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天国の鍵56

その五十六 ストーリー性の欠如に対する作者の言いわけと開き直り

「こうなると、やはりロータシアに行くしかなさそうだな」
チャックが言いました。
「なんだか、あっちに行ったりこっちに行ったりしてばかりだな」
セイルンが言います。
「子供向けの話だから、悪い事が書けないから、きっと作者も困ってるのよ」
と言ったのはアリーナ。
実はそのとおりなんです。ふつうの子供向けの話によくある「夢のある話」や「かわいい話」が作者はあまり好きではないのです。世の中の現実はもっとずっと恐ろしいもので、だからこそスリルや面白さもあるのですが、子供の話に「悪」は書けないことになっているのです。なぜでしょうね。悪役がいてこそ、スリルのある話ができるのですが、子供の本の悪役なんて、せいぜいいじめっ子くらいですからね。もちろん、現実のいじめっ子というものは、恐ろしいものです。そのために自殺する子供もいるくらいですからね。しかし、いじめっ子の話は、書いても楽しくなさそうです。
というわけで、この話には、旅の話のほかは、架空の地理と架空の歴史と哲学のおしゃべりが多いのです。小学生に哲学なんて、と思う人がいるかもしれませんね。でも、哲学なんて、言葉はおおげさですけど、物事の意味を知りたいと思う人間は子供でも哲学者ですし、大人でも物質的な欲望にしか興味のない人間は、大きな赤ちゃんでしかありません。               哲学というのは、たとえばこういうことです。大人にも子供にも、自分のしている悪い事が悪いという自覚がまったくない人間がたくさんいます。そういう人間が世の中で成功して、善良な人間がみじめな人生をおくることも世の中には多いのですが、それでも善を選ばねばならない、というのはなぜなのでしょう。それを子供に説明できる大人がいったいどれだけいるでしょうか。哲学というのは、人間として生きるとはどういうことかを考えることであり、それには大人も子供も関係ありません。確かに、子供は注意深く悪から守られていることが多いのですが、子供の世界にも大人の世界と同じく、小さなスケールではあっても、裏切り、憎しみ、嫉妬(しっと)、嫌悪(けんお)、卑怯(ひきょう)、卑劣(ひれつ)、羨望(せんぼう)、暴力があり、子供なりのかけひきや政治があるのです。子供が大人の支配に従うのも、必ずしも愛情や尊敬のためだけではなく、ある意味では彼らなりの弱者としての無意識の打算の結果でしょう。もちろん、また、子供には大人以上の行動上の美意識や正義感があり、大人の善も悪も、その種子はすでに子供の中にあるのです。もしも、悪こそが利益だと彼らが感じるなら、この世は悪で満たされるでしょう。現代は、すでにそれに近いのです。はたして、これは幸せな世界でしょうか。
なぜ、現代にこのように悪がはびこるようになったかというと、金がすべてという人間が世の中の大半を占めるようになり、自分が損をしても「汚い行為」はしないという人間が少なくなったからです。言葉を変えれば、人々が生き方の美意識を失ったからなのです。

