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すでに戦時下の日本?

アボカドを簡単に剥く技、というのを紹介しようかと思ったが、その下の記事で、岸井成格が番組降板させられた、ということを知って、こちらも転載することにした。
アボカドの方は、半分に切って、コップに当てて皮と実の間をコップ壁面が通るようにこすり下ろすだけである。簡単で、手も汚れない。実に、実用的な技だ。知れば単純だが、考え出した人は凄いと思う。世の中の技術というのはそんなものだ。これに特許が申請されないのは幸いである。
岸井の件は、そもそもあの男(私は御用新聞の御用記者だと思っていた。)が安倍政治批判の発言をしたことも意外だったが、安倍政権が即座にこういう「言論統制」行動を取ったのはもっと意外である。(TBSの「自主規制」の形だが、そう仕向けたのは安倍政権である。もしかしたら、官邸から露骨な指示があったのではないか。)案外、今の日本はすでに「戦時体制」なのではないか。




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  1. アボカドを簡単にむく技
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  1. 「ニュース23」の岸井さんまで番組から降板という話を聞いて、やや恐怖に近い感情が湧いてきた。


(付記)「リテラ」に詳報が出ていたので転載しておく。

『NEWS23』でキャスター岸井成格の降板が決定の情報!「安保法制批判は放送法違反」の意見広告にTBSが屈服?

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2015.11.25
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TBS『NEWS23』公式サイトキャスター紹介ページより

 愕然とするようなニュースが飛び込んできた。TBSの看板ニュース番組『NEWS23』で、アンカーの岸井成格氏(毎日新聞特別編集委員)を降板させることが決まったというのだ。


「TBS はすでに後任の人選に入っていて、内々に打診もしているようです。後任として名前が上がっているのは、朝日新聞特別編集委員の星浩氏。星氏は朝日では保守派寄りの政治部記者ですが、今年、朝日を定年になるので、退職後の就任をオファーしているようです。岸井さんが契約切れになる3月をめどに、交代させる方向で進めていると聞いていましたが、場合によってはもっと早まるかもしれません」(TBS関係者)


 この突然の人事の背景には、もちろん例の右派勢力による『NEWS23』と岸井攻撃がある。


〈私達は、違法な報道を見逃しません〉──。今月14日の産経新聞、翌15日の読売新聞に、こんな異様なタイトルの全面の意見広告が掲載されたことをご存知の読者も多いだろう。


 この広告の出稿主は「放送法遵守を求める視聴者の会」なる聞いたこともない団体だが、呼びかけ人には、作曲家のすぎやまこういち氏や評論家の渡部昇一氏、SEALDsメンバーへの個人攻撃を行っていた経済評論家の上念司氏、ケント・ギルバート氏、事務局長には、安倍首相の復活のきっかけをつくった安倍ヨイショ本『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)の著者・小川榮太郎氏など、安倍政権応援団の極右人脈が名前を連ねている。


 そして、この広告が〈違法な報道〉と名指ししたのが、岸井氏と『NEWS23』だった。9月16日の同番組で岸井氏が「メディアとしても(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」という発言を取り上げ、「放送法」第4条をもち出して〈岸井氏の発言は、この放送法第四条の規定に対する重大な違法行為〉としたのである。



 しかも、『放送法遵守を求める視聴者の会』は意見広告だけでなく、TBSと岸井氏、さらには総務省にまで公開質問状を送りつけたという。


「これに、TBS幹部が真っ青になったようなんです。もともと、局内に岸井氏を交代させるという計画はあったようなんですが、この抗議を受けて、計画が一気に早まったようなんです」(前出・TBS関係者)


 しかし、この意見広告はそんな過剰に反応しなければならないものなのか。たしかに放送法第4条では放送事業者に対して《政治的に公平であること》を求めてはいるが、それは政権批判や特定の法律批判を禁ずるものではまったくない。


 また、岸井氏の「メディアとしても廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」という発言にしても、安保法制に単純に反対ということではなく、国民に対して説明不足のまま強行採決したことへの批判の延長線上に出てきたものだ。もしこれが政治的に不公平な発言というなら、たとえば、安倍政権の外交成果を評価するようなNHKフジテレビ日本テレビの報道もすべて放送法違反になってしまうだろう。


