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北朝鮮との戦争を冷静に分析する

「ギャラリー酔いどれ」から転載。
長い記事なので前半を略したが、前半も面白い。
北朝鮮との戦争について、専門家の立場から冷静に分析した伊勢崎賢治氏の文章の一部である。


(以下引用)



北朝鮮占領は国際社会のキャパを超えている

この太平洋陸軍参謀総長会議は、チャッタムハウスルールで、
誰が何を言ったかは口外しない紳士協定だから、内容を詳述できない。


しかし、僕の講演を受けてのフロアでの質疑応答、
そして公式・非公式のクローズドな32ヵ国の陸軍トップとの交流で
得られた知見として言えることは、以下のように要約される。

             

  正規軍だけで200万を超すとも言われる北朝鮮軍が政権崩壊後、
   整然と武装解除するとは、特に先進国の米同盟国の陸軍参謀総長たちは、
   韓国陸軍の一部を除いて、誰も考えていない。

  金正恩斬首作戦は、技術的な可能性はどうあれ、
   北朝鮮の指揮命令系統を崩壊させることは、
   占領統治の観点からは、見合わないリスクを伴う。

  戦端が開かれたら短時間で首都ソウルを壊滅できる
   と言われている国境線上に配備された北朝鮮の通常兵器への対応は
   「デジタル的」に可能とする一部の韓国軍幹部の発言には、
   米陸軍、その他先進同盟国の幹部からは 困惑の表情が読み取れた。

  政権崩壊後、アメリカ軍が北朝鮮に進駐することは、
   この会議に参加した中国にとって許せる事態か。






(中略)



アメリカの開戦によって「本土」への被害を被る同盟国は

韓国と日本だけである。

その両者でも、直接の被害国は韓国であり、

日本は少なくとも開戦の結果を見通す余裕が 韓国よりあるはずだ。

繰り返す。

アメリカは一枚岩ではない。

どのアメリカを見るか。

緩衝国家としての日本の命運がかかっている。






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