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馬淵睦夫氏の政治思想の考察(23日一部訂正)

前に書いた「馬淵睦夫元ウクライナ大使」の政治論の検討をしてみる。まあ、その主張そのものに漠然としたもの、あるいは根拠不明の部分があって、あまり分析するのに気乗りがしないのだが、私のその印象そのものがまさにただの印象でしかないので、少し真面目に考えようということだ。
先に、その政治論を再引用しておく。ただし、論説の便宜上、番号をつけておく。ただし、ここで箇条書きにされているのは、馬淵氏の動画を見た人間が勝手に要約したものだろうから、馬淵氏の真意を表しているかどうかは不明である。

(以下引用)



<安倍首相・安倍政権について>




1・政治というのは妥協の産物、51のために49を犠牲するのが政治




2・日本にとって51とは?




3・ところがいまその政治が働いていない




4・安倍首相は49側、つまり妥協が過ぎるのではないか?という皆さんの批判だと思います。




5・「日本を取り戻す」という安倍首相でも、自民党と官僚を抑えることはできない




6・威勢のいい保守の論客は、実務経験が無い無責任ともいえる(それがすべて悪いとは言わないが)




7・安倍首相は官僚も自民党内もグローバリストだらけの中でギリギリの綱渡りをせざるを得ない状況




8・安倍総理は通算7年の任期
※安倍首相は2019年11月19日を越えると、通算の首相在任期間が桂太郎を抜き歴代一位となります(補足)




9・馬渕睦夫はなぜ安倍総理を支持するのか?
 →安倍総理以外だともっと日本が悪くなるから、もっとグローバル化する、もっと中国、在日勢力の影響力が拡大するから




10・移民法案でいうところの、”共生社会”というものは、世界のどの国にも存在していない




11・民族は民族どうしで固まる習性があり、共生社会という言葉は幻想であり、まさにポリティカルコレクトネスである




12・少数者を保護する法律などは分断を起こさせるだけ




13・とはいえ日本はもともと共生社会を実現してきたはず





<日本人としての生き方>




14・伝統的な精神に復古すること




15・和の世界とは自らの分を尽くすこと(自分)




16・個性は作り出すものではなく、もともと備わっているもの、引き出すもの。




17・1930年当時の日本が混乱していたのは、外来思想を土着化できなかったから。それが大東亜戦争の要因でもある 




18・ポール・クローデル(1868年 - 1955年)
フランスの外交官・劇作家
駐日フランス大使(1921-27在任)日仏会館を発足
馬渕大使の著書等に度々登場しますね!
曰く、




「世界でどうしても滅んでほしくない民族がある。
 それは日本民族だ。
 日本は太古の昔から文明を積み重ねてきたから
 明治維新後 急速に欧米文化を輸入しても
 発展することができた。
 日本人は貧しい。しかし、高貴である」
(1943年/昭和18年 秋 パリにて)





19・この日本の伝統の精神が、今弱くなって来ている、忘れつつある!




20・太古の昔の日本に想いを馳せるだけではダメで、それを取り戻すということ。それが精神武装になるのです。




21・ロシアの視聴者からのメール(大使のロシア観、日本人と似たところと重なるのでご紹介)




22・ロシア人は個人主義ではなく集団の調和を思いやる、中国人が大嫌いで性格的に合わない、精神の美しさや崇高さからほど遠い中国人を軽蔑する




23・この難局をいかに乗り越えるか?なぜ世界が日本に注目するのか→日本にある精神性が鍵。

(引用終わり。以下夢人の考察)

1:愚論だと思う。「多数決」を民主主義の唯一の手法とすることは政治学の根底的な批判対象であるべきだろう。
2:いや、それをご自身が言わないと、政治論にならない。51とは単に数的多数派か。もしそうなら、民主党が多数派の時代なら民主党は絶対正義であり、それに逆らった安倍一派は悪ではないか。
3:つまり「51のために49を犠牲にしろ」という主張だが、51が正しくて49が間違いだという根拠は何か。そして49の意志を51が妥協的に受け入れることは間違いなのか。
4:「安倍首相は49側、」という文意が不明だがこれは日本語の間違いで「安倍首相は49側に対する妥協が過ぎるのではないか」という意味以外には解釈できない。そして、安倍首相は49側に対して妥協したことは一度も無い。傲慢そのものの政治運営しかしてこなかったのは百目の一致するところだろう。
5:「日本を取り戻す」という空疎なスローガンは別として、安倍総理による官僚支配の絶対政治は明白だったはずだ。安倍総理に官僚が逆らった事実はひとつもないだろう。
6:どうでもいい話である。
7:安倍総理はグローバリストではないとするなら、馬淵流の言い方をするなら「ナショナリスト」ということになるのだろうが、軍備増強と改憲以外に安倍総理一派が主張している「ナショナリズム」は無い。そしてそのどこにも日本国民の福利はまったく考慮されていない。そういうナショナリズムのどこに価値があるのか。後で馬淵氏自身も主張している中国憎悪と中国蔑視しか、彼ら一派の「ナショナリズム」は内容が無いのである。結局軍備増強して中国と戦争をするのが日本のナショナリズムなのか? それで米国以外のどこが喜ぶのか。
8:これも、どうでもいい話である。選挙で日本国民が自民党に過半数を与えるという馬鹿なことをしたための結果にすぎない。と同時に、官僚の支配権を官邸が握ったことで、総理の権力が絶大化した結果でもある。

面倒くさくなってきたので、この辺でやめておく。気が向いたら続きを書くかもしれない。



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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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