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作家の「若書き」と作品の質

この人は凄いな。発言者ご自身は作家でも何でもないと思うが、中島敦作品を若書きだと断定している。
年齢は作品の質とほぼ無関係である。若くして大傑作を書く人もいれば、中年以降に傑作を書く人もいる。概して、若くして(あるいは小説を書き始めた直後に)書いた作品がその人の「本当に書きたいもの」であり、代表作であることが多い。作家はその処女作にすべてが出ている、と言われている理由だ。
中島敦は残された作品だけで川端や谷崎や三島を超えるのではないか、と私は思っている。彼に並ぶのは、これも夭折した梶井基次郎くらいだろう。中島敦作品をセミプロ作とは凄い発言だ。(当然、「セミプロ作」を作品の質の低さとして使っている言葉だと思うが。)
中島敦が戦後まで生き残っていたら傑作を書いたとは思わない。彼の書きたいものはほとんど初期で書かれていたと思う。



さんがリツイート

中島敦は大好きだが、中島敦自身はプロ作家としてスタートする直前に力尽きて死んでしまった人なので、残ってる作品はほぼセミプロ作。生きていればきっと戦後にこれぞ中島敦の精髄という作品を書いていただろうが。正直、未完の「李陵」まで含めて、若書きなんだ。





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