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金が無ければ内臓を売れ!

「毎日jp」から転載。
このブログにはコメント欄をつけていないので、自分の疑問に対する回答を心ある人からいただくということは望めない。だから、疑問の答えは自分で探していくしかないが、その疑問をブログに書くこと自体は、おそらく他人にとっても無益ではないだろう。
世の中で生きていく上で一番大事なのは、生活を楽しむことだが、その次に大事なのは疑問や好奇心を持つことだと私は考えている。その疑問や好奇心が、自分や自分の周囲、ひいては社会や世界全体を改善することにつながるからである。
以上は前置き。下記記事で私が疑問を持ったのは、この臓器売買事件でドナーが「容疑者」と呼ばれている点だ。臓器売買でのドナーは「被害者」かと思ったが、そうではなく、犯罪者扱いのようなのである。つまり、一種の詐欺事件という扱いで、ドナーもまた詐欺犯グループの一人となるのだろう。内臓を取られた上に、犯罪者扱いである。馬鹿な役回りだが、借金返済のために覚悟したのだろう。世の中で借金取りほど怖いものはない、ということだ。


(以下引用)


臓器売買:「ドナー、手術後用ない」 養子縁組偽装裏付け

 生体腎移植を巡る臓器売買事件で逮捕された開業医、堀内利信容疑者(55)が宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)で移植を受ける直前、ドナー(臓器提供者)の石川竜哉容疑者(21)について「手術が終われば用はない」と妻の則子容疑者(48)に話していたことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁組織犯罪対策4課は、石川容疑者との養子縁組が移植目的の偽装だったことを裏付ける発言とみている。

 捜査関係者によると、堀内容疑者は指定暴力団住吉会系組長、坂巻松男容疑者(70)にドナー探しを依頼。紹介された石川容疑者と昨年6月に養子縁組を結んだ。石川容疑者は坂巻容疑者側から数十万円の借金の帳消しと100万円の報酬を約束され、承諾したという。

 堀内容疑者は、病院側には「実の親子のような関係」などと虚偽の説明をし、石川容疑者は「わが子のように心配して面倒を見てもらった」と書いた直筆文書を提出。病院側は「親子関係はあった」と判断し、手術を承認した。このころ、堀内容疑者が則子容疑者に、手術終了後に石川容疑者との関係を絶つ意向を伝えたという。

 手術は養子縁組から約1カ月後の昨年7月30日に実施。石川容疑者は手術後、堀内容疑者とは一緒に暮らさず、坂巻容疑者らとも連絡を絶ったという。約束された報酬のほとんども渡されなかったとみられる。【川崎桂吾、前谷宏】

毎日新聞 2011年7月16日 2時34分

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