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放射能汚染拡大防止措置を求める動きを起こそう

「山科恭介のブログ」から転載。ブログ名は「夢想弄翰」だったか、難しい漢字のタイトルだ。今、うろ覚えで書いたのだが、他人のブログを引用するときに困るのが、名前をきちんと覚えるのが難しいことである。記事と筆者名やブログ名が同時にコピーできないので、筆者名やブログ名はついいい加減に書いてしまうことになる。まあ、そのあたりは許容してもらうしかない。
しかし、「山科恭介」という名前はいいなあ。まるで推理小説かハードボイルド小説の主人公みたいにカッコいい名前だ。
さて、本題だが、下記記事は拡散されるべき記事だと思うので転載した。説明は不要だろう。今や、日本中に放射能汚染された食品が出回っていて、日本人を蝕んでいるわけだが、我々のような老人はもういいとしても、若い人間や幼児、子供にそうした食品が与えられることは防がねばならないし、また汚染瓦礫に由来する建材などが出回ることも防がねばならない。日本政府がこの点において一般国民の生命と健康を守る意思が、カケラも無いことは明らかである。それどころか、汚染食品や汚染建材の拡散に一生懸命に協力しているありさまである。
まあ、そういう政府(べつに民主党だけの話ではない。原子力村を作ってきたのは自民党である。)の存在を許してきたのが国民なのだから、自業自得ではあるが、子供には罪は無い。子供が選挙で彼らを選んできたわけではないからだ。
選挙でいい加減な行動を取ることの恐ろしさを、まだ国民が理解できないなら、この国は滅びるしかない。いや、もはや滅びかかっているのだが。

(以下引用)


ドイツ放射線防護協会から日本の政府への勧告と、市民、科学者への呼びかけ

放射線防護協会 (訳注1)    

Dr. セバスティアン・プルークバイル
 
   プレスリリース          2011年11月27日 ベルリン

放射線防護協会は呼びかける:
福島の原子炉災害の後も放射線防護の基本原則を無視することは許されない。

放射線防護協会は問う:
日本の住民は、核エネルギー利用から結果するどれだけの死者と病人を容認したいのか?

放射線防護における国際的な合意では、特定の措置を取らないで済ませたいが為に、あらゆる種類の汚染された食品やゴミを、汚染されていないものと混ぜることによって特定の放射線量を減らし 「危険ではない」 ものにすることを禁止しています。日本の官庁は現時点において、食品の分野、また地震と津波の被災地から出た瓦礫の分野で、この希釈(きしゃく)禁止に違反をしています。ドイツ放射線防護協会は、この 「希釈政策」 を停止するよう、緊急に勧告します。さもなければ、日本の全ての住民が、忍び足で迫ってくる汚染という方式で、第二のフクシマに晒(さら)されることになるでしょう。これによって、明確な空間的境界を定め、安全に設置され、良く監視された廃棄物置き場を利用するより、防護はさらに難しくなります。「混ぜて薄めた」 食品についてもそれは同じことが言えます。現在のように汚染された物質や食品を取り扱っていくと、住民の健康への害をより拡大することになります。

現在日本では、汚染物質が全県へ分散され、焼却や灰による海岸の埋め立てなどが始められようとしていますが、放射線防護の観点からすれば、これは惨禍であります。これでは、ごみ焼却施設の煙突から、あるいは海に投入される汚染灰から、これらの物質に含まれている放射性核種が計画的に環境へと運び出されてしまいます。放射線防護協会は、かくなる諸計画を中止するよう緊急に勧告します。

ドイツでの数々の調査では、チェルノブイリ以降、胎児や幼児が放射線に対し、それまで可能だとされていた以上に大変感受性が強いことが示されています。チェルノブイリ以降の西ヨーロッパでは、乳児死亡率、先天的障害、女児の出生率の減少などの領域(訳注2)で非常に著しい変化が起こっています。すなわち、中程度、さらには非常に低度の線量の増加に何十万人もの幼児が影響を受けているのです。ドイツの原子力発電所周辺に住む幼児たちの癌・白血病の調査(原注:KiKK研究)も、ほんの少しの線量増加でさえ、子供たちの健康にダメージを与えることを強く示唆しています。
放射線防護協会は、少なくとも汚染地の妊婦や子供のいる家庭を、これまでの場合よりももっと遠くへ移住できるよう支援することを緊急に勧告します。協会としては、子供たちに20ミリシーベルト(年間)までの線量を認めることは、悲劇的で間違った決定だと見ています。

