「陽光堂主人の読書日記」から転載。
べつに田中真紀子を庇う気は無いが、あのヒステリックな行動にもそれなりの理由はあったということを知っておくのはいいことだろう。ただ、手続き無視の強権的行為をしたのはやはりマズイな。そのあたりがお嬢様育ちの欠点だ。顔はお嬢様ではなく市井のオバサン顔だが、まあ、女性の顔をとやかく言うのは品が悪いので言わないことにする。もう言ったけど。
(以下引用)
田中文部科学大臣「ちゃぶ台返し」の真相
秋田公立美術大(秋田市)など3大学の設置不認可の問題で、田中真紀子文部科学大臣は昨日記者会見を行い、事実上撤回しました。近日中に新しい大学設置認可の審議会を立ち上げ、新基準を設けることを表明しましたが、予定通り認可される見込みです。
意地を張ってもっと揉めると思いましたが、あっさりと撤回しました。野田などから要請を受けたとしても簡単に引っ込むとは思えないので、学校側の訴訟に持ち込まんばかりの勢いに恐れをなしたのでしょうか? 単なる「お騒がせオバサン」で終わってしまいました。
前原の八ッ場ダム中止を彷彿させるパフォーマンスですが、岡田副総理は「大臣が許可する前に大学の建築工事がされている方がおかしい」と田中氏を述べて庇っています。しかし、民主党は既に3年も政権の座にあるのですから、この件は歴代の民主党の文部科学大臣も関わっているはずです。前任者が認めていたのであれば、暴走と言われても仕方ありません。
板垣英憲氏は昨日付のブログの中で、田中文部科学大臣はが暴走した理由について説明してます。これは参考になりますので、以下一部引用します。(http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/34cf4b982575dd38da8193cb410ec6bf)
◆なぜ、こんな事態が起きたのか。事態が起きた根本には、3つの問題がある。
1つは、「学校屋」あるいは「大学屋」と言われる「学校経営」を商売にしているプロのビジネス集団の「大学新設利権」である。
この利権集団と結託しているのが、文部科学省の大学設置・学校法人審議会である。利権集団からの大学新設申請があると、文部科学相の諮問を受けて、検討するのだが、大体、諮問通りに答申し、文部科学相は、認可する。
私学運営には、毎年、巨額の助成金が国から支出されるので、こんな美味しい商売はない。新設大学の経営者である理事長以下理事のポストは、「利権屋」が独占し、文部科学省官僚の天下り先ともなる。教授以下の教職関係者には、マスメディアの記者、アナウンサーらの再就職先として確保される。利権に群がるのだ。
2つ目の問題は、この「大学利権」は、自民党文教族議員が、支配、掌握してきた。旧文部省時代から文部大臣は、概ね、福田派、三木派、中曽根派の3派閥から送り込まれてきた経緯があり、田中派や大平派からの配置は、少なかった。この結果、自民党国会議員の族議員化が進み、森喜朗元首相(元文相)が、「文教族のドン」と言われて、幼稚園から大学までの「私学助成利権」、日本体育協会を頂点とする「スポーツ振興利権」などを壟断し続けてきた。森喜朗元首相は建設相の経験もあり、大学施設やスポーツ施設建設・増設について、建設業界などと政治資金面で深い関係を築いている。これは、3年前に自民党が野党に転落してからも変わらなかった。
この森喜朗元首相の利権の牙城に、田中角栄元首相の長女・田中眞紀子が文部科学相として送り込まれたのである。田中眞紀子文部科学相が外務大臣のとき、その座から引きずり下ろすよう当時の小泉純一郎首相に進言し、辞任に追い込んだのが、森喜朗元首相だった。いわば、憎っくき宿敵、政敵である。
野田佳彦首相が、この関係を熟知していなかったとしたら、迂闊であった。田中眞紀子文部科学相は、森喜朗元首相の「私学利権」の支配、掌握下にある「新設大学認可問題」に直面して、過激反応してしまったのである。
