「日刊現代」電子版から転載。
いよいよ表ジャーナリズムも放射能汚染をおおっぴらに認めて報道し始めたようだ。これでも政府は放射能汚染を「風評」であるとして非難するのだろうか? それとも宗主国からの指令で「原発批判OK、自然エネルギー政策へ転換して良し」となったのか?
ブログタイトルは言うまでもなく、西田佐知子の「アカシアの雨に打たれて」のもじり。今度の梅雨は大変だ。
(以下引用)
セシウムの雨が日本列島を襲う
【政治・経済】
2011年5月24日 掲載
ついに大阪、九州まで
神奈川の茶葉、群馬・利根川の天然アユ、大阪や大分の雨やチリ……。福島原発から放出された放射性物質「セシウム」が全国各地で検出され始めた。半減期が約30年と長期にわたる放射性セシウム。日本列島の放射能汚染は一体どこまで広がるのか。
「いま検出されている数値はハンパじゃありません。例えば、国際環境NGO『グリーンピース』が5月初めに行った福島原発周辺の海洋調査では、近海で最高2万3000ベクレル/キロのアカモク(海藻)が見つかった。国の安全基準では、セシウムが500ベクレル/キロ、放射性ヨウ素でも2000ベクレル/キロだからメチャクチャに高いことが分かります」(科学ジャーナリスト)
放射性セシウムはカリウムと同じ経路で筋肉に蓄積されやすい。体内に取り込まれると、2~3カ月で尿などで排出されるが、すべてが排出されるわけではなく、半分程度が残るという。グリーンピースの海洋生態系問題担当、花岡和佳男氏もこう言う。
「セシウムは60~70日で体内から排出されるといっても、やっかいなのは半減期が30年と長いことです。いったん排出されても、今のような放射性物質の拡散が続いているような現状では、再び取り込まれる可能性もあるし、汚染が広がる懸念もあります」
特に注意が必要なのはこれからのシーズンだ。梅雨や台風シーズンに入れば、降り積もったセシウムが空に舞い上がり、日本中に飛散する。河川や地下水の汚染も広がりかねない。屋外のプールも不安だ。中高年に人気の夏山も要注意である。
「セシウムは木や植物の葉毛に付きやすく、樹木が茂る山中は空気が滞留するから飛散しにくい。木や葉に付着したセシウムが風雨で地表に落ちれば、それをカリウムと間違えた山菜などの植物が取り込む。それが直接、人間の口に入ることもあるだろうし、エサとして食べた動物の肉を人間が食べる可能性だってある。海にも共通することだが、セシウムが“循環”するのです。いったん森や山が汚染されると浄化されるまで時間がかかる。チェルノブイリ事故でも周辺の野生ジカの肉から放射性物質が見つかっていて、エサとして食べたキノコが原因ではないかといわれたものです」(前出の科学ジャーナリスト)
大気、水、土壌、海……。日本総汚染になってきた。 .
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