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翻訳練習「valley of ashes」

興味のある人のために、「The Great Gatsby」第二章冒頭の原文を載せておく。(タイプミスはご容赦願う。)ご自分で翻訳にチャレンジしてはいかがか。まあ、詩的感受性の高い村上春樹なら見事に訳している可能性もあるが、私の持っている本は他の人の訳である。


About half way between West Egg and New York the motor-road hastily joins the railroad and beside it for a quarter of a mile so as to shrink away from a certain desolate area of land. This is a valley of ashes---a fantastic farm  where ashes grow like wheat into ridges and hills and grotesque gardens,where ashes take the forms of houses and chimneys and rising smoke and finally, with a transcendent effort, of  men who move dimly and already crumbling through the powdery air. Occasionally a line of grey cars crawls along an invisible track gives out a ghastly creak and comes to rest,and immediately the ash-grey men swarm up with leaden spades and stir up an impenetrable cloud which screens their obscure operations from your sight.
 
1行目のhastilyは直前のmotor-roadの擬人化だろう。2行目以下はvalley of ashesをfantastic farmにたとえたものかと思う。つまり、それ以降の描写はすべて、この土地のすべてが頭から灰を被っていることの暗喩である。立ち昇る煙まで灰でできているわけだ。(もちろん、冗談だろう。)動いている存在は「崩壊しつつある灰」である。
上の文章のニュアンス(独白者の感覚や比喩表現)が映像化はできないことが分かるのではないか。実際、映画ではこの「灰の谷」はまったく印象に残らない。映像化するまでもない、という判断だろう。


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What'll I do

何度か、冒頭部分だけ読んで、読み続ける気にならなかったフィッツジェラルドの「グレート・ギャッツビー」を、なぜか読み始めてみると、実に詩的な文章で、ちょうど空が晴れて秋の日差しが射しこむ室内が、詩的な気分に満たされる。
たとえば、語り手がデイジーを描写する様子はこんなふうだ。

私はデイジーに目を戻した。あの心ときめく低い声音が、あれこれ私に尋ねようとしている。耳をすまして音程をたどりたくなる声だった。デイジーが何を言うにつけても、まるで一度しか演奏されない音楽のように聞こえた。その顔はというと、悲しげに愛らしくて、明るいものがある。つまり目は輝いているし、口元にも情熱の輝きがある。だが、デイジーに肩入れしたい男として、忘れがたい感興をそそられるのは声だった。歌のように聞き手を突き動かす。「あのね」と、ささやかれるだけで、たったいま浮き浮きすることがあったばかりで、すぐにまた浮き浮きすることがあるはずだ、と思えてくる。


まさに、この描写で思い出すのは、レッドフォード版ギャッツビーのデイジー役、ミア・ファーローである。そして、それとともに思い出すのは、あの映画の主題曲に使われた「What'll I do」だ。まさに「デイジーのテーマ」とでも言いたいような曲である。
そこで、ユーチューブでこの曲を探したが、私の大好きなナット・キング・コールの歌でもフランク・シナトラの曲でも、あの映画の歌とは少し違う気がするのが残念だ。それとも、私が自分の記憶を捏造しているのだろうか。
しかし、秋の晴れた午後に、「ギャッツビー」を読みながら、「What'll I do」を聞くのは贅沢の極みである。フィッツジェラルドを「小説の下手な小説家」と言って、御免なさい。(ほんの二、三日前が彼の生誕の日だったようだ。)





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なぜか悪の側が美男美女揃いwww

私は軽い喘息というか、咳をすると止まらなくなり、しかもエスカレートする傍迷惑な人間なので、映画館で映画を見ることはできないが、見てみたい映画である。
福田雄一監督の手腕は邦画の殿堂入りクラスだし、出演陣が豪華である。特に好きな俳優でなくとも、たとえば窪田正孝のマーラ(インド系悪魔か)など、まさに適材適所だろう。チーム福田常連の山田孝之やムロツヨシ、佐藤二郎は言うまでもなく、神木隆之介とか山本美月とか、私好みの俳優が多い。
なお、原作漫画が大英博物館に陳列されていたことは前に書いたと思う。世界の大宗教であるキリスト教と仏教を対立構造にせず、平和的かつとぼけたギャグのコメディにするその発想のユニークさが高く評価されたのだろう。まさに憲法9条の国というわけか。こういう思想が大衆の潜在意識化すれば、世界は平和になっていくのではないか。


(以下引用)

