[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
気の赴くままにつれづれと。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ソクラテスとトラシュマコスはいったい何について語り合い、見解を異としたのか。それは“正義”の問題である。冒頭でソクラテスに論争をふっかけたトラシュマコスは言う。
「正義とは、権力者の利益である」
支配者が善悪の判断をする。その利益に反することはすなわち悪である。支配者の利益に則すことが正しい。
「強者の論理」
それは歴史が証明するところではないか。
対して、ソクラテスが問う。権力をもってひたすら自己の利益に変えるのは即ち不正であろう。「不正」は「正義」の真逆ではないか。
この立ち位置から前述の多岐にわたるテーマが語られる。トラシュマコスの語るのは「権力の自己正当化」の問題であろう。この理屈に対峙することから西洋の政治哲学は始まったとして差し支えない。
(引用2)
「無知のヴェール」とは、自分や相手の性別や職業、家族の有無や貯金額などの一切の情報が分からない状態のことをたとえたものです。
ロールズによれば、私たちは正義を考える時、どうしても自分の立場を考慮してしまいます。
例えば、自分が貧乏であれば、富裕層への増税を支持しがちです。
あるいは自分が女性であれば、女性の権利を拡大する法案に賛成しがちです。
このように、人は自分が置かれている立場によって別々の正義を主張してしまう生き物です。
ロールズは、全ての人が「無知のヴェール」を被り、一度自分の立場を忘れた状態で議論した場合、どのような結論が出るだろうかと考えました。
そしてその答えは、個々人の立場を越えた普遍的な正義となるはずであり、そのような公平な視点から社会を設計すべきだと考えました。
ロールズは、私たちが無知のヴェールを被った状態で正義を考えた場合、次の2つの原理が導かれると主張します。
私たち個人は、自由な権利を平等に持つべきである。
不平等は、最も不利な立場の人々にとって有利な形で調整されるべきである。
読者の皆様も、いったん「無知のヴェール」を被って考えてみてください。
08 | 2025/09 | 10 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 |