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「純愛」ならば、やはり「愛と誠」ってか

最近、朝食の時間が変わったために、NHKの朝ドラを連続して見ることが無くなったのだが、「純と愛」やっぱり面白いね。
最初のあたりを断片的に見ただけだと、主人公の純が梅子以上にウザい性格でげんなりしたのだが、最近のを見ると、やはり脚本が素晴らしい。視聴者の期待通りになる楽しさと、期待を裏切って興味を引き付ける、そのバランスが絶妙である。
脚本がいいと演出も冴えてくる、というものだ。
主人公の単細胞ぶりとけたたましさ、独善性がまだ鼻につくが、こういう駄目主人公がドラマの進展とともに成長するなら、それも面白いかもしれない。
他の登場人物は、まあ主人公の家族が駄目ダメなのは、宮古出身である(実はそうなのである)私には少々イラッと来ないでもないが、その一家を除けばみな面白い。
ただし、色悪らしい設定の城田優は、少し残念だ。これがただの色悪(色魔的悪役。たいていは美男)で終わらないことを願いたい。彼は、日本の役者としては稀有な「殺気のある美男子」であり、昔の仲代達矢の後を襲う(ったって、ホモの話じゃないよ。襲名の「襲う」である)俳優だ、と私は見ているのである。
一見脳天気なホテル社長の舘ひろしや厭味な上役連中、一癖ある同僚女性や家政婦の三田さんを少し思わせる「サイボーグ」的女性上司など、面白い人物が揃って、これからどんどん面白くなりそうな予感がある。
しかし、一番の収穫は愛役の風間俊介クンだろう。これは名優である。若いのに、すでに名優だ。あるいはブレイクした頃の松山ケンイチ以上ではないか。日本のダスティン・ホフマンだ。「卒業」や「真夜中のカーボーイ」の頃のね。
さて、話はその愛(「いとし」と読むが、通称は「あい」)の過去に関わる人物らしい「マコト」という若い女性の登場で、いよいよ佳境に入ってきたようだ。「愛と誠」ねえ。脚本の遊川和彦の精神形成史が何となく想像できて面白い。


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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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