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自由主義と日本人の非婚化

「少子高齢化」の問題は私の考察宿題のひとつだが、その参考として「見合い結婚の減少」についての記事を載せておく。これは同時に「仲人を引き受ける人間の減少」つまり、他人の関係にリスクを負いたくないという、「自由主義」の浸透の結果だと私は思っている。
ついでに言うと、恋愛結婚の離婚率は見合い結婚の離婚率よりはるかに高いらしい。これはやはり「自由主義」の精神のためだろう。結婚が束縛と感じられたら、離婚するのがある意味、自由主義社会では当然であるわけだ。
だが、最初から「結婚する可能性がゼロに近い」という非正規社員や低賃金労働者の問題もあるわけで、それに加えて、男性にも女性にも「結婚の理想化」という心理があると思う。これはやはり恋愛結婚志願者に多いのではないか。昔の侍のように、結婚当日まで相手の顔も知らないというほうが、「結婚を宿命として受け入れる」わけだろう。つまり、最初から高望みしないわけだ。
結婚が「家と家との結びつき」でなくなると、その解消も容易になる。まして「夫婦別姓」ならいっそう容易だろう。これらの傾向を見ると、経済問題だけでは日本の非婚化と少子化は解決が難しそうだ。

(以下引用)

100年前の日本人が「全員結婚」できた理由「恋愛結婚」が9割の現代は離婚率も増加


お見合い結婚と恋愛結婚の比率の推移をあらわしたグラフを見るとお見合いの衰退は顕著です。戦前戦後時期は、お見合い結婚は全体の7割を占めていましたが、今では5%程度しかありません。しかもこれは結婚相談所きっかけ(約2%)を含みますので、伝統的なお見合い結婚はたった3%程度しか存在しないことになります。そのかわり恋愛結婚が87.7%にまで伸長しています。


恋愛結婚がお見合い結婚を上回る分岐となったのは1960年代後半でした。生涯未婚率が上昇し始めたのは1990年代以降です。それよりも30年以上も前に衰退したのであれば、お見合い結婚減は未婚化には無関係だと思いますか?そうではありません。1965年に25歳だった適齢期の男性が、生涯未婚の判断基準となる50歳になった時が1990年です。つまり、お見合い結婚比率が恋愛結婚比率を下回った第1世代は、そのまま生涯未婚率上昇の第1世代となったと言えるのです。

職場婚の減少も未婚化に影響

もうひとつ忘れてはならないのが職場での出会いによる恋愛結婚です。これは分類上恋愛結婚とされていますが、当時の職場結婚もまた社会的マッチングシステムのひとつでした。お見合いよりも自由度はあったと思いますが、出会いのきっかけとしてお膳立てされていたということは事実です。しかし、この職場での恋愛は今やセクハラ問題と表裏一体。職場結婚は今後も減少していくでしょう。


お見合いと職場結婚とを合算して1960年代から現在に至る婚姻数の推移をみると、構成比は1960年代の7割から半分の31.9%にまで激減しています。当然全体婚姻数も減っていますので絶対数の減り幅は膨大です。


もっとも婚姻数が多かった1972年と直近の2015年とを比較すると、お見合いと職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組となり、婚姻総数のマイナス分とほぼ同等です。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言えるのです。

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