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とある素人評論家の「村上春樹」評

かなり的を射た素人評論だと思う。(ここでは「素人」はけなす意味ではない。今どき、プロの文芸評論家がいるとも思えないので、一応、「素人」と書いただけだ。)
私はフィッツジェラルドの良い読者ではないし、彼の成功作は「偉大なるギャッツビー」だけではないか、と思う。そのフィッツジェラルドを土台として「村上春樹文体」を作り、いわばフィッツジェラルドを現代に蘇らせたのは素晴らしい功績だと思うが、両者とも、実は「書きたいこと」をさほど持っているわけではなかったと思う。だから、村上春樹の長編の中には、「何のためにこれを書いたのか」不思議になる作品が数点あり、私の中では、彼の「打率」は高くない。
彼の一番の傑作は「踊る小人」だと思う。この作品を世界傑作選集のひとつに選んだ外国の編集者は慧眼である。この作品は彼以外の誰にも書けない作品だと思う。ホラーとファンタジーとシニカルなユーモアがこれほど見事に結実した小説はほかにないのではないか。なお、私はこの作品の英語訳を、自分で日本語に訳しながら読んだので、オリジナルは読んでいない。さほど評価が高いように聞いてもいない。英語で読んだから面白かったのだろうか。

(以下引用)

2024-10-14

村上春樹について思うこと数点

追記


ブクマカありがとうございます


冒頭書かせていただいている通り村上春樹を数冊読んだ程度の人間コメントなので、ハルキストの皆さんの春樹評とはもしかしたら乖離があるかもしれません。


現実だと作家作品感想を交換する場はなかなかないので、この投稿への感想含め皆さんで自由村上春樹について話すきっかけになれば幸いです。


―――――――――――――――――――――――――――――


Xで盛り上がっているので便乗。


増田村上春樹好き嫌いがはっきり分かれるタイプ作家だと思う。


全部読んだわけじゃないけど数冊読んだ者として魅力と好きになれない点を書く。


スマホから操作なのではてな記法は使わない


【魅力】


•特徴的な文体


よくネタになってる突拍子もない比喩と気取った語り口の主人公が織りなすおしゃれっぽい会話、そして英文和訳のような文体の作り出す雰囲気の良さが唯一無二


世界観


性にあけすけな人間特に女性)がよく登場する。村上春樹世界に登場する女性孤独を抱える自由人が多くて失踪するパターンが多いと感じる。


Xでも指摘されているように大学生位までに読まないと村上春樹世界に登場する人々の青さに共感したり憧れたりするのは難しいと増田は感じている。


•実は短編面白い


代表作が長編からまり語られないが増田村上春樹は対談や短編集の方が面白いような気がしている。


文章力が高くて大きな出来事がないストーリーでもあっさり読ませる力のある作家なのでコンパクトにまとまってる作品は読みやすさと満足度がかなり高い。


【好きになれない点】


大人になってから読むと気持ち悪い


やはりこれ。性に対する忌避感なんだろうか。自分が通り過ぎた若さを見せつけられている気恥ずかしさなんだろうか。大人ぶって気取った高尚な趣味の会話をする主人公ややたらねちっこい性描写が読んでいてストレスになることが多い。


•あの比喩がダサく感じられる


フィッツジェラルドに憧れていたという逸話を目にして増田フィッツジェラルド作品もいくつか目を通してみた。


結果村上春樹比喩力が圧倒的に安っぽい二番煎じに感じるようになった。


世界観を寄せてるだけで表現力が追いついていないのだ。


英語ならではの言い回し日本語に落とし込んで誰が読んでも村上春樹と言わしめる文体を産んだセンスは間違いなく天才所業


ただ英語を操る天才作家センスまでは真似しきれなかったんだなという印象を増田は受けている。


――――――――――――――――――――――――――――


一般的に言われるのは村上春樹が凄かったのは男らしさ女らしさがステレオタイプ化していた時代に性にあけすけな若い女性や繊細な若者男性主人公として作品に登場させたこと。


多様性が叫ばれる今の時代に読めば目新しさがないのは当然なので今から村上春樹を読む人は単純に文体世界観好き嫌いを決めるのがいいと思って魅力として書いてみた。


村上春樹ユーモアがあって博識でオシャレな人だし村上春樹と同じ系統趣味で固めている層にはど真ん中で刺さると思う。


最後まで読んでくださった皆さんの読書人生が豊かになりますように。


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自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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