松山ケンイチと染谷将太がW主演、それぞれイエスとブッダを演じる『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』に、藤原竜也が堕天使・ルシファー役で出演決定。まさに悪魔的(!?)なビジュアル&メイキング映像が解禁となった。


松山と染谷のほか、Team天界のメンバーとして賀来賢人(梵天)、岩田剛典(ミカエル)、白石麻衣(弁才天)、勝地涼(帝釈天)、佐藤二朗(戦いの仙人)、Team悪魔のメンバーとして窪田正孝(マーラ)、山本美月、桜井日奈子、中田青渚(マーラ娘たち)。


さらに新生“女子ーズ”として川口春奈(レッド)、吉柳咲良(グリーン)、田中美久(イエロー)、森日菜美(ブルー)、安斉星来(ネイビー)の5名。仲野太賀(十一面観音)、神木隆之介(ヨハネ)に加えて山田孝之、ムロツヨシと、毎月豪華すぎるキャスト陣の参加が続々と発表されている本作に、この度Team悪魔・第2弾キャストとして堕天使・ルシファー役で藤原竜也の参加が決定。

藤原竜也、堕天使・ルシファー役で“イエス”松山ケンイチと再共演『聖☆おにいさん THE MOVIE』

天使の軍団を率いる天使長のミカエル(岩田)の兄で、元・天使長ながらも天界と地獄の戦いの際に弟ミカエルと壮絶な兄弟喧嘩で敗北し、地獄の最下層に落とされ堕天使となってしまったルシファーを演じる。


15歳にして蜷川幸雄演出の「身毒丸」の主役オーディションでグランプリを獲得後、深作欣二監督の遺作となった『バトル・ロワイアル』や、『デスノート』シリーズや『カイジ』シリーズ、そして『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』では主人公の宿敵・志々雄真実役を圧倒的な存在感で演じるなど、漫画原作の実写映画化を始め数多くの作品に出演。


近年では、『22年目の告白 -私が殺人犯です-』での演技も高く評価され日本アカデミー賞優秀主演男優賞を獲得しているほか、その活躍は映画のみならず、「ST 赤と白の捜査ファイル」「リバース」などTVドラマの話題作でも活躍。10月9日(水)スタートの連続ドラマ「全領域異常解決室」でも主演を務め、本格ミステリーに挑むことが決定している藤原。


映画『デスノート』シリーズでは対峙する役柄だった松山と再共演となるが、本作では神の子・イエスと堕天使・ルシファーという関係になることにも注目だ。

藤原竜也、堕天使・ルシファー役で“イエス”松山ケンイチと再共演『聖☆おにいさん THE MOVIE』

藤原竜也演じるルシファーのビジュアル&メイキング映像が到着

さらに、ルシファーのビジュアル&メイキング映像も到着。漆黒の翼と決めポーズとともにこちらを意味深に見つめ、かつては天使長だった悲しきルシファーの“闇堕ち”したビジュアル。

また、メイキングでは「福田(雄一)監督と初めてお会いできて大変光栄でした。なにを撮ったかちょっと記憶にございません!」と撮影についてふり返り、映像の最後にはルシファーが凄まじい剣幕で叫ぶシーンも! 本編でのイエス&ブッダとの絡みにも期待が高まる映像となっている。


『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』は12月20日(金)より全国東宝系にて公開。

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「首を斬る」ことが必須の芸術

ジーン・ウェブスターが「足長おじさん」を出す1年前(1911年:つまり第一次世界大戦の3年前)に出した「おちゃめなパッティ」(英語原題不明)という少女小説を市民図書館から借りて読んだら、その中で寄宿舎生活をする少女が浮かれて「ピルエット」をする場面があり、素人の女の子でもピルエット(つま先立ちして旋回する)ができるのか、と思って、ネットで調べてみたが、まあ、バレエ用語だらけで理解できない。
その中の「首を切る」という表現が面白いので転載する。バレエとは物騒な芸術であるwww
なお、私は山岸凉子のバレエ漫画でこの技術(コツ)は知っていた。

(以下引用)

④首をきる

先生から「首をきって」という注意を受けたことはありませんか?


ピルエットアンディオールだけではなく


バレエの回転技では首をきることが必須です。


首をきることで回転の勢いをつけられているほか、目が回るのも阻止できます。


 


そうは分かっていてもなかなか首をきるのが苦手な方、


首をきっているつもりでも先生から注意を受けてしまう方も多いのではないでしょうか?