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天国の鍵55

その五十五 アンドレの家で

 ハンスたちはソクラトンに別れをつげて、雲に乗りました。
「結局、あの印はソクラトンの家に行かなくても、どこでも出たんじゃないの?」
 空を飛びながら、アリーナが他の三人に言いました。
「でも、ソクラトンがいたから、あの印の説明が聞けたんだろう?」
ハンスはソクラトンを弁護しました。なんとなくあのおじいさんが好きだったからです。
「そうかな。あのソクラトンって人は説明はうまいけど、どうも今一つ信じられないな」
と言ったのはセイルンです。やはり自分の師匠のロンコンには及ばないと言いたげです。
「彼は、魔法使いというよりは哲学者だからな。知性を信じすぎるのさ」
と言ったのは小悪魔のチャックです。以前にある哲学者に、論理的に言って悪魔は存在しないと目の前で言われて以来、哲学者はあまり好きではないのです。その時は、では悪魔の存在することを証明してやろうと言って、その哲学者を豚に変えてやったのですが、それでもその哲学者は、無知な人間でいるよりは賢明な豚でいたほうが良いと負け惜しみを言ってました。その後その哲学者がどうなったかはわかりません。
 アスカルファンにもどる前に、四人はアンドレの家に立ち寄って、ソクラトンの部屋で現れた印のことを報告することにしました。
「ほう、そんな印が出たのか」
アンドレはハンスの話を興味深そうに聞きました。
「さすがにソクラトンだな。その印の解釈は見事だ。たしかに、完成の後には退屈しかない。常に完成されたものを打ち壊して、新たな完成に向かって進むのが人間であり、最終的な完成、つまり永遠の安定とは死者の世界だけのことだという意味だろう」
「では、天国の鍵はこれ以上さがすな、ということですか?」
「いや、これは一つの仮説だ。探すという行為こそが完成を目指す人間の姿である以上、探求をあきらめることは低次元の安定でしかない。それを虚無主義というのだ」
ハンスはロンコンやブッダルタを思い浮かべました。彼らは虚無主義(きょむしゅぎ)とはちがいますが、世界の単なる進歩や改善に対して懐疑的(かいぎてき、うたがうこと)ではあったようです。
「ところで、アンドレさんは水晶の湖については何も知りませんか?」
ハンスが聞くと、アンドレは首を横に振りました。
「少なくとも、アルカードにはないと思う。いろいろ本や古文書を調べてみたが、古名も含めてそんな名前の湖はなかった。アスカルファンやレントにもないようだ」
「グリセリードには?」
「文献が無いな。セイルンが知ってるんじゃないか?」
 アンドレがセイルンを見ると、セイルンは、自分は知らないというように肩をすくめました。

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天国の鍵54

その五十四 聖なる印

「では、あなたはこの世の悪にも存在意義があると思うのですね」
チャックが勝ち誇ったように言いました。
「そうとも言えるし、そうでないとも言える。わしは、これまで人々に善をすすめてきた。それは、善こそが人間に真の利益、幸福をもたらすからだ。だが、悪の無い世界を望むかといえば、そうだとは言い切れん。悪が存在しなければ善もまた存在しない。悪を選びうるという前提でこそ、善を選ぶことの意味はあるのだ。結果だけで言えばどちらでも同じだろうが、そこに、単なる自動機械とは異なる人間が存在するのだ。悪の存在意義とは、存在を否定されるべきものとして存在することにあるのだ」
「難しい議論ですね」
ハンスはため息をつきました。ハンスにとっては、善は善、悪は悪で、この世からすべての悪が消滅すれば人々はみんな幸福になるだろう、というくらいの考えしかなかったのですが、どうもそれではすまないようです。
ともかく、ソクラトンのところにはサファイアは無い、ということですが、太陽の光の実験は翌日することにし、今晩はここで泊めてもらうことにしました。
翌日ソクラトンの部屋の窓から、外の黒い松の木の葉ごしにもれてくる太陽の光にハンスの水晶の腕輪をかざしてみると、太陽の光は虹のようにきれいに分光されました。
水晶の腕輪は、透明な四つの三角柱の水晶の間に三つの青、赤紫、碧の透明な宝石の丸い珠がありましたので、腕輪をつらぬいている紐をはずして、その七つの宝石をならべました。
最初は一本の水晶柱を窓のそばに置き、太陽光を分光します。次に、その光の中の淡紅色、紫赤色、紫色の三つを三つの水晶柱で再度集め、その焦点のところに碧色の宝石を置きました。でも、何も現れません。赤紫色の宝石でもだめです。しかし、青い宝石を置くと、そこに一つの印が現れました。それは、英語の小文字のxの筆記体、つまりcを背中合わせにくっつけたような印でした。
ソクラトンを除いた四人は歓声をあげました。ソクラトンも、ほほうというような顔をしています。
「これはわしの負けだな。これが天国への入り口を示す印か」
「どういう意味ですかね」
ハンスが言うと、ソクラトンは少し考えて、言いました
「始原、もしくは再生の意味だろうな。おそらくは後者だ。閉じられた輪、円形は完成を表し、完成とは物事の死でもある。この形は、二つに割れた輪が背中合わせに結びつき、新たに出発するということだろう。そして、この記号がもう一つくっつけば、そこに一つの輪ができる。そうして無数の輪が永遠につながっていくのだ。つまりは、死と結びつく事のない完成という奇跡を意味しているのではないかな」

