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アカデミー賞という茶番劇

「櫻井ジャーナル」から転載。
アカデミー賞はもちろんハリウッド支配者たちやユダ金の意向を反映させているので、ハリウッドが反トランプの旗色を鮮明にしていることが、逆に私などにはトランプに賭けるべきだ、という考えを強化することになるわけである。
今回のアカデミー賞の内容もかなりプロパガンダ色の強いもので、トランプを差別主義者である、と印象づけるために、あえてハリウッドは差別的でないというふりをしてみせたのだろう。今回の黒人俳優や黒人監督の大量受賞は、そういう政治色を強く感じさせる。
受賞作品や俳優はそれぞれすぐれていたのだろうが、例年なら受賞できたかどうか怪しいと疑われることになるわけで、その意味では彼らも被害者だろう。
だが、トランプが差別主義者かどうかというのは、はっきり言ってアメリカの国内問題にすぎない。日本や世界にとっての問題は、トランプがアメリカ支配層に「取り込まれる」のではないか、ということだけである。
なお、下の記事で一部触れている、「ドルが基軸通貨であることを利用した、ドルバブル」について、「貨幣の貯蓄性」がこのバブルの真の原因だったのではないか、という仮説を思いついたのだが、それはいずれ考察したい。



(以下引用)


2017.02.28
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アメリカ映画芸術科学アカデミーなる団体が存在するらしい。その団体が2月26日にアカデミー賞の授与式なるイベントを実施、短編ドキュメンタリー映画賞に「白いヘルメット」を選んだという。前回も書いたように、これはシリアでアル・カイダ系武装集団やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)などの宣伝部門として活動しているシリア市民防衛(白ヘル)のプロパガンダ映画である。(白ヘルの実態は本ブログで何度か書いてきたので、今回は割愛する。)

 ダーイッシュなどの武装集団の中心はサウジアラビアが送り込んだサラフ主義者/ワッハーブ派やムスリム同胞団で、ロシアのチェチェンや中国の新疆ウイグル自治区からも戦闘員として参加していると言われている。ウラジミル・プーチン露大統領によると、ロシアから4000名近く、旧ソ連圏諸国から約5000名が反シリア政府軍へ参加している。

 バラク・オバマ前米大統領へ平和賞を授与したノーベル賞でも言えることだが、昔からアカデミー賞は支配層の意思、支配層が被支配層(大多数の人びと)にどのような幻影を見せたいのかによって決まる。

 しかし、そうした実態は多くの人に知られている。有力メディアの「報道」も同じなのだが、すでに「洗脳」ではなく「茶番」になっている。今でも支配層が描く幻影を信じている人がいるとするならば、それは騙されているのではなく、その幻影を信じたいだけだろう。「勝てば官軍負ければ賊軍」、「勝ち馬に乗る」方が得であり、「長い物には巻かれよ」と考えれば、幻影を正当化する口実に飛びつくことにもつながる。その口実を学校やメディアは提供してきた。

 しかし、すでにアメリカは「勝ち馬」でなくなっている。1991年12月にソ連が消滅した直後、ネオコンはアメリカを「唯一の超大国」になったと思い込み、92年2月にはポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)を中心とする人びとは国防総省のDPG草案という形で世界制覇戦略を作成した。いわゆる「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」だ。

 その前提はロシアと中国を属国にしたということ。ボリス・エリツィンがロシアの大統領だった時代は間違いでなかったが、21世紀に入ってプーチンがロシアを再独立化させ、前提を崩してしまった。

 本来ならこの段階でウォルフォウィッツ・ドクトリンを放棄、少なくとも大幅な手直しをする必要があったのだが、現実をドクトリンに合わせようとネオコンなど好戦派はもがいている。

 1971年8月にリチャード・ニクソン大統領がドルと金の交換を停止すると発表した段階でアメリカ経済は破綻していた。それを誤魔化すため、ドルが基軸通貨だという特権を利用し、金融操作で生きながらえようとして打ち出されたのがミルトン・フリードマンの理論に基づく新自由主義だ。

