私が毎日のように散歩していることは前から書いているが、その時刻は夜明け前後で、なるべく日の出が見られる時間にしている。私は日の出を見るのが好きなのである。つまり、日の出の少し前と思われる時間に家を出て、散歩の途中で日の出にうまく時間が合えば大成功だ。
それで分かったのが、「夜明け前が一番暗い」という言葉の嘘である。
もちろん、「夜明け前」というのが正確にはどういう時刻のことかが問題だが、多くの人はそれを「日の出の少し前」と思っているのではないか。ところが、日の出の前というのは相当に明るいのである。その明るさは、遠くの森や林の枝がはっきり区別できるほどだ。しかも、一部だけが明るいのではなく、いわば世界中(視野のすべて)が明るいような明るさである。曇りの日の昼間より明るい。
なぜ、太陽が地上に出てもいないのに明るいのかという理由を推理したら、それは「雲による間接照明だ」という答えになった。つまり、この時間帯の太陽の光は、地平線以下の部分を直接に照らすことはないが、観察者の上空にある空は太陽の光を受けており、そのままだとそれは宇宙に素通りするから地表は明るくならないが、上空に雲がある場合(特に薄い雲が広範囲にある場合)、雲の水蒸気の粒が太陽の光を受けてそれを乱反射し、その無数の反射光が地上を「間接照明」するわけである。
まあ、そういう推理を楽しめるのも、自分がこれまで疑いもしなかった「知識」が、嘘であることを知る快感も、早朝の散歩で自然に触れる効用だ。
念のために言えば、曇りの日は、雲が観察者の頭上を低い高度で厚く覆うため、太陽の光は(雲の乱反射で地上に届くことなく)かなりさえぎられる。だから暗いのである。
それで分かったのが、「夜明け前が一番暗い」という言葉の嘘である。
もちろん、「夜明け前」というのが正確にはどういう時刻のことかが問題だが、多くの人はそれを「日の出の少し前」と思っているのではないか。ところが、日の出の前というのは相当に明るいのである。その明るさは、遠くの森や林の枝がはっきり区別できるほどだ。しかも、一部だけが明るいのではなく、いわば世界中(視野のすべて)が明るいような明るさである。曇りの日の昼間より明るい。
なぜ、太陽が地上に出てもいないのに明るいのかという理由を推理したら、それは「雲による間接照明だ」という答えになった。つまり、この時間帯の太陽の光は、地平線以下の部分を直接に照らすことはないが、観察者の上空にある空は太陽の光を受けており、そのままだとそれは宇宙に素通りするから地表は明るくならないが、上空に雲がある場合(特に薄い雲が広範囲にある場合)、雲の水蒸気の粒が太陽の光を受けてそれを乱反射し、その無数の反射光が地上を「間接照明」するわけである。
まあ、そういう推理を楽しめるのも、自分がこれまで疑いもしなかった「知識」が、嘘であることを知る快感も、早朝の散歩で自然に触れる効用だ。
念のために言えば、曇りの日は、雲が観察者の頭上を低い高度で厚く覆うため、太陽の光は(雲の乱反射で地上に届くことなく)かなりさえぎられる。だから暗いのである。
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