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「損、益、夬、姤」の占断

41:損(山沢損)【○×× ×○○】「へらす」

損(の卦)は、誠実さがあれば基本的に吉で問題が起こっても咎はない。貞固な姿勢を持ちつつ、積極的に何かを実行すると利がある。

*卦辞の中に意味不明の部分があるが、無理に訳さない。彖伝では「損は下を減らし、上を増す」とあって、お上が増税するイメージである。もちろん、それは「誠の心」によって下を減らし、上を増すのであって、上が私腹を肥やす意味であってはならない。上卦は山で険難、下卦は沢で喜び、つまり上の者が全体の福利のために険難を覚悟で下を減らし、その結果は下の者にとっても喜びとなる象だとするのは屁理屈だろうか。象伝に「君子もって怒りを懲らし欲を塞ぐ」とあり、無知無道徳な者から何かを取り上げることで、その者を善に導くのも「下を減らす」である。

42:益(風雷益)【○○× ××○】「ふやす」

益(の卦)は積極的に出ることに利がある。大きな企てに利がある。

*彖伝では「益は上を減らし、下を増す」とある。当然、下の者(民衆など)は大いに喜ぶ。上卦の風は動きを表し、下卦の雷はエネルギーを表す。下の者が大いに喜び、活動するから大きな企てに利がある。会社が社員に厚く報いれば、社員は喜んで働くわけである。そういう会社なら大きな事業もできる。

43:夬(沢天夬)【×○○ ○○○】「おしきる、決断」*「夬」は「かい」と読む。

大事を実行すれば、当然危険もある。味方を固めてから実行すべきだが、強引なやり方は不利である。援軍(援助者)を探すのがよい。

*「夬」は「決戦」「決断」の決の意味に近い。決断の時だが、熟慮と根回しが必要だ、というアドバイスである。象伝に「君子もって禄を施して下に及ぼす。徳に居るは忌む」という言葉があって、この「居徳則忌」の解釈が難しい。「徳=得」というのは、「早起きは三文の徳」ということわざでおなじみだが、もちろん、道徳性の意味もあり、君子がなぜ「徳に居るは忌む」なのか。主語が「君子」の方ではなく、「禄を与えられた者」で、その禄に安住すると、君子(これは主君の意味)はそれを忌む、という意味か。

44:姤(天風姤)【○○○ ○○×】「遇う」*「姤」は「こう」と読む。

姤(の卦)は女が積極的すぎる。そういう女を娶ってはならない。

*まあ、いかにも封建時代の女性論で、結婚問題にしか使えないような卦だが、姤(遇う意味)自体は、天地の万物は遇うことによって発展する、という趣旨の言葉が彖伝にある。何か出会いがある、という卦と見ればいいのではないか。ただし、出会う相手の性質に問題がありそうだ。天の下を風が吹き廻る象なので、宣伝広報関係の仕事にはいい卦かもしれない。あるいは、女性が仕事で活躍できる象と見てもいいのではないか。現代の女性なら、積極的なほうが仕事に向いているだろう。女性にとっては、遊びとしてなら多くの男性に遭遇する(6つの爻は、1陰が5陽に遭っている)、いい卦とすら言える。まあ、その結果どうなるかは知らないwww







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酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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