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天皇という不思議な存在

まったく個人的な話なのだが、かなり前にこのブログにも書いた話で、私が天皇という存在に関心を持ったきっかけが、私が高校生くらいのころだったと思うが、親父が取っていた「文芸春秋」(月刊の方)を読んでいたら、その中に親父が赤鉛筆で囲んでいた部分があって、それが天皇とはどういう存在なのかという疑問を今に至るまで私の心の底に残したわけである。
その元記事が、埋もれていた古本で先ほど読んだばかりの司馬遼太郎対談集「日本人を考える」にあって、私が雑誌で読んだのもその対談だったのだと判明した。この時の対談相手は犬養道子である。

(以下引用)司馬のこの発言が含まれた部分の章題が「天皇は日本人最大の発明」で、天皇に関する私の思想(尊皇主義)はこの章題にその起源があるのかもしれない。

司馬:私の知っているかつてのマルキシストがアメリカに留学した。昭和三十年ごろで、彼は向こうで圧倒的なアメリカ文明に打ちひしがれて、一人寂しく田舎道を歩いていた。その時、フッと「そうだ、日本には天皇がいる」と思ったときに、非常に安心したというんです。(笑)日本人の最大の発明は天皇ですよ。皇帝でもなければ王様でもない。なんかつかまえどころのない存在でしょう。明治以後八十年の天皇は別ですよ。あれはプロシア流の天皇ですから。それまでの天皇というのは、ちょっと外国に類を見ない存在ですな。
犬養:よその国なら、将軍が天皇を倒して自分が天皇になる。

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