3つ目の問題は、秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大の3大学が、正式認可も下りていないのに、先走って、学生募集や施設拡充建設などを進めていたことだ。従来通りのやり方で、すべてうまく行くと思い込んできた点は、軽率だった。国家財政が、破綻しているという状況のなかで、大学新設は、控えるべきであった。文部科学省の官僚たちも、安易であった。 (下線は引用者による)
大学関係者は、学生を出しにして血相を変えて怒っていましたが、欲につられて彼らも暴走していたのですから、田中大臣を一方的に責めることはできません。少子化が進んでいるので、認可されてもその内淘汰されてしまうと思いますが、助成金が出る内に貰っておこうという魂胆なのでしょうか。
最近の日本人は公金にたかる体質が染み付いているようで、こんな調子では国家破産は免れません。これは教育関係にかぎらず、他の産業でも同じで、エコカー補助金などはその代表例です。国が援助しなければ、車すら売れなくなっているのです。説教臭くなりますが、もっと地道に仕事をする必要があるのではないでしょうか。
これまでのように役所と結託して利権を漁るなど最低で、教育者の資格はありません。大学などが乱立して学生が不足し、留学生と称する中国人などが押し寄せてきて不法就労や犯罪を助長しているという現実もあり、今回は手続き上致し方ないとは言え、安易な認可はすべきではありません。
記事の中に森喜朗が出てきますが、悪い話になると必ずといってよいほど登場する男です。この男が文教の利権を牛耳っていたわけで、息子がまともに育たなかったのは当然と言えましょう。
田中氏にとって文部科学大臣の就任は、森喜朗の利権を崩すチャンス到来でした。それが今回吹き出したわけですが、利権を漁っている大学関係者は自業自得として、気の毒なのは入学を希望していた若者たちです。こうした大人にならないよう、良い教師について自己陶冶と研鑽を重ねて欲しいものです。
べつに田中真紀子を庇う気は無いが、あのヒステリックな行動にもそれなりの理由はあったということを知っておくのはいいことだろう。ただ、手続き無視の強権的行為をしたのはやはりマズイな。そのあたりがお嬢様育ちの欠点だ。顔はお嬢様ではなく市井のオバサン顔だが、まあ、女性の顔をとやかく言うのは品が悪いので言わないことにする。もう言ったけど。
(以下引用)
田中文部科学大臣「ちゃぶ台返し」の真相
秋田公立美術大(秋田市)など3大学の設置不認可の問題で、田中真紀子文部科学大臣は昨日記者会見を行い、事実上撤回しました。近日中に新しい大学設置認可の審議会を立ち上げ、新基準を設けることを表明しましたが、予定通り認可される見込みです。
意地を張ってもっと揉めると思いましたが、あっさりと撤回しました。野田などから要請を受けたとしても簡単に引っ込むとは思えないので、学校側の訴訟に持ち込まんばかりの勢いに恐れをなしたのでしょうか? 単なる「お騒がせオバサン」で終わってしまいました。
前原の八ッ場ダム中止を彷彿させるパフォーマンスですが、岡田副総理は「大臣が許可する前に大学の建築工事がされている方がおかしい」と田中氏を述べて庇っています。しかし、民主党は既に3年も政権の座にあるのですから、この件は歴代の民主党の文部科学大臣も関わっているはずです。前任者が認めていたのであれば、暴走と言われても仕方ありません。
板垣英憲氏は昨日付のブログの中で、田中文部科学大臣はが暴走した理由について説明してます。これは参考になりますので、以下一部引用します。(http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/34cf4b982575dd38da8193cb410ec6bf)
◆なぜ、こんな事態が起きたのか。事態が起きた根本には、3つの問題がある。
1つは、「学校屋」あるいは「大学屋」と言われる「学校経営」を商売にしているプロのビジネス集団の「大学新設利権」である。
