乗って北上した。
3)五山送り火会のメンツのために、「やっぱりセシウムが付着していた。当初の送り火会の判断は正しかったのだ」と広める意図で、セシウムはあったということにした。
などが考えられる。
まあ、多分、1)が正しいと思うが、そうなると、我々日本国民は福島原発事故以前からとっくに放射能汚染された生活を営んでいたのである。
原発との共存など、もともと無理な話だろう。
(以下引用)
<五山送り火>陸前高田のまきからセシウム検出 使用中止
毎日新聞 8月12日(金)16時14分配信
拡大写真
岩手県陸前高田市から京都市に届けられた後、放射性セシウムなどが検出されたまき=京都市で2011年8月11日午後3時5分、古屋敷尚子撮影
東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松から作ったまきを京都市の「五山送り火」(16日)で燃やす計画で、京都市は12日、まきの表皮から放射性セシウムが検出されたため計画を中止すると発表した。送り火の実施主体の五つの保存会は同日、市の決定に従うことを決めた。【古屋敷尚子、田辺佑介】
当初、大文字保存会が単独で送り火で燃やす計画だったが、放射能汚染を懸念する声が京都市などに寄せられ、断念。すると、「風評被害を助長する」などの批判が市に殺到し、門川大作市長が別のまき約500本を取り寄せて燃やすことを五山すべての保存会に要請し、いずれも了承していた。
京都市によると、松から切り出したまき(長さ約30センチ)の表皮から放射性セシウムが1キロ当たり1130ベクレル検出された。表皮を除いた幹の部分からは検出されなかった。野焼きの際の放射性物質に関する基準値はなく、市が専門家に問い合わせたところ、「国の基準がない以上、安全という見解は出せない」との回答だったという。
今回のまき500本は11日に陸前高田市からトラックで運ばれ、京都市の検査会社「島津テクノリサーチ」に移送。12日午後、市に結果が報告された。500本すべてから表皮のかけら計1キロ分を集め、検査したという。
門川市長は会見で、「陸前高田市をはじめ東日本大震災で被災した皆さんに心からおわび申し上げます」と陳謝。「放射性物質が検出されないとの前提が崩れたから中止する。被災地のまきが安全か否かを判断したのではない」と説明した。幹の部分だけを燃やすことは「議論していない」とした。
まきは現在、京都市内の民間の倉庫に保管されているが、処分方法は決まっていない。門川市長は「送り返さず、京都で対処したい」と話した。
◇陸前高田市長「慎重にやってほしかった」
岩手県陸前高田市の戸羽太市長は12日、「関係者の善意が結果的にこういうことになり、市民にも心配をかけている」と遺憾の意を示した。京都市に対しては、「風評被害を広げ、他の被災地にも京都市民にも迷惑がかかっている。もっと慎重にやっていただきたかった」と苦言を呈した。門川大作・京都市長から陸前高田市を訪ねる意向が示されたが、同市は「お気持ちだけで結構です」と答えたという。
◇専門家 測定数値は「問題ないレベル」
測定結果の数値について、専門家は「問題となるようなレベルではない」と話す。国際放射線防護委員会の主委員会委員、丹羽太貫・京都大名誉教授(放射線生物学)は「仮に表皮を1キロ食べ、全て体に吸収されたとしても取るに足らない線量」と指摘した上で、「意味のないクリーンさを求めた今回の判断は被災地の方々の気持ちを踏みにじるものだ」と指摘する。
また、安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「五山の送り火は伝統的神事という性格を持つ。放射能がけがれのようにとらえられたのではないか。今回の件は科学の問題ではなく、文化の問題となっている。解決も文化的に行うべきで、犠牲者への追悼のセレモニーをやった方がいい」と提案する。【根本毅、須田桃子】
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