 しかも、これは別稿で検証するつもりだが、この意見広告を出した「放送法遵守を求める視聴者の会」自体が実体のよくわからない、きわめて政治的な意図をもった集団なのだ。


 どうしてこの程度のものに、TBSは神経質になっているのか。その背景には、官邸と自民党が『NEWS23』を標的にしているという問題がある。


 昨年末、安倍首相が『NEWS23』に生出演した際、街頭インタビューのVTRに「厳しい意見を意図的に選んでいる」と難癖をつけ、その後、自民党が在京テレビキー局に「報道圧力」文書を送りつけるという問題が起きたが、その後も自民党や官邸はさまざまな形で、同番組に圧力をかけ続けていた。


 安保法制審議中は例の文化芸術懇話会の弾圧発言が問題になったこともあって、一時、おさまっていたが、同法が成立した直後から、自民党「放送法の改正に関する小委員会」の佐藤勉委員長が、テレビの安保法制報道は問題だとして、「公平・公正・中立は壊れた。放送法も改正したほうがいい」と露骨な恫喝発言をするなど、再びTBS やテレビ朝日への圧力を強め始めた。



 実際、こうした動きに、TBSの武田信二社長が9月の定例会見で、安全保障関連法案をめぐる同局の一連の報道について、「弊社の報道が『一方に偏っていた』というご指摘があることも存じ上げているが、われわれは公平・公正に報道していると思っている」と弁明する事態になっている。


「とくに、官邸と自民党が問題にしていたのが、岸井さんの発言だった。岸井さんはもともと政治部記者で、小泉政権時代は小泉改革を支持するなど、いわゆる毎日新聞でも保守色の強い記者だった。それが安保法制に厳しい姿勢を貫いたことで官邸や自民党は『裏切りだ』と怒り倍増だったようです。政治部を通じて『岸井をなんとかしろ』という声がTBS幹部に再三届けられたと聞いています。そんなところに、今回の岸井さんをバッシングする意見広告が出たことにより、TBSも動かざるを得なくなった。総務省にまで抗議、質問状を送りつけられたことで、TBS は非常にナーバスになっている。総務大臣はあの高市早苗さんですからね。これを口実にどんな圧力をかけられるかわからない。大事になる前に岸井さんを切ろうということでしょう」(全国紙政治部記者)


 いや、岸井氏だけでなく、これを機にメインキャスターの膳場貴子氏も降板させ、『NEWS23』を解体させる計画もあるといわれている。


「膳場さんは今週から産休に入りましたが、そのまま復帰させずフェードアウトさせるという計画もあるようです。しかも、岸井さんの降板、星さんの起用とあわせて、放送時間を現在の1時間から短縮させ、番組自体もストレートニュースに変更するプランももち上がっています」(前出・TBS関係者)


 放送法を歪曲した今回の“報道圧力”である意見広告に、本来、TBSは強く抗議すべきである。それが何をか言わんや、相手の攻撃に屈し、ジャーナリズムとして当然の発言をしただけの岸井氏を降板させるとは──。以前、オウム真理教に絡んだビデオ事件の際に、筑紫哲也氏は『NEWS23』の番組内で「TBSはきょう、死んだに等しいと思います」と発言した。しかし、今度こそほんとうにTBSは「死のう」としているのではないか。圧力に萎縮し、服従すること。それは報道の自殺行為にほかならない。

田部祥太
















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紫水晶事件

エドガー・アラン・ポーは推理小説の始祖とも言うべき存在で、推理小説の基本アイデアの幾つかを彼が創出しているが、「探偵=犯人」というトリックも彼は書いている。このトリックを使った推理小説は少ないはずである。(「記述者(叙述者)=犯人」やそのバリエーションは「叙述トリック」というジャンルができるほど、最近非常に多いようだが、もともと、すべての推理小説は叙述によるトリックだとも言えるのではないか。)
ところで、実は、『赤毛のアン』の一つの章に、この「犯人=探偵」の犯罪話があるのをご存知だろうか。ある「盗難事件」と思われる出来事で、最初に犯人と目された人物は、犯行動機もあり、犯行現場にもいたために、探偵から犯行を疑われて厳しく追及され、やむなく「自分がやった」と白状する。だが、実はその告白は嘘だった、という話である。