 


なんとなく首を動かすのではなく、目印を決めて


見る位置をはっきり定めてみてください。


そうすることで目だけで見るのではなく 顔ごと動かして首をきりやすくなります。


 


~首をきる感覚をつかむ~


1,鏡に向かって真っ直ぐ立ちます


2,顔は鏡を見たまま 体の方向は回転していくように横を向きます


※このときに左右の肩が歪まないように注意しましょう


3,2の上体から一気に回転するように素早く振り返りましょう


※目線はぼんやりしてしまわないように鏡に映る自分の顔しか見ません




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傀儡は傀儡の顔になる

「神戸だいすき」さんのブログから写真を拝借。
不思議なくらい、目がそっくりである。被洗脳者の目だ。

(以下引用)


実は、県議選になることを、最もおそれているのは維新だといわれる。

「選挙ならボロ負けだ」 兵庫・斎藤元彦知事の不信任決議で維新が恐れる議会解散

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歴史書のいい加減さ

何の気なしに自分の別ブログを読んでいると、なかなか面白い。私はやたらにあちこちのブログにいろいろな記事を書いているので、どこにどんな文章(記事)を書いたのか、ほとんど覚えていないのである。まあ他人に読ませる意図ではなく、思考の整理や妄想の娯楽として書いているので当然のことだ。
「応仁の乱」については、学術書を読むより、ゆうきまさみの漫画「新九郎奔る!」を読んだほうが、面白い上に応仁の乱の概要が分かる。まあ、室町幕府と皇室の権力闘争に地方戦国大名の闘争が入り乱れてのしっちゃかめっちゃかである。概要など、知ってもあまり意味はなく、個々のエピソードが面白いだけだ。

(以下自己引用)
珍しく歴史関係の本でベストセラーになったらしい呉座勇一「応仁の乱」を少し目を通してみたが、文章に魅力が無く、読んだ部分だけで判断するなら、些末な記述が多すぎて、乱の全体像が掴みにくそうな感じである。それに、人名の振り仮名が最初にしか出ないので、それを覚えないと後の部分でその名前の読みが分からないのも不愉快である。
そもそも、新資料らしい坊さん二人の残した文書を手掛かりにして記述する、というスタイルが最初から気に食わない。たかが無名坊主が、歴史の重要な現場を知っているわけはない。つまり、断片的な噂話にすぎないはずだ。これが、事件当事者の残した日記なら、嘘交じりでも重要性は大きい。
まあ、まだほとんど読んでいないし、読む気も起らないが、それがベストセラーになったということ自体が面白い。世の中には「お勉強」の好きな人間、知的スノッブは案外多いということだ。

さて、その本の後書きに、応仁の乱を第一次世界大戦と比較している箇所があったが、そこに「結局、イギリス海軍の海上封鎖によって補給路を断たれたドイツが屈服する形で終戦となった」という言葉があって、えっと驚いた。第一次世界大戦の終戦はそういう風に結論されているのだろうか。そもそも、ほぼ内陸国であるドイツが海上封鎖によって補給路を断たれるということがあるだろうか。ドイツは戦争遂行に必要な物資補給を海路による輸送だけに頼っていたのだろうか。その物資は何なのか。
あまり考えずに読むと何気なく読みすごすところだが、こういう部分に引っかかると、私はその本全体が信じられなくなるのである。

なお、井沢元彦の「逆説の日本史」にもそういうところがある。色々と面白い意見が書かれてはいるが、その半分以上は作者の妄想だろうという気がするわけだ。些細なことを根拠に「世間の定評とはまったく反対の意見」を言う、という感じだ。たとえば、松平定信と田沼意次の評価など、前者は完全な馬鹿で、後者は立派な政治家、としているが、その根拠は単に田沼意次は「商業重視だったから」という、現代的(資本主義的)視点での評価にすぎない。封建時代には封建時代の生活環境や時代的制約があったのであり、たとえばの話だが、クーラーが無かったから江戸時代は野蛮だったという評価はできないわけである。儒教の批判にしても、儒教のもたらしたメリットを無視してその弊害だけを言えば、批判は容易である。

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日本人女性の犯罪性www

ネットの政治掲示板はネトウヨの巣窟だが、その国語力の無さ、知能の低さがよく分かる、スレタイである。

「日本人女性による拉致被害者」だから、日本人女性が拉致犯人という理解でOK??


(以下引用)

【衝撃】日本人女性による拉致被害者、北朝鮮の30倍も居た

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酔生夢人
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男性
職業:
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考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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