「シジフォス」というブログに引用された安原和雄氏の文章の一節である。
イスラエルのガザ殺戮に関する情報は、ベトナム戦争でのソンミ村虐殺を連想させる。空爆と地上戦の違いはあれ、一方的な殺戮という点が共通する。そして、殺す側は殺される側を人間視していない(これは戦闘中だけの話ではない。戦後補償なども含めてだ。)、という点も同じであり、それは近現代のあらゆる戦争に共通した特徴だ。
アメリカこそ世界最大のテロリスト集団と認定せざるを得ない。
正確にいえば、その正体はホワイトハウス、ペンタゴン(国防総省)、兵器・エレクトロニクス・エネルギー産業、新保守主義的な研究者・メディアを一体化した巨大な「軍産官学情報複合体」である。これがアメリカの覇権主義に基づく身勝手な単独行動主義を操り、世界に人類史上例のない災厄をもたらしている元凶である。これをどう封じ込めることができるか ― 今でも私の脳裏から離れることのない宿題である。
これに加えて、そのアメリカの背後にいて、アメリカを操っているユダヤ(イスラエルはその拠点の一つにすぎない)を「どう封じ込めることができるか」が、世界全体の課題だろう。一般庶民はすべて実質的には「殺される側」なのである。戦争を操るものは自分自身の手を血に染める必要すらない。そういう「賤業」もまた貧しい庶民を出自とする兵隊どもがやらされる。この構造そのものを変えない限り、世界から戦争が無くなることは無いだろう。
(以下引用)
▽ 世界最大のテロリストは誰か?
ベトナムを訪ねて認識がより鮮明になったのは、アメリカの侵略戦争による悲惨な後遺症がいまなお続いていることである。その一つは、後に世界中の話題となったベトナム中部のソンミ村における米軍の大虐殺である。1968年3月16日早朝、ヘリに分乗した約100人の米兵が村を急襲、無抵抗の幼子も含めて504人の村民を手当たり次第に虐殺して回った。奇跡的に生き残ったのはわずかに8名だった。後に有罪判決(注1)を受けたのは指揮した小隊長のカリー中尉だけである。
「すべてを焼き尽くせ」、「皆殺しにせよ」、「すべてのものを破壊せよ」を合い言葉に米軍兵士たちは、1人殺すたびに「ワン スコア」(1点)、もう1人の命を奪うと、「ワン モア スコア」(もう1点)と数えたという証言を聞いた。これはまさしく虐殺ゲーム以外の何ものでもない。これが人間性を喪失した侵略兵の本性である。ソンミ村の破壊跡に建てられた記念館の追悼碑には犠牲者全員の氏名が刻みこまれている。
(注1)米政府はこの戦争犯罪を闇に葬ろうとしたが、明るみに出たため、1970年の軍事法廷で14人を起訴した。しかし有罪判決(終身刑)を受けたのは、小隊長のカリー中尉のみで、その後10年の刑に減刑され、74年に仮釈放された。
アメリカの侵略戦争の目的は「ベトナムを石器時代に戻せ」だった。第2次世界大戦の全爆弾量の4倍以上の爆弾をベトナム全土に投下し、それは日本の広島・長崎を攻撃した原爆の破壊力の756倍に匹敵する。当然ベトナム人の犠牲者は多数にのぼった。死者300万人、負傷者400万人、ベトナム戦終了後30年の時点で30万人が行方不明のままであった。
もう一つ、米軍が空から撒いた8000万㍑の枯れ葉剤による犠牲とその後遺症には目を覆うものがある。枯れ葉剤には猛毒化学物質・ダイオキシンが含まれており、その毒性はわずかな量でもニューヨークの水道に入れれば、市民全員が死ぬほど強いという。このダイオキシンの悪影響を受けたベトナム人は300万人~500万人ともいわれる。このため数百万人が労働の能力を失い、さらに孫の代まで遺伝子の影響が及び、その最大の被害は脳性マヒである。「人間として生きる権利を奪われた」と訴えるベトナム人たちの心身の痛みが薄らぐことはないにちがいない。