言うまでもなく「紫水晶事件」である。

そして、実は、犯人は、犯罪を厳しく追及していた探偵自身であった。
探偵自身は、その犯行が自分自身によるものだ、とはまったく意識していなかったために、あやうく被疑者に冤罪を被せそうになったのだが、なぜ自分でも意識しないで「犯行」を行うことが可能だったか。
それは実は、まったくの偶然のなせる業だったのだが、一般の推理小説では、「偶然によって完全犯罪、あるいは不可能犯罪が成立する」ということは、アンフェアだ、と看做される。
しかし、実は、偶然がまったく奇跡的な結果を生むことは、現実生活の中ではよく見られる現象なのである。意識してやったら絶対に不可能、としか思えないほどの出来事を、我々は日常的に見ている。たとえば、足元の小さな小さな砂粒を靴の踵で蹴り上げて、それを一粒だけ自分の靴の中に入れる、ということは、どのように努力しても不可能である。だが、偶然としてなら、それは非常に頻繁に起こるのである。
「紫水晶事件」は、そういう「偶然のもたらした不可能犯罪」というアイデアに発展しうる可能性を持った話である。

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食卓抱えて走る

食パンくわえて走るのに比べて、和食の朝食をそのまま持って走るのは大変だ。さすがに赤塚不二夫で、「思考の暴走」がすごい。
ダグウッドサンドイッチは、子供のころの憧れだった。


(以下引用)




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  1. 「食パンくわえてチコク…」描写の先達を発見! 赤塚不二夫「おそ松くん」週刊少年サンデー1963年11月4日(10月24日発売)号掲載作より。ちなみにおそ松くんは、小学生であるにもかかわらず、全作にわたって学校関連の描写はごくわずか。
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  1. 「ブロンディ」の〈賢妻愚亭〉テーマは、そのまま「天才バカボン」に受け継がれているね。TV版「奥様は魔女」にも影響を与え、転じて「うる星やつら」にまで連鎖は続く。ところで、ブロンディの夫は、食パンそのものではなくサンドウィッチが好物。

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おむすびと食パン

これは新説だろう。おむすびではなく、実際に、食パンをくわえて走る、という漫画の一番最初のものが特定できたら面白いのだが。たぶん、70年代くらいの少女マンガの中にあるのではないか、と思う。しかし、ちばてつや漫画のお母さんはだいたい美人だな。父親(なぜ、こんな美人と結婚できた!)と混ぜて、主人公(子供)がちょうどいい顔になるわけか。



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おそらくこれが、日本マンガに於ける「ちこく、ちこく〜」と言いながら食パンをくわえて登校するキャライメージの開祖。ちばてつや作「ハリスの旋風」週刊少年マガジン1965年12月19日号より

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酒樽と花生け

土岐善麿の「鶯の卵」という新訳中国詩選を読んでいたら、解説部分に芭蕉のこういう俳句が書かれていて、これはまったく知らなかった句で、しかも酒飲みには好ましい句なので記録しておく。


のみ明(あけ)て花生(はないけ)にせん 二升樽    芭蕉


二升樽なら、酒豪ならば一晩でも飲みそうだ。土佐あたりだったか、酒量を問われた者が「しょうしょう飲みます」と言うのを聞いて、たいしたことはないのだろう、と思っていると、実は「升升」つまり二升は飲みますの意味だとか、何かで読んだ気もする。飲んで空にした小さな酒樽を花生けにする、というのが何とも風流である。



同書の中の杜甫の絶句の一つが何か気に入ったので、白文の漢詩を適当に書き下し文にしてみる。題名は書き下しではなく、いい加減な訳。たとえば「且」がどういう意味や働きだったか、漢文読解の基本事項すら忘れているのだが。


絶句漫興(そぞろ思いの絶句)

二月すでに破れ三月来(きた)る
漸(ようや)く老いて春に逢うこと能(よ)く幾回かある
身外無窮の事を思う莫(な)し
しばらく尽くせ生前有限の杯


「無窮」と「有限」の対比が面白い。自分を取り巻く無窮の世界のあれこれに頭を悩ますより、生きている間にこの有限の杯を飲もうではないか、という酒飲みの勝手な言い草である。


これは酒とは無関係の詩だが、常建の詩(破山寺後禅院)の一節、

山光悦鳥性
潭影空人心

などという一節を読むと、漢詩の表現力は素晴らしい、と思う。まさに、山中の木々の間に眠る潭(湖沼)を眺める時の人の心は「空」だろう、と思われる。「山光は鳥性を悦ばしめ、潭影は人心を空しうす」。言うまでもなく、「光」と「影」の対比がこの対句にはある。






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嘘ほどコストパフォーマンスのよい政治家生存戦略は無い?