 ドルを発行することで必要な商品を外国から購入、流れ出たドルをOPEC諸国との取り決めなどで回収、固定化するペトロダラーの仕組みも考えられた。新自由主義の時代に金融は「自由化」され、大量のドルが投機市場へ吸収されて「バブル」になる。これが現実世界で起こればハイパーインフレだ。

 そして現在、この金融操作が限界に近づいている。ロシアを締め上げるつもりで始められたと言われる原油価格の暴落はサウジアラビアを財政赤字に陥らせ、アメリカ国内の高コストの石油産業はダメージを受けている。イギリス経済も苦しくなっている。

 ところが、締め上げる対象だったはずのロシアが受けたダメージは比較的小さく、中国との関係を強化、両国はドル離れを進めている。同調する国が増えれば、ドルは基軸通貨の地位から陥落するだろう。そうなれば国内での生産ほう放棄する政策を推進してきたアメリカは存続できない。

 その前に軍事力でロシアや中国を制圧したいのだろうが、それが困難だということをシリアでの戦乱は証明した。通常兵器での戦争でアメリカはロシアに勝てない。ネオコンはそれでも軍事力でロシアや中国を屈服させようとしてきたが、必然的に全面核戦争の危険性を高めることになった。そうした状況への懸念が昨年のアメリカ大統領選挙で戦争ビジネスやネオコンを後ろ盾とするヒラリー・クリントンを敗北させる一因になったように見える。有力メディアやハリウッドの正体はすでに露見している。アメリカが「勝ち馬」でないと多くの人が思い始めたなら、一気にこの国は崩れるだろう。それだけに、アメリカの支配層やその傀儡たちは必死のはずだ。



(夢人追記)作品賞は、本当は「ラ・ラ・ランド」に決まっていたのが、直前に差し替えられ、プレゼンターに緊急に知らされたために、プレゼンターがうっかり「ラ・ラ・ランド」と発表して、後でそれを訂正するという醜態を演じたのだろう。つまり、プレゼンターの知らされていた作品名と封筒の中の作品名が違っていたわけだが、封筒の中に書かれた(訂正されないままだった)「ラ・ラ・ランド」が本来の受賞作品だったのではないか。



エマ・ストーン、『ラ・ラ・ランド』作品賞取り消しの珍事にも「最高!『ムーンライト』マジで大好き!」【第89回アカデミー賞】



エマ・ストーン - 第89回アカデミー賞授賞式での主演女優賞スピーチ - Aaron Poole / (c) A.M.P.A.S.© CINEMATODAY Inc. 提供 エマ・ストーン - 第89回アカデミー賞授賞式での主演女優賞スピーチ - Aaron Poole / (c) A.M.P.A.S.

 作品賞受賞作として『ラ・ラ・ランド』のタイトルが読み上げられ、壇上に上がった『ラ・ラ・ランド』チームが歓喜の受賞スピーチを始めるも、その後本当の受賞作は『ムーンライト』であることが判明して大混乱のうちに幕を閉じた第89回アカデミー賞授賞式。『ラ・ラ・ランド』の主演女優エマ・ストーンがこの件について、授賞式後のプレスルームで胸の内を明かした。


 さぞがっかりしているのかと思いきや、「わたしは『ムーンライト』がマジで好きなの。本当に大好きなの! 本当に興奮しているわ」と絶叫せんばかりに『ムーンライト』をたたえたエマ。「そりゃもし『ラ・ラ・ランド』が作品賞を獲れたら素晴らしかったでしょうけど、わたしたちは『ムーンライト』の偉業にとっても興奮しているわ。映画史における名作の1本だと思うもの」と興奮気味に語った。


