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差別を改善することと差別語を無くすこと

これはかなり微妙な問題だが、基本的には言葉を改変することで現実を糊塗するやり方には私は反対である。たとえば、黒という色そのものには本来は善悪の観念は入っていないが、それが歴史的に(特に宗教的に)「光は正義、闇は悪」という価値観を押し付けられ、それと同時に黒という色にもマイナス価値の「色がついてきた」わけである。そしてそれは「白人は優れ、黒人は劣等」という西洋植民地主義に好都合な偏見に利用されてきた。
だが、黒という色そのものに優劣の観念は無いわけで、その言葉の使用を忌避することは、「見える差別を見えない差別に変える」ことにしかならないと私は思っている。
ただ、IT用語に「マスター(主人)」と「スレイブ(奴隷)」という言葉を使っていたのはかなり無神経だとは思う。「ブラックリスト」はIT用語ではなく一般的な言葉であり、まあ、黒人がその言葉に嫌悪感を持つのなら別の言葉を優先的に使用するのもいいだろうが、言葉そのものを無くすことは「歴史の改変」と同じであり、世界から「存在した事実を消す」ことに等しい愚行だと思う。

(以下引用)

【CNN】米ツイッター、プログラム用語の「マスター」「スレーブ」の利用停止 ★2
1: 爆笑ゴリラ ★ 2020/07/06(月) 15:16:00.44 ID:ioKBXTAR9
7/6(月) 12:44
CNN.co.jp

米ツイッター、プログラム用語の「マスター」「スレーブ」の利用停止
ツイッターが自社のコードで「マスター」や「スレーブ」といった用語の利用を停止する方針を示した
ロンドン(CNN Business) 米SNS大手ツイッターが、「マスター」や「スレーブ」「ブラックリスト」といったプログラム用語の利用を取りやめることがわかった。エンジニア2人がより包括的な言語の利用を呼び掛けたことを受けた措置。

黒人男性のジョージ・フロイドさんが死亡した事件を受けて、使用している用語を変更する動きが出てきている。

ツイッターのエンジニアリングチームの責任者マイケル・モンタノ氏は、コードや設定、ドキュメンテーションなどに包括的な言語を採用するとの方針を明らかにした。

「マスター」と「スレーブ」は片方がもう片方をコントロールするようなプロセスを示す際に使われる。「ブラックリスト」は禁止されたIPアドレスなど自動的にブロックされる項目の一覧表などを指す。

ツイッターによれば、「マスター」と「スレーブ」は「リーダー」と「フォロワー」、あるいは「プライマリー」と「レプリカ」といった用語に置き換わる。「ブラックリスト」は「ディナイリスト」になるという。

金融大手JPモルガン・チェースも内部文書から「マスター」「スレーブ」「ブラックリスト」といった用語を排除する。 

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