ベトナムの犠牲者たちはアメリカの枯れ葉剤メーカー(製薬会社)37社を相手取って損害賠償の訴訟をニューヨーク地裁に起こしたが、同地裁は05年3月「被害がアメリカのダイオキシンによるものという科学的証明がない」という理由をつけて訴訟を却下した。ベトナムの戦場にいた米兵の被害は認定し、賠償(注2)しているのに、ベトナム人の被害は認定しないのは不公平だとベトナム側が主張しているのは、正当な申し立てである。 「枯れ葉剤を含め大量破壊・虐殺の武器を持っているのはアメリカである。枯れ葉剤の訴訟を受け容れると、米大統領は戦争する権力を失うことになる。訴訟のニュースをアメリカのマスコミは報道しなかった。訴訟相手の製薬会社37社の年間売上げはベトナムの国全体のGDP(国内総生産)よりも大きい。一方、ベトナムの被害者は貧しい人々である。われわれは正義と、それを信じる世論との二つを武器に今後も戦いつづける」とベトナム諸国友好協会連合会のチャン・ダック・ロイ副会長は力説した。
(注2)アメリカの枯れ葉剤メーカーは1984年、米退役軍人1万人に和解金として総額1億8000万ドル=約190億円(当時)を支払った。
以上のようなベトナムを舞台にしたアメリカの軍事的暴力を具体的に追跡することから何が見えてくるだろうか。それは世界最大のテロリスト集団は、ほかならぬアメリカだという事実である。ベトナムでの人道に背く蛮行は一例にすぎない。過去半世紀にアメリカは外交上、軍事上の覇権主義の下に地球規模でどれだけの暴力を重ねてきたか。アメリカの軍事力行使と輸出されたアメリカ製兵器による犠牲者は数千万人に達するという説さえある。アメリカこそ世界最大のテロリスト集団と認定せざるを得ない。
正確にいえば、その正体はホワイトハウス、ペンタゴン(国防総省)、兵器・エレクトロニクス・エネルギー産業、新保守主義的な研究者・メディアを一体化した巨大な「軍産官学情報複合体」である。これがアメリカの覇権主義に基づく身勝手な単独行動主義を操り、世界に人類史上例のない災厄をもたらしている元凶である。これをどう封じ込めることができるか ― 今でも私の脳裏から離れることのない宿題である。
イスラエルのガザ殺戮に関する情報は、ベトナム戦争でのソンミ村虐殺を連想させる。空爆と地上戦の違いはあれ、一方的な殺戮という点が共通する。そして、殺す側は殺される側を人間視していない(これは戦闘中だけの話ではない。戦後補償なども含めてだ。)、という点も同じであり、それは近現代のあらゆる戦争に共通した特徴だ。
アメリカこそ世界最大のテロリスト集団と認定せざるを得ない。
正確にいえば、その正体はホワイトハウス、ペンタゴン(国防総省)、兵器・エレクトロニクス・エネルギー産業、新保守主義的な研究者・メディアを一体化した巨大な「軍産官学情報複合体」である。これがアメリカの覇権主義に基づく身勝手な単独行動主義を操り、世界に人類史上例のない災厄をもたらしている元凶である。これをどう封じ込めることができるか ― 今でも私の脳裏から離れることのない宿題である。
これに加えて、そのアメリカの背後にいて、アメリカを操っているユダヤ(イスラエルはその拠点の一つにすぎない)を「どう封じ込めることができるか」が、世界全体の課題だろう。一般庶民はすべて実質的には「殺される側」なのである。戦争を操るものは自分自身の手を血に染める必要すらない。そういう「賤業」もまた貧しい庶民を出自とする兵隊どもがやらされる。この構造そのものを変えない限り、世界から戦争が無くなることは無いだろう。
(以下引用)
▽ 世界最大のテロリストは誰か?