この利権集団と結託しているのが、文部科学省の大学設置・学校法人審議会である。利権集団からの大学新設申請があると、文部科学相の諮問を受けて、検討するのだが、大体、諮問通りに答申し、文部科学相は、認可する。
私学運営には、毎年、巨額の助成金が国から支出されるので、こんな美味しい商売はない。新設大学の経営者である理事長以下理事のポストは、「利権屋」が独占し、文部科学省官僚の天下り先ともなる。教授以下の教職関係者には、マスメディアの記者、アナウンサーらの再就職先として確保される。利権に群がるのだ。
2つ目の問題は、この「大学利権」は、自民党文教族議員が、支配、掌握してきた。旧文部省時代から文部大臣は、概ね、福田派、三木派、中曽根派の3派閥から送り込まれてきた経緯があり、田中派や大平派からの配置は、少なかった。この結果、自民党国会議員の族議員化が進み、森喜朗元首相(元文相)が、「文教族のドン」と言われて、幼稚園から大学までの「私学助成利権」、日本体育協会を頂点とする「スポーツ振興利権」などを壟断し続けてきた。森喜朗元首相は建設相の経験もあり、大学施設やスポーツ施設建設・増設について、建設業界などと政治資金面で深い関係を築いている。これは、3年前に自民党が野党に転落してからも変わらなかった。
この森喜朗元首相の利権の牙城に、田中角栄元首相の長女・田中眞紀子が文部科学相として送り込まれたのである。田中眞紀子文部科学相が外務大臣のとき、その座から引きずり下ろすよう当時の小泉純一郎首相に進言し、辞任に追い込んだのが、森喜朗元首相だった。いわば、憎っくき宿敵、政敵である。
野田佳彦首相が、この関係を熟知していなかったとしたら、迂闊であった。田中眞紀子文部科学相は、森喜朗元首相の「私学利権」の支配、掌握下にある「新設大学認可問題」に直面して、過激反応してしまったのである。
3つ目の問題は、秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大の3大学が、正式認可も下りていないのに、先走って、学生募集や施設拡充建設などを進めていたことだ。従来通りのやり方で、すべてうまく行くと思い込んできた点は、軽率だった。国家財政が、破綻しているという状況のなかで、大学新設は、控えるべきであった。文部科学省の官僚たちも、安易であった。 (下線は引用者による)
大学関係者は、学生を出しにして血相を変えて怒っていましたが、欲につられて彼らも暴走していたのですから、田中大臣を一方的に責めることはできません。少子化が進んでいるので、認可されてもその内淘汰されてしまうと思いますが、助成金が出る内に貰っておこうという魂胆なのでしょうか。
最近の日本人は公金にたかる体質が染み付いているようで、こんな調子では国家破産は免れません。これは教育関係にかぎらず、他の産業でも同じで、エコカー補助金などはその代表例です。国が援助しなければ、車すら売れなくなっているのです。説教臭くなりますが、もっと地道に仕事をする必要があるのではないでしょうか。
これまでのように役所と結託して利権を漁るなど最低で、教育者の資格はありません。大学などが乱立して学生が不足し、留学生と称する中国人などが押し寄せてきて不法就労や犯罪を助長しているという現実もあり、今回は手続き上致し方ないとは言え、安易な認可はすべきではありません。
記事の中に森喜朗が出てきますが、悪い話になると必ずといってよいほど登場する男です。この男が文教の利権を牛耳っていたわけで、息子がまともに育たなかったのは当然と言えましょう。
田中氏にとって文部科学大臣の就任は、森喜朗の利権を崩すチャンス到来でした。それが今回吹き出したわけですが、利権を漁っている大学関係者は自業自得として、気の毒なのは入学を希望していた若者たちです。こうした大人にならないよう、良い教師について自己陶冶と研鑽を重ねて欲しいものです。
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