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社会悪が無くならない理由

三つの記事を引用する。第一の記事と第二の記事の関連性は明瞭だろうが第三の記事との関連は分かりにくいかもしれない。
第一の記事と第二の記事の関連はユニクロではなく、どちらも「経済合理性」である。ユニクロの経営の非道性は誰でも知っているが、また誰でも、それでもユニクロ製品を買う。それは、消費者から言えば、ユニクロ製品を買う経済合理性があるからだ。ユニクロが経営的に成功しているのも、労働者酷使が、それ自体としては経済合理性があるからだ。社会的に批判されようとも、それを柳に風(経営者は「柳井」であるw)と受け流していれば世間はやがて忘れ、問題にしなくなる。
第三の記事は、誰でも権力を持つと容易に弱者に対する加害者になるという事例だ。ユニクロにおける経営者と労働者の関係もそれである。そして、それを加害者側に立って擁護する人間も簡単に見つかる。それがこの記事のコメント者である。この事件は「どちらも悪気は無い」というようなものではない。加害者側は悪意の塊である。明白ないじめ事件だ。そして、そのいじめを正当化する空気が周囲にあったことも容易に推測できる。それは「体育祭の成功のため」というくだらない理由のためである。体育祭の成功ごときが、これほどまでに人間が人間を侮辱し、過酷に扱う理由になりうるという現実に対し、それを疑問にも思わない社会的土壌にこそ、私は恐ろしいものを感じる。「人間同士って難しいね。人間同士心がある事って難しいね」というような言い方(現実のなし崩し的容認の言葉、事態の根幹から目を逸らす言葉)こそが日本社会の諸悪を許してきたのではないか。





(「Yahoo!ニュース」より転載)

ユニクロ下請け工場「罰金で労働者を管理していた」香港NGOが調査結果を発表

弁護士ドットコム 1月15日(木)22時43分配信

中国にある「ユニクロ」の下請け工場に対して潜入調査を行った香港のNGO団体SACOMと、共同調査をした国際人権NGOヒューマンライツ・ナウが1月15日、東京・霞が関の厚生労働省で記者会見を開いた。SACOMのアレクサンドラ・チャン代表が香港から来日し、調査結果を報告した。

●工場員として潜入調査

SACOMは、中国・広東省にあるユニクロの製造下請け企業2社の工場を、2014年の7月から11月にかけて「潜入調査」した。SACOMのメンバー1人を含む3~4人の調査員が、工場の一般労働者として働きながら、就労時間や賃金などに関する情報を収集したという。

報告書によると、両工場では「罰金」によって労働者を管理していたという。広州市南沙区の工場では58種類の処罰規定があり、そのうち41は「罰金制度」を含んでいた。両工場で働く労働者の平均月収は2500~4000人民元(1人民元は約19円)だが、たとえば南沙区の工場では「生地を間違えると50人民元の罰金」などと決まっていたという。

また、東莞市の工場でも、「8分遅刻したら2時間分の給料が差し引かれる」というようなケースがあり、ほかにも問題によって50~500人民元の罰金があったという。ヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤和子弁護士は「中国では労働者から罰金を取ることが禁止されており、明らかに法律に反している」と強調した。

労働環境も過酷だと報告されている。たとえば南沙区の工場にはエアコンがなく、夏期だと約38度にも達することもあった。工場内があまりにも暑いので、ほとんどの男性が上半身裸で作業しており、防御のための手袋もはめられない状態だったという。聞き取り調査では、労働者から「あまりの暑さに失神する者もいる」「まるで地獄のようだ」という声も出ていたそうだ。

さらに、長時間労働の問題も指摘されている。南沙区の工場では、休憩時間を除いて1日11時間労働、月の休みは1~2日が「平均」。これだと月に130時間を超える時間外労働となる計算だが、伊藤弁護士によると「現地の法律では時間外労働は月36時間を超えてはならないとされている」のだという。

●ユニクロは「改善策」を提示

ユニクロを展開するファーストリテイリングは1月15日、SACOM報告書と自社独自の調査結果との間に食い違う部分があるとしつつも、「いくつかの問題点について事実であることを確認いたしました」と自社のウェブサイトで発表した。

同社は「報告書で指摘された問題点について早急に是正するよう強く要請するとともに、改善の実現に向けて全面的に協力してまいります。今後1カ月以内に、第三者機関と連携し改善状況の確認を行います」として、労働時間の削減や労働環境の改善をおこない、罰金などの処罰が行われないよう徹底する――といった改善策を示した。