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天国の鍵53

その五十三 神の顕現とは……

「これは難しいな。まず、ヘスペリアとは西のことだ。だから、グリセリードから見て西、つまりアスカルファンか、それよりもずっと西、ロータシアのことだろう。わしにはこれは予言のように思えるな。七つの噴水とは、世界の、または西側の七つの国だろう。聖なる見者がいつかこの世に現れ、東と西の世界を結び付け、この世に地上の天国をもたらすということだ。翼竜が三度魔法の水を飲み干し、自らの体を裂くとは、東と西の大戦争だろう。その三度の戦争の後で、太陽と月の助けによって、つまり時間が流れ、あるいは力と知恵によって、この世を地上の天国にする魔法の鍵が手に入る。その魔法の鍵とは、あるいはこの世の全員を飢えや貧困から解放する大発明かもしれん」
 ソクラトンはこのように言いました。チャックがさらに追求します。
「永遠に燃える枝とか、アジアの教会の印の意味は?」
「永遠に燃える枝とは、西の世界の宗教の象徴だ。したがって、栄光の噴出とは、東にも西にもともに受け入れられる人類の最後の絆だろうな。宗教に代わる知恵かもしれん。もしかしたら、それを知れば人々がもはや争いや欲望の空しさを知り、互いに手をとって生きるようになる、あらゆる宗教の精髄を表したたった一言の真理かもしれん」
「魔法の鍵が本物の、物体としての鍵だとは思いませんか?」
「それはわしには信じられないな。もちろん、単なる黄金のたぐいの宝を隠した場所のてがかりだということなら、おおいにありうることだ。つまり、凡人にとっての地上の天国とは、無限の富を手に入れることだろうからな。そうなると、地上のすべての人間にとってこの世に天国が出現するというのは、伝説でしかないということだ」
その後で、ソクラトンはしばらく黙って考えていましたが、やがて重い口を開きました。
「今の話をしているうちに、わしには一つの想像が生まれた。これは恐るべき想像だ。人類全体の存在意義に関わるものだ。
 魔法の鍵、天国の鍵で天国が開けられるというのはどういうことかとわしは考えた。天国の門が開いて、そしてこの世に神が現れるのだ。
 これがどういうことかわかるか?
 もはや神を信じるも信じないもないのだ。神はそこに現前しているのだからな。神はもはや事実なのだ。ということは、神が明らかに存在する以上、神の教えに反することは何一つ不可能になるのだ。これは信仰ではない。善行はもはや単に機械的な行為でしかないのだ。それ以外にどんな道がある? これは悪よりもなお悪い状態だとわしには思える。悪をなしても人間はなお人間だが、善行以外に行動の選択ができない人間とは、自由意志のない存在、神の操り人形でしかないのだ」
「つまり、神が現前してしまった世の中では、もはや人間には存在価値はないと?」
セイルンが言いました。
「その通りだ。人間が人間であるためには、神は隠れた神でなければならないのだ」

