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「大人」の処世術が日本を地獄化してきた

昨日読んでいた小説本に次のような詠嘆があったので紹介しておく。読みやすくするために行分けし、さらに色分けしておく。
要するに、私は自分のブログの中で、世間の「大人」たちが誰でも分かっていて黙っていることを、自分の「中学生レベル」の頭で問題視しているのだろう。
だが、「大人」たちが我が身大事さで政治のこうした実態を黙認してきたことが、現在の日本の惨状を生んだのではないか。
少なくとも、私は自分の子供や、その将来の子供たちに、今の日本をそのままの形で残したくはない。これを少しでも良い形にして残すことが、今の「大人」たちの義務だと思う。
野党が、必ずしも「大金の分け前」にありつくことだけが望みだとは私は思わない。それなら最初から野党になどならないだろう。ただ、議員になった後、「初心を忘れる」ことはあるかもしれない。
その野党に本当の力、つまり「数」を与えないからこそ、野党は「貧乏人の頼りにならない集団」のままであり続けているのではないか。つまり、貧乏人は自ら貧乏であり続けるべく、与党に投票してきたのである。


(以下引用)



ハンコをひとつついただけで、何十億という大金がころがり込んでくるようなうまい話がこの世の中に実際にあるということは、大人なら誰でも知っている。
政治とは実際のところそういううまい話を陰でこそこそ取り扱うことを言うのだし、
官庁とはそういう儲け話がしまってある場所のことなのだし、
警察とはそういうことを見て見ぬふりをする組織のことなのだし
税務署とはそういう儲けには税金をかけない役所のことなのだし
新聞社とはそういうことを一般に発表しない機関のことなのだし
そして選挙とはただ儲けする人を国民が投票で決めることなのだし、
野党とはそういう立場になりたくてもなれない連中のことなのだし……
だからこそ野党は貧乏人の味方で、しかも貧乏人の頼りにならない集団を意味するのではないか。


(半村良「下町探偵局」より)

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酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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