日本で現在通用している食物中の放射線核種の暫定規制値は、商業や農業の損失を保護するものですが、しかし住民の放射線被害については保護しません。この閾値は日本政府が、著しい数の死に至る癌疾患、あるいは死には至らない癌疾患が増え、その他にも多種多様な健康被害が起こるのを受容できると表明したものに等しいものであると放射線防護協会は強く指摘します。いかなる政府もこのようなやり方で、住民の健康を踏みにじってはならないのです。
放射線防護協会は、核エネルギー使用の利点と引き換えに、社会がどれほどの数の死者や病人を許容するつもりがあるのかについて、全ての住民の間で公の議論が不可欠と考えています。この論議は、日本だけに必要なものではありません。その他の世界中でも、原子力ロビーと政治によって、この議論はこれまで阻止されてきたのです。

放射線防護協会は、日本の市民の皆さんに要望します。できる限りの専門知識を早急に身につけてください。皆さん、どうか食品の暫定規制値を大幅に下げるよう、そして厳しい食品検査を徹底させるように要求してください。既に日本の多くの都市に組織されている独立した検査機関(訳注3)を支援してください。

放射線防護協会は、日本の科学者たちに要望します。どうか日本の市民の側に立ってください。そして、放射能とは何か、それがどんなダメージ引き起こしえるかを、市民の皆さんに説明してください。

放射線防護協会
会長 Dr. セバスティアン・プルークバイル



(この翻訳は、blaumeise.leinetalさんの翻訳を梶村太一郎が手直ししたものです/12月13日訂正)

(訳注1)ドイツの放射線防護協会の歴史と活動それを担う代表的な人々について、また松井医師については第38回を参照:
日独の脱原発を実現する人々:松井英介医師とドイツ放射線防護協会
http://tkajimura.blogspot.com/2011/10/blog-post_09.html

なを同協会の会長の姓の日本語表記に関しては、彼がこの秋に日本を訪問して以来の報道などで、かなり混乱しています。日本のメディアでは欧米の固有名詞を英語読みにしてカタカナ表記し、本人が聴いても理解できないことがしばしば起こります。Pflugbeil氏のPflugは「プルーク/意味は『鋤』」、Beil は「バイル/意味は『鉈』」です。したがって表記は「プルークバイル」としました。この姓の原意は「鋤鉈/すきなた」です。根気づよく核汚染と闘い続ける氏にぴったりです。

(訳注2)西ヨーロッパ各国での調査研究では、チェルノブイリ以降、例えばそれまでの男女の胎児の比率が女子の目立った減少として確認されている。2010年。
出典:
Von Dr. Hagen Scherb, Epidemiologe, Institut für Biomathematik und
Biometrie am Helmholtz Zentrum München:
http://www.strahlentelex.de/Stx_10_558_S01-04.pdf

(原注)ドイツ連邦環境省の原子炉安全及び放射線防護庁による委託研究:
「原子力発電所周辺における幼児発癌に関する疫学的研究」 2007年。
出典:KiKK-Studie:
Peter Kaatsch, Claudia Spix, Sven Schmiedel, Renate Schulze-Rath,
Andreas Mergenthaler, Maria Blettner: Umweltforschungsplan des
Bundesumweltministeriums (UFOPLAN), Reaktorsicherheit und
Strahlenschutz, Vorhaben StSch 4334: Epidemiologische Studie zu
Kinderkrebs in der Umgebung von Kernkraftwerken (KiKK-Studie), Mainz
2007.
http://www.bfs.de/de/bfs/druck/Ufoplan/4334_KiKK_Gesamt_T.pdf (7,27 MB)
これは2003年から4年をかけた非常に膨大(330頁)な研究ですが、冒頭に簡単な英文サマリーもあります。

(訳注3)
ドイツ放射線防護協会は、チェルノブイリの直後からドイツ全国で盛んになった市民による、独立した「市民放射線測定所」設立の経験に基づき、日本全国の47都道府県で、主に食品検査に必要なガンマー線測定器を寄贈する募金を始めており、11月に最初の送金をしています。

日本の市民放射線測定所:
http://www.crms-jpn.com/


【資料】
Y・バンダシェフスキー教授
チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非ガン性疾患

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