なぜ、橋下のような人間、安倍のような人間、菅(現官房長官のほうね。)のような人間が政治家をやっていられるかというと、これだよね。名言。


(以下引用)




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嘘をつくのは低コスト、嘘を検証するのは高コスト。この非対称性を利用して検証が追い付けない速度で嘘を重ね続けるのが嘘つきの生存戦略。そうやって生き抜いてくると、嘘を重ね続ければ普通の人は検証を諦めてくれるので、嘘はつき続けるのは正しいって経験則が出来上がる。習慣的な嘘つきになる


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万物は照応す

新しい「in deep」の最初の記事に載っていた海外記事だが、in deep氏(オカ氏)も言うように、どうも怪しげなところの多い話ではある。まあ、最後に載っている

ブロウシュコフ博士は、このバクテリアのヒト血液細胞への適用のさらなる研究をおこなうために、助成金を申請しているという。


がすべてを語っている、という気もする(笑)が、世の中には「嘘から出た真」ということもある。少なくとも、この記事の中には、今後の科学が目指すべき方向についてのヒントが幾つも出ていて、それだけでも貴重だ。ただし、「不老不死」は、その中でも一番疑わしいもので、あまりそれには拘らないほうがいいかと思う。
何しろ、氷や琥珀の中で350万年生き延びたバクテリアだかウィルス(バチルス)だかならば、その外部でも350万年生きていただろう。それがなぜ今まで知られていなかったのか。まあ、「酸素にさらされなかったから生きられた」という説も考えられるが、それなら、それを酸素内の環境で活用できるのかどうか。
それはともかく、私が興味を持ったことの一つは、このウィルス(バクテリア)が石油を分解する、と書かれた部分で、


もう一つの可能性として、バクテリアを与えた生物を水に返すことで、「石油の分子を破壊することができる生物」を開発できるかもしれないと科学者たちは述べる。


これは、海に流出した石油などを、新しい生物によって、短時間で除去する新しいシステムの構築を意味する。この古代のバクテリアの株は、セルロース分子を除去することが可能なのだ。


と書かれていることだ。「あっ、石油分子とセルロース分子は同じなのか」と思ったのである。そうなのかどうか、私には分からないが、石油は太古の生物の屍骸が地中の高温高圧の環境化で変化したものだ、というのが一般的な理解だと思う。その生物とは植物(植物プランクトンだとも言う。それだとセルロースは含まれているのかどうかは私には分からない。)がほとんどであるならば、石油と植物はどちらもセルロース分子を基本としているいうのもおかしくはないだろう。
逆に言えば、植物(作物の不要部分や雑草や雑木)を高温高圧で処理すれば石油に変えることも可能だ、ということだろう。いや、実際、それは可能だ、とどこかで聞いた気もする。ただ、それに要する費用とそれで作れる石油との採算が合わない、というだけのことではないか。
石油の利点は、言うまでもなく、それが液体である、という点だ。それによって、輸送機関などでの利用が容易になる。植物から石油を作るという技術は、たとえばそれに要するエネルギーを太陽熱、あるいは太陽光などの「基本的にタダの」エネルギーにすることで得れば、「太陽→植物生成→石油」というサイクルでほぼ永遠に石油が使えるのではないか。まあ、太陽熱や太陽光の発電を自動車などでも利用できるようにすれば、それでもいいのだが。
なお、人間の体にも繊維(セルロース)が発生することもあると近しい医者から聞いたことがある。動物と植物は、発生的にまったく無関係のものではないようだ。



(以下引用)


Russian scientists make progress on secret of eternal life
Siberian Times 2015.09.16

