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広島、長崎にも黙祷を

「PINE'S PAGE」というブログから転載。
広島代表校の提案には賛否両論あるだろうが、一つの問題提起になっているかと思う。高校野球は教育の一環でもあるとすれば、高野連は自民党戦争促進内閣に気兼ねしてこの提案を拒否するのではなく、あえてこの提案に乗るべきではなかっただろうか。高校野球は教育とはまったく無関係で、マスコミとグルの単なる金儲けイベントというスタンスならば話は別。(笑)


(以下引用)


広島代表校の黙祷を高野連が制止

毎日新聞の記事によれば、全国高校野球選手権大会に出場する広島代表の高陽東高校が、6日午前8時15分の原爆投下時刻を前に、甲子園球場で、開会式に備えて集合した他の48チームの選手たちに黙祷を提案しようとしたところ、高野連の関係者に止められ、同校の選手だけで黙祷をしたとのこと。

当初は、同校の主将が、「被爆地の高校生として、ピカドンで亡くなられた多くの人々の冥福を祈り、二度と過ちを繰り返さないことを誓います」と宣言し、他の選手たちにも黙祷を呼びかける予定だったという。

しかし、メッセージを伝えようとしたところ、高野連の田名部和裕参事が「原爆は広島だけのこと。この場でみんなを巻き込むのは良くない。」と制したため、同校の選手は列を外れて、広島の方角に向かって自分たちだけで黙祷したという。
選手の一人は「他府県の選手にも被爆の悲惨さなどを知ってもらおうと考えたのに、悲しい」とがっかりしていたとのこと。

私は、高校野球そのもの何の興味もない。
テレビも見ないし、新聞記事も読まない。
プレーをしている高校生は一生懸命やっていると思うし、スポーツをがんばることはすばらしいと思うが、大人によって作り出されたイメージを背負わされた中で感動を強要される野球なんて、プロ野球以下だとすら思う。

だが、黙祷をしたいと言い出した高陽東高校の選手については、爽やかなものを感じた。
これが、本来高校野球が目指しているものなんじゃないのか。
広島の方角に向かって黙祷するというところが、またいい。
感動を煽る実況アナウンサーやクサイ番組づくりより、よっぽど感動する。

高野連の田名部参事は「広島のことも長崎のことも含めて、大会行事として(終戦記念日の)8月15日正午に黙祷しており、原爆の日の黙祷を全体の行事とするわけにはいかない。」とコメントしているという。

だが、黙祷って、行事だからやるもんなんだろうか。
人間として、原爆の犠牲になった人たちのために哀悼の意を表するのに、行事もへったくれもあるのだろうか。
運営に支障がでるなら別だが、黙祷なんて、やりたいときに、やりゃせりゃいいじゃん。

以前、沖縄の代表校の応援団が応援席で沖縄の伝統舞踊エイサーをやったところ、高野連からストップがかかったことがあった。
そのとき、高野連とは、なんて御バカな連中だろうと思った。
沖縄の代表校は、選手も応援団も、地域の代表として甲子園で戦っているのに、地域文化を否定する高野連の了見の狭さには開いた口がふさがらなかった。

高校野球をつまらなくしているのは、高野連だろう。

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