昨日だったか、終身刑になろうとして人を2人殺したアホの記事を書いたが、その残留記憶がこの夢につながったのだろう。
その一節を夢(覚醒前の朦朧状態)の中で作ったので、その部分を載せておく。
暖かき春の日差しに
監獄に光はめぐる
耐えがたき母の悲しみ
さなり我が子は逝きぬ
最後の2行は誰かが作詞した「ロンドンデリーの歌」の詞をそのまま使った。私が作った前の2行だと、母親を監獄に呼んで、その目の前で殺したみたいだが、まさかそういう習慣は無いだろう。津川圭一作詞の歌詞とミックスすると、こうなる。(「愛(いつく)しむ」は「慈しむ」が一般的だろうからそう書いた。)(「暖かき」は最初は「暖かな」だったが、古文文法に従って「暖かき」とした。すると自動的に「き」「に」「き」「り」と語尾が「イ音」で揃うことになり、少し通韻(押韻)がうるさいかな、と思ったが、そのままにする。各行の語尾も1行ごとに「イ音」と「ウ音」が交替し、これも押韻になっている。)(光は「めぐる」ものではない、という批判は受け付けない。母親が感情の問題でそう感じただけだ。)(この「母親」は刑死した犯人の母親ではなく、殺人犯の死刑に立ち会った、殺人事件の被害者の母親としてもいい。)
吾が子よ 愛しの汝(なれ)を
父君の形見とし
心して慈しみつ
今日まで育て上げぬ
暖かき春の日差しに
監獄に光はめぐる
耐えがたき母の悲しみ
さなり吾が子は逝きぬ
ロンドンデリーの歌 Londonderry Air
18世紀から伝わる古いアイルランドの旋律
『ロンドンデリーの歌』(The Londonderry Air)、または『デリーの歌』(The Derry Air)は、18世紀から伝わる古いアイルランドの旋律『若者の夢(The Young Man's Dream)』に基づく歌詞の無い器楽曲。
1855年出版の楽譜集「The Ancient Music of Ireland(アイルランド古代音楽)」に収録され、ロンドンデリー出身のジェイン・ロス(Jane Ross/1810–1879) が収集したことから、後年この曲名がついた(出版当時は無名だった)。
このメロディには様々な歌詞がつけられているが、『ダニーボーイ(Danny Boy)』が最も有名と思われる。
写真:ロンドンデリーの街並み(出典:Wikipedia)
『Londonderry Air』のメロディにつけられた数多くの歌詞の中では、キャサリン・タイナン・ヒンクソン(Katherine Tynan Hinkson)が1894年に発表した『アイルランドの恋の歌(Irish Love Song)』が世界的に知られている。
歌詞の一行目から、『私がリンゴの花だったら(Would God I were the tender apple blossom)』の曲名で呼ばれることも多い。
このページでは、この『アイルランドの恋の歌(Irish Love Song)』の歌詞について、その意味・和訳を掲載しておく。
【YouTube】ロンドンデリーの歌 Londonderry Air
歌詞の意味・日本語訳(意訳)
『Irish Love Song』(アイルランドの恋の歌)
作詞:Katherine Tynan Hinkson
1.
Would God I were
the tender apple blossom
That floats and falls
from off the twisted bough,
To lie and faint
within you silken bosom,
Within your silken bosom
as that does now!
もし私がリンゴの花だったなら
ねじれた枝から
ふわり浮かんでふわり落ちて
貴方のシルクの胸元に
舞い降りたい
Or would I were
a little burnish'd apple
For you to pluck me,
gliding by so cold,
While sun and shade
your robe of lawn will dapple,
Your robe of lawn,
and you hair's spun gold.
もし私が磨かれたリンゴの実だったら
木漏れ日の中で ローブが揺れる
金色の髪の貴方に
もぎ取ってほしい
2.
Yea, would to God
I were among the roses
That lean to kiss you
as you float between,
While on the lowest branch
a bud uncloses,
A bud uncloses,
to touch you, queen.
もし私が野薔薇だったら
軽やかに舞う貴方に
身を傾け口づける
貴方に触れたいがため
開く下枝の芽
Nay, since you will not love,
would I were growing,
A happy daisy,
in the garden path;
That so your silver foot
might press me going,
Might press me going
even unto death.
貴方が愛してくれないのなら
庭の小道に咲くヒナギクとなって
銀色の靴を履いた貴方に
枯れるまで踏み潰されたい
日本語で歌える訳詞
『ロンドンデリーの歌』には、日本語で歌える訳詞がつけられている。
まずは、訳詞:近藤玲二による日本語の歌詞を次のとおり引用し、その内容を原曲と比較してみたい。
1.
北国の港の町は
リンゴの花咲く町
したわしの君が面影
胸に抱きさまよいぬくれないに燃ゆる愛を
葉かげに秘めて咲ける
けがれなき花こそ君の
かおりゆかしき姿2.
さぎり降る港の町は
リンゴの花咲く町
いつの日も匂いやさしく
夢はぬれてただよいぬたそがれにほほすりよせて
リンゴはなにを語る
誓いせしあの夜の君の
かおりゆかしき姿
近藤玲二による訳詞では、「リンゴの花」という原曲との共通点が見られるが、それ以外は独自の内容で日本語歌詞がつけられているのが分かる。
津川主一による訳詞
『ロンドンデリーの歌』の訳詞としては、フォスター歌曲の訳詞で知られる津川主一(つがわ しゅいち)による次のような日本語歌詞が知られている。引用してご紹介したい。
1.
わが子よ いとしの汝(なれ)を
父君の形見とし
こころして愛(いつく)しみつ
きょうまで育て上げぬ古き家を巣立ちして
今はた汝は何処(いずこ)
よわき母の影さえも
雄々しき汝には見えず2.
はてしもなきかの路の
あなたに汝はゆきぬ
むなしき我が家見れば
亡き父君おもわる足もとの草むらより
立つはさえずる雲雀(ひばり)
ああ われも強く立ちて
我が家の栄誉(ほまれ)を守らん
津川氏による日本語歌詞を見ると、『ロンドンデリーの歌』原曲の歌詞とはまったく関係のない内容である事がわかる。
おそらくこの日本語歌詞は、『ロンドンデリーの歌』に別の英語の歌詞がつけられた『ダニーボーイ Danny Boy』の内容を念頭においたものと推測される。