7日放送の「クローズアップ現代」(NHK総合)で、北里大学特別栄誉教授の大村智氏が、放送禁止用語を口にする場面があった。

5日、大村氏は今年度のノーベル生理学・医学賞を受賞した。大村氏は熱帯地域で流行する目の寄生虫症に対し、大変効力のある抗生物質を発見しており、この功績が今回の受賞につながっている。この日の番組では、大村氏が生出演し、ノーベル賞受賞に至るまでの歩みを語っていた。

大村氏は日本各地の土を地道に採集し、その中に潜む微生物を抽出した上で、抗生物質の発見につなげていた。しかし、この研究は時間や人材コストがかかり、現に大村氏の研究室は4つのチームを抱え、年間2500万円の費用を要したという。

研究を続けるため、大村氏はアメリカの大手製薬会社と契約を結ぶことで、なんとか資金を捻出したという。この産学連携は画期的な試みであり、当時の国内には反発する声も大きかったそうだ。

キャスターの国谷裕子氏が「当時は、企業と一緒に共同研究するということに対して、ちょっといかがなものかという(声もあったのでは)…」と尋ねると、大村氏は「いかがなものかもなにも、ちょっと××××じゃないかと、気がおかしい(んじゃないかと思われていた)」と発言したのだ。なんでも大村氏は、大学の先輩から「北里大学の3大奇人」のひとりに数えられていたとか。

国谷氏は大村氏の話に聞き入っており、そのあとも番組でこの発言について反応はなかった。