ロシア人科学者たちが「永遠の命」の秘密を進展させている

永久凍土で見つかった「 350万歳」のバクテリアが、老いた雌マウスに繁殖させることを可能にしたという「科学的衝撃」


 


科学者たちは、古代の永久凍土から発見されたバクテリアの DNA を解析し、現在、その異常に長い寿命を提供する遺伝子を理解しようとしている。


そのバクテリアは、バチルスF( Bacillus F )と名づけられている。


 


バチルスF


inside_bacteria_gram


 


この研究では、生きている生物に、これまで説明不能だった影響を与えることについても同時に調べられている。


具体的には、ヒトの血液細胞、マウス、ショウジョウバエ、そして、作物に適用することで、細胞を活性化し、寿命を延ばす研究が含まれているのだ。


チュメニ科学センター( Tyumen Scientific Centre )の主任研究員であるセルゲイ・ペトロフ教授( Professor Sergey Petrov )は以下のように述べる。


「これらすべての実験で、バチルスFは成長を刺激し、免疫システムを強化しました。そして、ヒトの赤血球と白血球に対しての実験に関しても、非常に良い結果が得られたのです」


このバクテリアは 2009年に、シベリアのサハ共和国にあるマンモス・マウンテンと呼ばれる場所の永久凍土で、モスクワ大学 凍結地質学( Geocryology )の学部長教授であるアナトリ・ブロウシュコフ博士( Dr Anatoli Brouchkov )によって発見された。


同様のバクテリアは、シベリアの科学者、ウラジミール・レーピン( Vladimir Repin )氏によっても発見されている。レーピン氏は、このバクテリアを、永久凍土の中のマンモスの脳の中から発見した。


ブロウシュコフ博士は以下のように語る。


「私たちは、マウスやショウジョウバエの多くの実験を行ないました。そして、私たちは、このバクテリアの、彼らに対しての、寿命と生殖能力への持続的な影響を見出したのです」


「しかし、なぜ、このバクテリアがそのように機能するのかについては、正確にはまだわかっていないのです。とはいっても、作用のメカニズムはわからなくとも、その影響は現実であることは実験が示しています」


ヤクーツクの疫学の専門家ヴィクトル・チェルニャブスキー博士( Dr Viktor Chernyavsky )は、この発見を称して、「科学的な衝撃」、そして、「不老不死への手がかり」として、以下のように述べた。


「このバクテリアは、実験動物の免疫状態を活性化し、その生命の全体に生物学的に活性させる物質を提供するのです。その結果、年老いたおばあちゃんマウスが、忙しく動き始め、そして何と、再び繁殖を始めたのです」


 


inside_mice_1


 


「同じ物質を人間に与えた場合、それはその人の健康に有意な改善を引き起こす可能性があり、これは『永遠の命』への手がかりにつながる発見かもしれません」


現在、永久凍土で見つかった三つの異なる株のバクテリアで、生物の生命の若返りについて研究が続けられている。


もう一つの可能性として、バクテリアを与えた生物を水に返すことで、「石油の分子を破壊することができる生物」を開発できるかもしれないと科学者たちは述べる。


これは、海に流出した石油などを、新しい生物によって、短時間で除去する新しいシステムの構築を意味する。この古代のバクテリアの株は、セルロース分子を除去することが可能なのだ。


ブロウシュコフ博士は、シベリアン・タイムズ紙に以下のように語った。


「より重要なこととして、私たちはすでにこのバクテリア、バチルスFの DNA の解析を完了しているということなのです。私たちは、遺伝子の順序を完全に復元したのです」


「この DNA の研究に関しては、数年間、継続的に続けられたものでしたが、昨年末で完了しました」


「そして今、私たちは、最も複雑な課題に直面しています。それは、長寿を提供している遺伝子を見つけるための試みです。どこかのタンパク質が DNA を損傷から保護しているのですが、それを特定したいのです」


「私たちは、このバクテリアの、ゲノムの保護の仕組み、遺伝子の機能を理解したいのです」


「重要な問題は、このバクテリアの、活力と長寿を提供しているものが何なのかを突き止めることです。しかし、たとえば、人間のガンに対しての遺伝子の反応が、非常に複雑で巨大なメカニズムであるように、このバクテリアの仕組みもまた同じように複雑なのです」