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天国の鍵52

その五十二 ソクラトン

アンドレにお礼を言ってスオミラを後にし、ハンスたち四人はソクラトンの住む森に向かいました。
深い雪に埋もれた森の中にソクラトンの家はありました。チャックが言っていたとおり、黒い松の木がまわりに何本か生えている小さな家です。
 ハンスがドアをノックすると、中から「お入り」という声がしました。
 ドアを開けると、暖炉で暖めた部屋の奥に、長椅子に横になっている老人がいます。老人といっても、まだ五十歳くらいでしょうか、頭ははげて、獅子っ鼻で赤ら顔の、非常にたくましい男です。顔はかなり不細工ですが、風格があり、目に強い光があります。
 男はハンスたちに、さっさと戸をしめて中に入るように言いました。
「寒さは嫌いじゃないが、風邪はひきたくないからな。君たちも暖炉のそばにすわりなさい」
 ハンスたちは言われたとおりにしました。
「チャックもいっしょか。一体何の用かな」
「ソクラトンさん。天国の鍵がもう少しで見つかりそうなんです。あなたのところにサファイアはありますか?」
チャックが代表でソクラトンに言いました。
「サファイア? そんなものは持っとらんよ」
 アンドレの推理はいきなりおおはずれです。もっとも、アンドレはヘルメスの出没するところが必ずしもソクラトンのところだとは言っていませんでしたが。
「では、このへんに薔薇や百合や菫は生えてますか?」
「さあな、百合はあったが、薔薇はどうだったか。菫など気にとめたこともない。それに、今は冬で花などない」
 ハンスはソクラトンに、これまでのいきさつを話しました。もちろん、四つの詩もです。
 ソクラトンは面白そうにその話を聞いていましたが、ハンスの話が終わると、首を横に振りました。
「そのアンドレという男は、賢いが哲学者ではないな。物事を物質的にとらえすぎとる。
ダマスコ薔薇は知恵の象徴、百合は道徳の象徴、紫の愛の花はそのまま愛の象徴であろう。
叡智の森とは、我々の頭の中、心の中のことだ。そしてそこは常に無知の影がおおっている。赤い太陽が真理を表し、その真理に照らされて我々の生は黄金の流れとなるのだ。そして、真理に生きるものの生命は永遠だが、純潔貞潔な心を保ちつづけることは容易ではない、ということだ」
ソクラトンはあっさりと詩の謎解きをしました。
「では、竜のいる七つの噴水のある庭とは何のことです?」
チャックが聞きました。

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天国の鍵51

その五十一 謎は解けた?

「ダマスコ薔薇とは淡紅色、アマランスは紫赤色、そして紫の愛の花とはもちろんヴァイオレット、紫色だ。見えない黄金の流れとは太陽の光線のこと、百合は分光されるまえの太陽光線の白色だ。このようなプリズムで、太陽光線を分光し、そのうちの三つの光、淡紅色、紫赤色、紫色の三つを再度集める。そのときにはサファイアを使ったレンズを用いる。すると、その焦点の結ばれたところに一つの印が現れると、こういうわけだ」
アンドレの説明にハンスたちは聞き入りました。
「つまり、サファイアの菫とはサファイアそのものだというわけですね。だから、光の方の紫には菫と言わずに、紫の愛の花と言ったのですか」
「そういうことだ。最初からサファイアと言えば、謎が簡単だからね。ただし、これは一つの仮説だし、光を分光したり集めたりする時の角度がまちがうと、像はできないかもしれない。それが、百合とアマランスは細心の世話を要するということの意味だろう」
「アマランスってなんのこと? 花の名前?」
アリーナが聞きました。
「そうだ。伝説の花だ。不死の花とも常世の花とも言われてる」
ハンスは、ふと思いついてアンドレに聞いてみました。
「この腕輪で太陽の光を分光することはできませんか」
それは、ブッダルタから貰った水晶の腕輪です。
 アンドレはハンスからそれを受け取って、太陽にかざしました。すると、それでもやはり虹ができます。しかも、先ほどの三角形のプリズムの場合とは違った感じで分光されました。
「この方がいいかもしれないな」
 アンドレは腕輪をハンスに返しました。
「これ以外の詩は、ほとんど解釈の必要なものはない。ソクラトンの詩は、天国の鍵のある国を示すものだし、ロンコンの詩は、その国の中のどこにあるかを示すものだ。つまり、君たちが考えたとおり、ロータシアのどこかに黄金の戸口から入る庭があり、そこには七つの噴水があるのだ。あとは詩の指示どおりにすればいい。ロレンゾの詩には疑問が残るが、これもその通りに解釈すればいいだろう。つまり、どこかの湖に投網を打って一匹の魚を得るのだ。その魚が、天国の鍵につながる印を持っているか、何かを飲み込んでいるということだろう。その湖には、水晶の湖という名前があるはずだ。ただし、古名、つまり昔の名前かもしれないから、湖には注意しておくことだ」
「魚の数を一千としているのは?」
チャックが、今一つ納得できないような顔で聞きました。
「多いというだけの意味だろう。つまり、輝く魚、本物のてがかりが得られるのは千に一つの可能性だ、ということを警告しているのだ」