SACOMのチャン代表は同社の発表について、「調査結果を認めた勇気を賞賛したい。そして、提言で述べられたように、工場の労働環境が一刻も早く変わることを望んでいる」と述べた。

伊藤弁護士は「改善策を出したことには一定の評価ができるが、中身については今後つめていく必要がある。また、本当に実施されるのかどうかも、しっかりモニタリングをしていきたい」と話していた。


弁護士ドットコムニュース編集部



(「MSNニュース」から転載)


 筆者自身は昨年サラリーマンを卒業してからは、それまで以上にファッション業界に関わる機会が増えてきました。アパレル企業の経営者やファッション誌の編集長、ファッションエディターと呼ばれている方たち。いわゆるファッションにうるさいといわれている方たちとの関わりです。そんなひとが大勢集まるメンズファッション協会での会話の一コマです。


 「ユニクロは売れ続けるね」


 「商売としてはぬかりないですね」


 筆者だけがどういうことかと疑問に思っておりましたが。


 「ファッション性を無理に追求していないところがいい」


 「しょせんファッションは一過性のもの。今がかっこいいと思っても明日には流行おくれかもしれない」


 「たとえ回りの人がそう思わなくても、自分がそう感じてしまったら、袖に手を通せなくなってしまう」


 「その点、ユニクロの商品はすでに日用品になっている。すなわち生活していく中で必要なもの。生活用品になっているからね」


 という話で、まとまっていました。


 確かにファッションを前面にうたってしまうと、商品のほんの少しの違いでも新旧の差や、好き嫌いもはっきりしてしまいます。それが日用品や生活必需品の立ち位置であれば、昨年のものを今年も使用しても少しもおかしくはないことになります。それどころか、今年も限りなく同様のものがキチンと店頭に並んでいますから、むしろ着なれていて着やすいというメリットがあるくらいです。


 大きな違いといえば、ちょっとした色づかいと毎年進化する機能性。ショーツやTシャツのようなインナーウェアであれ、コートやパンツのようなアウターウェアであれ、あまり流行に左右されることのない生活用品=消耗品と考えてしまえば、また同様の商品を悩まず、迷わず購入してしまいます。しかも機能性が向上していることがわかっていますから、安心して納得して購入してしまうことになります。


 日本のアパレル産業をになう企業は大小あわせて約1万3000社。ここ数年の売り上げが9兆~10兆円といわれる中、ユニクロは国内売り上げだけでも約7000億円。7~8%のシェアを持っています。


 本来であれば熱しやすくて冷めやすいといわれることの多い日本人。今までも国内外を問わずいろいろなファッションブランドが流行っては消えていくのを目の当たりにしてきましたが、その日本にありながら、30年間も成長し続けるということが、アパレル業界を知り尽くした筆者にとって、驚異でしかありません。




(「MSNニュース」より転載)

「お前が踊れんとが悪かろがー」…女子生徒自殺

読売新聞




2013年4月に熊本県山都(やまと)町の県立高校3年の女子生徒(当時17歳)が自殺した問題で、県の第三者調査委員会(委員長=古賀倫嗣(のりつぐ)・熊本大教授)は15日、「いじめが自殺の要因の一つになったと考えられる」とする報告書を蒲島郁夫知事に提出した。


県は同日、遺族に報告書を渡し、内容を説明する。


報告書の概要によると、女子生徒は13年4月、自宅で首をつって自殺。携帯電話のメモには「つらい学校生活を送っていた」「皆の言葉が痛い、視線が痛い」「消えたい」など遺書を思わせる文言が残されていた。


女子生徒が自殺する前、同校では13年5月の体育大会に向け、上手な生徒がほかの生徒に指導する形でダンスの自主練習が行われていた。女子生徒はうまく踊れず、指導役の生徒から厳しい言葉をかけられていた。


調査委は、〈1〉「全然踊れていない」とみんなの前で言われた〈2〉「顔がキモイ、動きが鈍い」といった言葉を投げかけられた〈3〉泣き出すと「お前が踊れんとが悪かろがー」と言われた〈4〉踊れない姿を携帯電話の動画で撮影され、「マジうける」と笑われた――など9項目をいじめと認定。そのうえで、「自尊感情が低下し、強い孤立・孤独感、つらい状況への絶望的な気持ちなどが重なり、死の選択につながった」と結論づけた。





奥山忍 · Sega バイト
人間同士って難しいね。どちらも悪気は無いし向上してほしいと思ったりもしてるんだろうけど。上から側は上からじゃないといい、その命令を聞く側は苛められてると言う。人間同士心がある事って難しいね








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