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イト貫への山勘

「隠居爺の世迷言」記事で、長いので抜粋引用にしようかと思ったが、どこをカットするか考えるのも面倒だし、その私の恣意的判断で元記事を捻じ曲げるのもはばかられるので全文を載せる。なぜ私が抜粋にしようかと考えたかというと、私は伊藤貫という人物をDSの手先ではないかと考えているからだ。まあ、単なる山勘で、「アメリカ生活が長かった」というだけの根拠だが。
ただ、ここで書かれた伊藤貫の意見は私の昔の考えとほぼ同じ「核武装中立論」なのである。ww

(以下引用)
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 前回の続きになる。

 前回は、従前の伊藤貫氏が、アメリカが大変に極悪非道で、残虐な国であることを示した上で、

1 アメリカは現実問題としては日本を守ってくれない。日本を守るために核の打ち合いをするつもりなどは全くない。
2 日本は核保有国3か国(中国、ロシア、北朝鮮)に周りを囲まれている。アメリカの助けを得られない日本は無力であり、それゆえ、日本は核武装をすることが必要である。そうでないと日本は遠からずして中国の属国にされる。

などの主張してると書いた。

 しかしその伊藤貫氏の主張に対して、現実問題としては世界で核武装をしている国は9か国くらいであり、その他多くの非核保有国は属国化していないこと、核兵器を所持している国も戦争に巻き込まれていること、核兵器を持っているからといっておいそれと使用することはできないこと、世界で一番核兵器を使う可能性の高い国はアメリカであることを指摘した上で、核武装をしていないからといって日本が中国の属国となり、滅びるなどのことはないと私なりに考えてみた。

 そうそう、一つ書き忘れたことがある。仮に現在の世界情勢の中で日本が核兵器を所持した場合、一番恐れなければならないことは、日本政府がアメリカの言いなりになって、中国やロシアや北朝鮮に対して核兵器を使用することだ。アメリカならばそのチャンスを狙うはずであり、そして、今の日本政府、自民党ならやりかねない。なにしろ自国民まで殺し始めたのが今の自民党政権なのだから。

 さて、今回は前回ご紹介したとおり、今月13日に公開された「【イスラエル・ハマス戦争状態③】日本のこれから|伊藤貫×室伏謙一」というYoutube動画において、伊藤貫氏がこれまでとは違った論を展開したように感じたものだから、そのことをご紹介したい。この動画は3本シリーズのうちの3本目になる。

 この中で私が注目したのは、伊藤貫氏がインドに触れたことだ。「インドというのはなかなかうまくやってると感じます。なぜかというとやっぱり彼らはイギリスに長期間植民地化されてものすごく長い屈辱の歴史を味わったわけで、インド人っていうのは自分たちの独立を維持することに非常に熱心ですよね。」と述べている。

 ここでインドの植民地としての歴史を簡単に書いてみる。コロンブスが西インド諸島(アメリカ)に到達したのは1492年のことであり、1500年代に入ってから、スペイン、フランス、オランダ、スウェーデン、イギリスが植民地を作るために乗り出していった。大航海時代だ。そして、アメリカの独立宣言は1776年のことになる。また、西部の開拓が終了した(アメリカインディアンを滅ぼした)のは1890年頃になる(アメリカ国勢調査局が「フロンティアの消滅」を宣言)。

 一方インドには、ポルトガルが最初に到達し、1510年頃にはゴアに拠点を構え、東洋におけるキリスト教の布教と貿易を推進するようになった。その後スペインが継承するが、本格的に植民地化されるのは、1600年にイギリスが東インド会社を設立し、その後、オランダ、デンマーク、イタリア、フランス、スウェーデン、オーストリアが続々と進出するようになってからになる。

 「東インド会社」などというと、日本人は商社の支店くらいのイメージしか持つことができないが、実際には「軍隊+商社+教会」で構成された侵略拠点であると考えた方が分かりやすい。

 余談になるが、現在の日本にアメリカの軍隊が駐留しているのはいうまでもない。キリスト教の教会も以前からあちこちにある。その上で、CDC(米疾病対策センター)の日本事務所の新設、WHO(世界保健機関)の新組織日本設立、製薬会社(モデルナ)日本工場建設など、続々と欧米が乗り込んでくる。まるで日本は1600年代のインドのようであり、完全に食い物(植民地)にされ始めた。