この遺伝子の特定の研究は技術的に困難を伴う、と博士は言った。


博士は、このバクテリアが、シベリア永久凍土の下に何百万年も生存していたことも明らかにした。


「バクテリアの正確な年齢を述べるために、私たちは永久凍土の岩の年月を調べる必要がありましたが、これがそう簡単ではありません」と博士は述べる。


「何しろ、永久凍土の年代を正確に測定する方法は、現在でもないのです。しかし、私たちには、それがかなり古いことを信じる固い理由があるのです」


「東シベリアは、今でも暖かい場所ではないですが、350万年前も寒かった場所でした。そして、それは現在とほぼ同じ気温モードだったと思われます。そのことから、私たちは、この永久凍土が 350万年前に形成されたと確信しています」


「このバクテリアは、外の世界から隔離され、氷の中に閉じ込められていたので、私たちは、このバクテリアが、そのような長い時間、永久凍土の中に保持されていたと確信していいるのです。しかし、私たちは、なお、そのことを証明するために取り組んでいます」


このバクテリアは、他の極限環境でも発見されていることを博士は述べる。


「このバクテリアは、琥珀の中でも発見されており、また、岩塩の中でも発見されていますが、この岩塩が生成されたのは5億年前と考えられているのです。そのようなものの中にこのバクテリアがいたのです」


そして、博士は以下のように主張した。


「永遠の命を持つバクテリア、そして、不死の生き物は、この世界に存在します。彼らは、その遺伝子を自分自身を守ることができるメカニズムを持ち、それによって、彼らは死ぬことができないのです。私たち人間は、細胞の損傷を自ら守ることはできませんが、これらのバクテリアの細胞は、自分自身を保護することができるのです」


「この、老化からの細胞の保護のメカニズムを見つけ出すことは素晴らしいことだと考えています。そして、私たち自身が、細胞の損傷と老化と戦うために、それらを使用するのです」


「老化は人類の大きな謎ですが、私たちはそれを解決するために研究し続けなければならないのです。そして今、私たちは、古代のバクテリアから、その鍵を見いだせるかもしれないのです」


同時に、博士は、この発見の重要性について、説得力のある説明が必要があることを認めている。


「それについての議論は続いています。このバクテリアが本当は古いものではないと考える懐疑論者もたくさんいます」


「私たちの研究は世界的に始まったばかりです。最初の科学的な研究は、約 10年前に登場し、それが研究の第一段階でした。私たちは、この人間の不老不死の研究を、より多くの人が始める必要があると考えていますが、現時点では私たちのような研究をしている科学者は多くありません」


研究は、西シベリアのチュメニで進行している。


これまで、博士は、このバクテリアを、カイアシ類、マウス、作物やヒト血液細胞に対しての実験を行ったという。


博士は述べる。


「これらのすべての実験で、パチルスFは成長を刺激し、免疫システムを強化しました。ヒト赤血球と白血球への実験もまた非常に希望的なものでした」


「今、私たちは作物を用いた実験に焦点を当てています。このバクテリアは、作物の成長を刺激し、生産性を向上させます。今年は、実験室での研究を完了し、屋外での試験に移行しました」


「種を、このバクテリアの培養物を含む溶液に入れてから蒔くのですが、研究室では、非常に良い結果を得ました。このバクテリアは、作物の成長を刺激し、また、霜への抵抗力を増加させます。また、この種は、温度 5℃でも発芽したのです。このように、霜に強く、低い気温で発芽する作物は、私たちのシベリアのような苛酷な環境では非常に重要です」


 


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また、博士が明らかにしたところでは、このバクテリアは、光合成を促進させるという。


「これは、日照の少ないシベリア北部地域などでは、非常に重要なことです。現時点では、確かに、この作物に対しての代謝作用のメカニズムを正確に説明することはできません。なので、このバクテリアの影響を理解するための生化学的研究を続けているのです。そして、研究室での実験では、このバクテリアの植物成長促進作用は非常に有望だと思っています」


ブロウシュコフ博士は、このバクテリアのヒト血液細胞への適用のさらなる研究をおこなうために、助成金を申請しているという。

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