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イラン戦争への準備は着々と進んでいる

「マスコミに載らない海外記事」から転載。長い記事なので、その後半だけである。
要するに、欧米&イスラエルによるイラン攻撃は近い、ということである。世界は今なお、帝国主義の時代であり、世界を動かすのは軍事力という暴力だけだ、ということでもある。

(以下引用)


イスラエル政府は既にイラン攻撃の為の先進的準備を行った。火曜、ハーレツ紙は、イスラエル外務省が、9月中旬、同盟諸国に、外交的圧力や経済制裁によって、イランの核開発計画を終わらせる時間はほとんど残されていないと強調する外交キャンペーンを開始したと報じた。軍事面で、イスラエル戦闘機は、先週、イタリアのサルディニア島にあるNATO空軍基地を使い、イランまで到達するのに必要なタイプの長距離演習を行った。水曜日、イスラエルはイランを攻撃する能力を持った長距離弾道ミサイルを試射した。


イスラエルとアメリカとヨーロッパの支援国家は、イランを攻撃して、悲惨な結果を招きかねない様な危険は冒すまい、と主張する人々は、こうした国々の諜報機関が、戦争行為に等しい活動に既に従事しているという事実を無視している。スタックス・コンピューター・ウイルスを使ったイラン核濃縮施設の破壊工作のようなサイバー戦争作戦や、過去数年間にわたる、数人のイラン人原子力科学者暗殺の背後に、アメリカの支援も得た、イスラエルがあったことは、広く受け入れられている。


より基本的には、対イラン戦争の準備は、アフガニスタンやイラク侵略の動機が、“テロ”やら“大量破壊兵器”やらではなく、NATOのリビア爆撃が、リビア国民を保護するためでなかったのと同様、イランの核開発計画を巡る懸念が理由というわけではない。アメリカは、中東や中央アジアの、エネルギー資源が豊富な地域を巡る覇権を確保することによって、経済的衰退を埋め合わせようという必死の努力として、過去十年間にわたり、次から次の戦争に無謀に突入し続けてきたのだ。


アフガニスタンとイラクへの新植民地主義的侵略は、いずれも大惨事となり、アメリカの評論家達が繰り返し述べている通り、二つの敵対的政権を取り除いて、地域におけるイランの立場を強化しただけだ。バグダッドの政権とは、駐留米軍地位に関する協定を結びそこね、年末までに、残りの米軍をイラクから撤退させれば、アメリカの立場はさらに弱まる。アメリカと同盟諸国が、2014年までに戦闘部隊を撤退させる準備をしている中、アフガニスタンにおける展望についても同様だ。


悪化するグローバル経済危機は、抑止力として機能するどころか、ヨーロッパとアジアの主要ライバル達を犠牲にして、自国の経済的・戦略的権益を強化するために、軍事力を使用するよう、アメリカ帝国主義を駆り立てているのだ。それが、中東における、アメリカの野望にとって、重大な障害であり、イラクとアフガニスタンで失敗した主な理由だと見なされているテヘランを標的とすることの背後にある、ワシントンの倒錯した論理なのだ。しかも、リビアの場合同様、アメリカが率いる対テヘラン戦争は、イランにおける中国とロシアのかなりの経済権益と密接な戦略的絆を構築しようという努力をひどく傷つけることとなろう。


オバマ政権も、深まり行く経済危機と、反ウオール街抗議運動の発生によって明らかになった、国内における階級間の緊張の増大によって、つき動かされている。過去十年間にわたって発展した軍国主義と戦争に対する、広範な大衆の反対にもかかわらず、アメリカの金融貴族階級は、中東におけるアメリカの権益にてこ入れするための、もう一つの場当たりのギャンブルには、緊縮方針によってもたらされる社会的荒廃から注意をそらす手段としても、大いに乗り気なのだ。


イギリス・マスコミの最近の報道は、アメリカと世界の労働者階級に対する痛烈な警告だ。グローバル資本主義が、次から次に、経済・政治危機に見舞われる中、市場、資源や戦略的優位を巡る主要大国間の競争が、地球を荒廃させる壊滅的戦争に、人類を突入させつつある。世界大戦を危機を終わらせることができる唯一の社会勢力は、統一した戦いを通して、利潤制度を廃絶し、世界的に計画化された社会主義経済を樹立する世界の労働者階級なのだ。それが第四インターナショナル国際委員会と、各国支部の認識だ。


Peter Symonds


記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2011/nov2011/pers-n04.shtml

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