 売り渡したのは、安倍政権、菅政権、岸田政権の自民党政権になる。紛れもない売国奴たちと言っていいだろう。そうやって、アヘンに匹敵するmRNAワクチンを日本で製造して日本人に使用させ、さらにはウイルス研究(開発)も行って日本人を実験台に使うのだろう。2020年からの新型コロナ騒動、そしてその手口を知っていれば、 杞憂であると楽観視はしていられないはずだ。

 話を戻す。インドは1600年代にイギリスの完全な植民地となり、悲惨な思いをした。インドはアヘンを強制栽培させられ、食料を作れなくなったために餓死者が大発生した。イギリスがインドを統治していた間に何度も生じた飢饉によって、およそ3千万人を超えるインド人が餓死したという。また、イギリスは重税を課したため、インド人の税による貧困化も進んだ。

 また余談になるが、これは日本の現在の状況に似ていないだろうか。アメリカは日本に対して、貿易不均衡などの理由を付して、自国に有利な貿易を強制する。資本や金融の自由化名目でも、日本の利益をアメリカに移し替えている。日本は30年間経済成長をしていないことになっているが、それは経済成長をしていないのではなく、成長した分を全部アメリカに吸い取られているためであると考えた方がいい。

 さらに、増税は現在岸田政権が日本国民を騒がせる大きな問題になっているが、インドの過去を見ると、それもアメリカの植民地政策ではないかと疑われる。インド人が税金によって貧困化し、その分イギリスが富んだように、日本人は重税を課せられて貧困化し、それがアメリカに流れていくシステムができつつあるのだろう。財務省など関係がないというか、せいぜい使い走り程度であり、敵の本体はアメリカになる。

 元をたどれば1991年のソ連崩壊になるのだろうか。ソ連崩壊後アメリカは世界戦略を変えたのだが、その一つとして、日本は1800年代のインドに準じた植民地化を進められてきたように思える。あからさまな日本の富の搾取がアメリカによって行われるようになり、また、今後は種苗法などによって農作物の自由な生産もできなくなり、ますます植民地時代のインドに近づいていくような気配を感じる。

 イギリスのインドに対する植民地政策でどのようなことが行われたのか、私では知識が乏しすぎるが、詳しい人であれば、現在の日本との共通点が他にもいろいろ見つかるのではないだろうか。そして、イギリスの後継者であるアメリカは、現在日本に対して容赦なく植民地化政策を進めようとしている。

 そんな過酷な植民地時代を経過してインドが独立したのが、1947年(昭和22年)になる。300年もの間植民地にされて悲惨な思いをしたのがインドであり、そのインドが核武装をした(核実験を行った)のは1974年のことだった。

 インドは内外に多く問題を抱える国だ。まずは、大変に貧しい国であり、人口は14億人余と世界一であるが、名目GDPは世界第5位で中国の5分の1以下になる。つまり、中国の5倍以上貧しい国になる。

 カースト問題、人種問題、宗教問題、経済格差問題、周辺諸国との軋轢など、抱える問題は多種多様である。これだけでも巨大なインドを統治することの困難さが痛いほどよく分かる。ただし、インドに見習いたいことが一つある。それは、自主独立の精神になる。

 植民地時代にイギリスを中心とした西欧に、これでもかというくらい蹂躙されてきた結果、インドの自主独立を守ろうとする姿勢には強固なものがある。身近な例で分かりやすかったのが、安倍元総理の国葬出席になる。主要国の中で唯一首相が参列した国がインドだった。このあたりの堂々とした独自路線が目を引いた。つまり、インドは自分の意思に基づいて行動ができる国になっている。完全に独立した国であり、その点、日本とは大きく異なっている。

 伊藤貫氏は以下のように述べる。「僕の見るところインドの外交政策と国防政策というのは " 核武装中立主義 " であると。」「インドというのはロシアからも大量に武器を買うけれども、最近アメリカからも大量の武器を買うでしょ。どっちにも依存しない。」「インドっていうのは他の国に恫喝されるような隙を与えてはいけないというので、常に注意深く自分たちの経済的な関係でも軍事的な関係でも多くの選択肢を駆使してどれか1つの国に過剰依存しないような形をとってますね。」