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天国の鍵50

その五十 太陽の虹

アンドレは近くの机の上の紙に、四つの詩を書きとめました。
「面白い詩だな。しかし、考えるには少し時間がかかる。詩の謎が解けるまで、君たちはここに滞在しなさい」
 ハンスたちはその申し出を感謝して受け入れました。
 それからアンドレは数日間、その紙をながめて考え込んでいました。その間、ハンスたちはすることもないので、町の子供たちといっしょに近くの凍った川でスケートをしたり、雪のつもった丘でソリ滑りをしたりして遊んでました。こういう遊びになると、アリーナはなんでも一番です。セイルンはあまり子供っぽい遊びは好きではないらしく、暖炉のそばで居眠りしている事が多く、チャックはアンドレの奥さんのトリスターナとおしゃべりばかりしてます。どういうわけか、昔から女の人は悪魔が好きなのですね。トリスターナはもともと修道女で、信心深い人なのですけど、チャックが悪魔とは知らず、つまらないおしゃべりをして喜んでます。チャックも女の人と話すのは大好きです。それが美しい女の人ならなおさらです。たいていの悪魔は、人間とは逆に醜いものを好むのですが、チャックの趣味はちがうようです。だいたい、トリスターナの夫のアンドレという人は顔に似合わず知性のお化けみたいな人間で、女性相手のおしゃべりは苦手なのです。これは女性が非論理的だということではなく、おしゃべりの意味のちがいです。ある種の人間にとって、厳密でない議論や会話ほど我慢のならないものはないのですが、逆に、会話というものに軽い機知や軽快な楽しさしか求めていない人間には、会話にいちいち論理性を求められるのは不愉快なものなのです。そういう意味では、女性は女性とおしゃべりする時が一番楽しく、男性は男性と会話や議論をする時が一番楽しいはずなのです。これは、作者の私の偏見かもしれませんけどね。最近の男性の会話は女性の会話と似ているようですから、こんな考え方はきっと古い人間にだけ通用することなのでしょう。
 ある日、アンドレがハンスたちを集めて言いました。
「ルメトトの詩について、一つ仮説ができたから聞いてくれ」
 仮説というのは、ある問題についての一つの考え方です。
「まず、ヘルメスが出没する場所とは、これはチャックの予想どおり魔法使いの部屋だろう。ヘルメスとはヘルメス・トリスメギストスとも言って、神秘学や魔術の祖とされている神だからだ。ただし、その魔法使いがソクラトンかどうかはわからない。もし、ソクラトンの部屋のそばに黒い松が生えているなら、そこが一番可能性は高いな。
 次に、ダマスコ薔薇とアマランスと紫の愛の花は、光の色だ。見たまえ」
 アンドレは部屋の窓のカーテンを閉め、その隙間からもれてくる太陽の細い光線に、小さな三角柱のガラスをかざしました。
すると、部屋の壁に美しい虹が現れたではありませんか。
ハンス、アリーナ、チャック、セイルンの四人はおどろいて太陽の光の虹を見ました。

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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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