ベトナムを訪ねて認識がより鮮明になったのは、アメリカの侵略戦争による悲惨な後遺症がいまなお続いていることである。その一つは、後に世界中の話題となったベトナム中部のソンミ村における米軍の大虐殺である。1968年3月16日早朝、ヘリに分乗した約100人の米兵が村を急襲、無抵抗の幼子も含めて504人の村民を手当たり次第に虐殺して回った。奇跡的に生き残ったのはわずかに8名だった。後に有罪判決(注1)を受けたのは指揮した小隊長のカリー中尉だけである。
「すべてを焼き尽くせ」、「皆殺しにせよ」、「すべてのものを破壊せよ」を合い言葉に米軍兵士たちは、1人殺すたびに「ワン スコア」(1点)、もう1人の命を奪うと、「ワン モア スコア」(もう1点)と数えたという証言を聞いた。これはまさしく虐殺ゲーム以外の何ものでもない。これが人間性を喪失した侵略兵の本性である。ソンミ村の破壊跡に建てられた記念館の追悼碑には犠牲者全員の氏名が刻みこまれている。
(注1)米政府はこの戦争犯罪を闇に葬ろうとしたが、明るみに出たため、1970年の軍事法廷で14人を起訴した。しかし有罪判決(終身刑)を受けたのは、小隊長のカリー中尉のみで、その後10年の刑に減刑され、74年に仮釈放された。
アメリカの侵略戦争の目的は「ベトナムを石器時代に戻せ」だった。第2次世界大戦の全爆弾量の4倍以上の爆弾をベトナム全土に投下し、それは日本の広島・長崎を攻撃した原爆の破壊力の756倍に匹敵する。当然ベトナム人の犠牲者は多数にのぼった。死者300万人、負傷者400万人、ベトナム戦終了後30年の時点で30万人が行方不明のままであった。
もう一つ、米軍が空から撒いた8000万㍑の枯れ葉剤による犠牲とその後遺症には目を覆うものがある。枯れ葉剤には猛毒化学物質・ダイオキシンが含まれており、その毒性はわずかな量でもニューヨークの水道に入れれば、市民全員が死ぬほど強いという。このダイオキシンの悪影響を受けたベトナム人は300万人~500万人ともいわれる。このため数百万人が労働の能力を失い、さらに孫の代まで遺伝子の影響が及び、その最大の被害は脳性マヒである。「人間として生きる権利を奪われた」と訴えるベトナム人たちの心身の痛みが薄らぐことはないにちがいない。
ベトナムの犠牲者たちはアメリカの枯れ葉剤メーカー(製薬会社)37社を相手取って損害賠償の訴訟をニューヨーク地裁に起こしたが、同地裁は05年3月「被害がアメリカのダイオキシンによるものという科学的証明がない」という理由をつけて訴訟を却下した。ベトナムの戦場にいた米兵の被害は認定し、賠償(注2)しているのに、ベトナム人の被害は認定しないのは不公平だとベトナム側が主張しているのは、正当な申し立てである。 「枯れ葉剤を含め大量破壊・虐殺の武器を持っているのはアメリカである。枯れ葉剤の訴訟を受け容れると、米大統領は戦争する権力を失うことになる。訴訟のニュースをアメリカのマスコミは報道しなかった。訴訟相手の製薬会社37社の年間売上げはベトナムの国全体のGDP(国内総生産)よりも大きい。一方、ベトナムの被害者は貧しい人々である。われわれは正義と、それを信じる世論との二つを武器に今後も戦いつづける」とベトナム諸国友好協会連合会のチャン・ダック・ロイ副会長は力説した。
(注2)アメリカの枯れ葉剤メーカーは1984年、米退役軍人1万人に和解金として総額1億8000万ドル=約190億円(当時)を支払った。
以上のようなベトナムを舞台にしたアメリカの軍事的暴力を具体的に追跡することから何が見えてくるだろうか。それは世界最大のテロリスト集団は、ほかならぬアメリカだという事実である。ベトナムでの人道に背く蛮行は一例にすぎない。過去半世紀にアメリカは外交上、軍事上の覇権主義の下に地球規模でどれだけの暴力を重ねてきたか。アメリカの軍事力行使と輸出されたアメリカ製兵器による犠牲者は数千万人に達するという説さえある。アメリカこそ世界最大のテロリスト集団と認定せざるを得ない。
正確にいえば、その正体はホワイトハウス、ペンタゴン(国防総省)、兵器・エレクトロニクス・エネルギー産業、新保守主義的な研究者・メディアを一体化した巨大な「軍産官学情報複合体」である。これがアメリカの覇権主義に基づく身勝手な単独行動主義を操り、世界に人類史上例のない災厄をもたらしている元凶である。これをどう封じ込めることができるか ― 今でも私の脳裏から離れることのない宿題である。
PR