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妾を持つのも男の甲斐性、と昔は言った

今日の「梅ちゃん先生」は、梅子の兄が惚れている女が、ヤクザか何かの妾になろうとするのを梅子が阻止しようとする話であった。
まあ、これは梅子の勇み足であり、戦後の過酷な状況の中では、生きるためならヤクザや小商人の妾になるというのも立派な選択肢である。妾はけしからんとか、可哀想だとかいうのは、少々現代的すぎる発想ではないだろうか。
他人の数倍金を稼いでいる男なら、妻以外に妾を四五人持つほうが、よほど社会の役に立っているわけだ。それで生活できる女やその家族がたくさんいるわけだから。生活保護申請を門前払いするようなお役所よりも、よっぽど社会福祉的事業である。
現代でも、もしも女が一人で生活できないような状況になれば、妾とか二号とかになるという選択肢があればいいのだが、残念ながら、「妾斡旋所」などは無いから、生活に困窮して自殺したり一家心中したりする女性や母子家庭が出てくる。
ときどき、テレビでそういう母子家庭のドキュメンタリーなどを放映するが、テレビ局自体がそれを救うことはないし、どこかの金持ちがそれに同情して金を出すということもない。全国に無数にいる困窮者を、わずかな篤志家が救うことも不可能だろう。
「同情するならカネをくれ」という名セリフがあったが、本当は同情よりも金よりも、困窮者を救うための実効的な社会制度の確立が必要なのである。

それはともかく、「梅ちゃん先生」は、まず梅子の周囲の男たちが馬鹿で面白い。私は初対面で梅子の姉に求婚し、それを断られるとすぐに梅子に求婚して断られた、あの馬鹿な大学生が大好きだし、最近登場した頭の固い理系大学生の松岡も好きである。
それに、梅子の仲間の女子大生もみんな個性的で面白い。図々しかったりわがままだったり、母性的だったり、ヌボーッとしていたり、それぞれに可愛い。やっとそれぞれの個性が確立してきたところだから、あまりドラマの展開を急がず、しばらくは面白おかしい青春ドラマを楽しませてほしい。
ついでに言うと、梅子の母親の南果歩も可愛いお母さんだし、お婆さんの倍賞美津子はカッコいいお婆さんである。眺めているのが楽しい女優陣だ。

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考えること
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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