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「无妄、大蓄、頤、大過」の占断

25:无妄(天雷无妄)【○○○ ××○】「いつわりなき道理、望外の結果」

无妄(の卦)は基本的に願望は通る。貞固であると利がある。だが、(願望が)正しいことでないと災いがあり、新しいことに踏み出すべきではない。

*「无」は「無」であり、「妄」は非現実性を示す。妄想の「妄」である。つまり、「妄想するなかれ」という戒めと思われる卦であり、本田氏の「望外の結果」という説明には首をひねる。彖伝にも象伝にもそれらしい言葉は無い。「妄」を「望」と同義と見たか。それなら「无妄(むぼう)」は「無望」で、「望み無し」と見るべきではないかwww

26:大蓄(山天大蓄)【○×× ○○○】「大きな停止、大きな蓄積」

大蓄(の卦)は貞固であると利がある。無為徒食せず、外に出て働くのが吉。大きな企てを実行するのも良い。

*上卦が山で、「停止、険難」を示しているが、下が強固な力を持つ「天」の卦なので、その困難は突破できる。しかし、険難は険難なので、足踏み状態はあるだろうが、やがて突破できる、ということか。険難があるからといっていたずらに避けてばかりいることを易は勧めているわけでもない。すべては全体的な状況判断次第である。停止の時はまた(情報や資力や実力の)蓄積の時でもあるわけだ。

27:頤(山雷頤)【○×× ××○】「口、養う」

頤(の卦)は貞固であるのが吉。言葉を慎み、飲食を節制するのがよい。

「頤(い)」は口の意味らしいが、先達諸氏による卦の説明は分かりにくい。まあ、口から出る言葉、口から入る飲食物に気をつけるのは世渡りと健康の基本ではある。上卦が険難を示す「山」だから、何かを求めて先へ進むよりも、実力養成の時だと思うべきだろう。下卦の「雷」は活動(エネルギー)を示すから、山の下に草木が生える象であり、停滞の中でエネルギーを蓄えよ、ということか。


28:大過(沢風大過)【×○○ ○○×】「大きな過度」

大過(の卦)は家の棟木がたわむ象(つまり危険性を示す象)であるが、大きな事業や企てを実行するのに良い。願望は通る。

「大きな過度」と言われると「大きな過ち」かと思って驚くだろうが、「やりすぎるくらいやってもいい」という意味と考えていい。上卦が沢で喜びを表し下卦が風で変転しやすさや従順さを表す。風が吹く(大事を実行する)と木が揺れ騒いで不安になるが、その先には喜びがある、という卦だろう。大きな企てと言っても立身出世や金儲けばかりではない。現役を引退するとか隠居するというのも大きな企てである。象伝には「君子は独立して恐れず、世を逃れても悲憤することはない」とある。


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酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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