 この日、授賞式で作品賞のプレゼンターを務めたのは、『ボニーとクライド/俺たちに明日はない』のウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイだ。ウォーレンは「作品賞のオスカーを受賞するのは……」と言いながら受賞作の書かれたカードが入った(とされる)封筒を開けるも、戸惑った様子でフェイに目配せ。しかし、フェイはそのまま「ラ・ラ・ランド」と読み上げてしまった。ウォーレンはその後、舞台上で「何が起きたか説明させてください。封筒を開けました。“エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』”と書いてあったんです」とアカデミー側から間違った封筒を渡されたようだと説明していた。


 エマによると、自身が主演女優賞を受賞した際に渡されたカードはずっと手元にあったといい、「蒸し返したいわけじゃないんだけど、自分のカードは持っていたわ。だから何が起きたかわからないの」とのこと。「これってこれまでのオスカーで最もクレイジーな瞬間なの?」と記者陣に問いかけ「Yeah!」と返されると、「最高! わたしたちは歴史を作ったってことでしょ!」と前向きに続けていた。『ラ・ラ・ランド』は作品賞は逃したものの、主演女優賞(エマ)や監督賞(デイミアン・チャゼル)、作曲賞、歌曲賞など最多6部門に輝いている。


 ちなみに、この件について『シックス・センス』などどんでん返し映画の大家であるM・ナイト・シャマラン監督は「2017年のアカデミー賞のエンディングの脚本を書いたのは僕だ。(司会の)ジミー・キンメル、僕たちやったね!」とシャレの効いたツイートをして17時現在5万6,000件の「いいね」が付くなど反響を呼んでいる。(編集部・市川遥)











政治色濃かったアカデミー授賞式!トランプ氏へ不満続々【第89回アカデミー賞】







ヘイリー・スタインフェルドと結構かましたガエル・ガルシア・ベルナル - Kevin Winter / Getty Images© CINEMATODAY Inc. 提供 ヘイリー・スタインフェルドと結構かましたガエル・ガルシア・ベルナル - Kevin Winter / Getty Images

 まさかのハプニングで幕を閉じた映画の祭典は、今のアメリカを象徴するかのようにドナルド・トランプ大統領への不満が噴出していた。司会を務めたジミー・キンメルこそコメディアンらしく笑いを交えながらトランプ大統領へ痛烈なメッセージを送ったが、賞のプレゼンターや受賞者からはかなり直接的に政治の誤りを訴える声が上がった。


 アカデミー賞授賞式でセレブたちが感謝の言葉とともに自分の意見を述べるのは珍しいことではない。昨年、悲願のアカデミー賞主演男優賞を手に入れたレオナルド・ディカプリオも地球温暖化の影響を訴え、環境保護を世界に向かって熱弁した。しかし、現職のアメリカ大統領とその政策を、登壇する人たちがこうも次々と批判したのは異例の事態と言っても過言ではないだろう。


 『スーサイド・スクワッド』でメイク・ヘアスタイリング賞を受賞したアレッサンドロ・ベルトラッツィの「私は移民です。私はイタリアから来たんだ。この賞は移民のみんなのものだ!」という力強い言葉もインパクトを残したが、外国語映画賞を獲得した『セールスマン』のアスガー・ファルハディ監督も強烈だった。アスガー監督はトランプ政権の入国禁止令に反発して授賞式には出席しておらず、代理人が「非人道的な法律によって差別され、アメリカへの入国を許可されなかった私の国のほか6か国の人たちを代表し、私は欠席しています」と声明文を読み上げると、会場は大きな拍手と歓声でそれに応えた。


 長編アニメ映画賞でもこの流れは続き、プレゼンターとして登場したメキシコ出身の俳優ガエル・ガルシア・ベルナルは、受賞作を読み上げる前に「メキシコ人として、ラテンアメリカ人として、外国人労働者として、人間として……私たちを分断しようとする壁がどんなかたちであれ、私はそれに反対する」と高々と宣言した。


 司会のキンメルを除くと、登壇した人たちがステージで話せる時間は長くて約30秒。一生に一度かもしれないその時間を使ってでも、ハリウッドの映画人たちはトランプ大統領への不満を口にしていた。(編集部・海江田宗)










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