 う〜ん、素晴らしい。国内や周辺諸国との関係では多々問題を抱えているインドではあるけれども、こと外交に関しては理想的な状態を作ることができているのではないだろうか。日本のようにアメリカべったりというのは大変に危険だ。この先アメリカはさらに衰退していくことが予想される。加えて、アメリカが今後どこまで信用できるか不明である上に、時代の変化によってはアメリカが敵に回ることすら考えられる。

 実際問題として、現在のアメリカは日本の敵に回ってきたようにも思える。何しろ、安倍元総理が暗殺されたくらいだから。(私は犯人はアメリカであると根拠なしに信じている。)新型コロナ用ワクチンにおいても、被害を受けたのは日本ばかりではないが、日本が独立国として機能していたのであれば、そもそも認可されなかったワクチンであり、防げたはずの悲劇だった。

 ロシア・ウクライナ紛争においても、完全な判断の誤りだった。開戦前から、ウクライナがロシアに勝利するなどということはありえないことだった。それを、アメリカに忠誠を尽くして、あるいはアメリカに命令されて、ウクライナの応援に回って大失敗した。つまり、アメリカはもはや日本が信頼できる国ではなくなっている。

 このようなことを避けるためには、日本が自分の意思で態度を決めることのできる本当の意味での独立が必要であり、さらには中国やロシアとも手を結んでおくことが日本の安全につながる。そもそも、100年後200年後の世界を考えるときに、日本は未来永劫アメリカの腰巾着であり続け、中国やロシアと敵対していくつもりなのだろうか。地政学的に見ても、そんなことは不自然極まりない。

 伊藤貫氏は続ける。「インドみたいに私たちは中立主義ですからどっちの味方もしませんと。僕は性格的に日本人にはアメリカの後くっついていってアメリカと一緒に価値観外交をやるよりも、むしろ中立主義国家になった方が似合うと思うんですね。日本人も無理して日中友好とか日米友好とか、日本人が友好友好って言ってもなんかすごくわざとらしくて、相手にすり寄って、何々を一緒にやるとかすごくわざとらしくてさ、結局そんなことやってもうまくいかないんだよね。」

 そしてこのように結論づける。「我々はね、核兵器を持って、核抑止力を持って、政治的な紛争では中立主義国家になりますと、そっちの方向に向かうのが1番いいのではないかというふうに考えてます。」「日本人はもう奈良時代から他の国に対して内政干渉しないし、他の国に対してお説教したりしないわけですよ。それが我々の良さだったわけでしょ。」

 「なんでね、アメリカの真似して " あの国はけしからん " とか、 " あの国の人権基準は低い " とかね、わざとらしくアメリカとかヨーロピアンユニオンの猿真似するようになったんだろうと。」「しかも、そういうことをやってるアメリカとかヨーロピアンユニオンがうまくやってるとは思えないんですよ、僕は。だとしたら我々は " そういうの向いてないですから失礼します " と言って中立主義をやった方がよっぽど自然だと思うんです。」

 う〜ん、こう言ってくれると説得力があるなあ、嬉しいねえ。要するに、日本人に違和感のない本当の独立を、日本は成し遂げるべきということだよね。以前の伊藤貫氏は、核武装しないと中国にやられるという論だったから賛成しにくかった。敵を増やす考え方だからね。しかし、日本が独立を維持するために核武装が必要という論であれば、つまり、アメリカの属国から抜け出すために核武装が必要というのであれば、可能性の一つとして検討していいように思う。


 


 ただし、そのことを考える上で私が一番気になることが、日本人の愚かさになる。大東亜戦争後に日本占領軍の最高司令官だったダグラス・マッカーサーは帰国後、「近代文明の尺度で測れば、我々が45歳という成熟した年齢であるのに比べ、日本人は言ってみれば 12歳の少年であるかのようだ。」と、米上院公聴会で証言したという。

 私に言わせてもらえれば、12歳でもまだお世辞が含まれており、実際には10歳がいいところではないかと思う。もっとどぎつく言えば、日本人の80%は後天性知的障害者だ。1957年に評論家の大宅壮一は「一億総白痴化」という言葉を使った。そんな日本人が仮に核兵器を持って独立した場合、核兵器を適切に管理できるのか、適切に使用できるのか、あるいはそんな日本人が、独立した国を運営できるのか、甚だ心許ない。何をどうしたら日本人が賢い民族に変わっていけるのか、そこから考えていく必要がある。遠く長い道のりになるが、だからといってあきらめるわけにはいかないことのように思う。


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