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運命(7)

「諸王不穏」の流言がしきりに朝廷に聞こえてきたので、一日、帝は子澄を召しなさって「先生、かつての東角門の話を覚えておられるか」と言う。子澄言う「けっして忘れ申しません」と。東角門の話とは、子澄が七国の故事を論じたことである。
子澄は退いて斉泰と議する。泰が言う、「燕は重兵を握り、もとより大志あり。まさに、まずこれを削るべし」と。子澄言う「そうではない。燕はあらかじめ備えていることが長いので、すぐには謀り難い。まず周を取り、燕の手足を斬って、その後で燕を謀るべきである」と。
そこで曹国公李景隆に命じ、兵を整えて素早く河南に至らしめ、周王とその世子、および妃と嬪(正妃以外の妃)を捕え、周王の爵位を削って庶民とし、これを雲南に移した。周王は燕王の同母弟であったため、帝もこれを疑い、周王もまた異心があった。
これは実に洪武三十一年八月のことで、太祖が崩じて幾ばくも月を経ていなかった。
同じ冬十一月、代王(「代」は国名らしい。)の暴虐が民を苦しめたという理由で代王を蜀に送り、蜀王と共に居らせた。

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