エプスタイン文書との関係で、性教育と売春の関係を考えようと思い、少しネットで探し、下の記事が引用に適切かと判断した。つまり、「先進国」では、(これは私の偏見だろうが「性教育」推進の事実から見て、実施者の意図はともかく、当然生徒側の自然な反応として)性行為は「推奨すべき行為」とされていて、その「性交可能年齢」も低いというか、先進国に限らず、性交可能年齢、あるいは性交が不法行為とされる年齢は低いのではないか、と推測したわけだ。
たとえば、イギリスだと「性的同意年齢」は16歳だが、現実には15歳での性交経験率が女子で23%男子で18%だ。では、その「相手」はどういう年齢層と考えられるか。たとえば、15歳同志での性交は法的に処罰対象となるのだろうか。あるいは、16歳を超えていても、売春による性交は特別に不法行為とされるのか。その際、処罰されるのは「買った」側だけなのか、自ら積極的に「売った」とすれば、そちらは処罰されないのか。
買うほうの「買春」がほめた行為でないとしても、売るほうは、どうなのだろうか。もちろん、児童誘拐で攫った女子を売春に使うなどの行為は死刑にしてもいいだろうが、世界的には「自らの意志で売春している」女性は膨大にいるだろうし、そうした売買春で「買う側」だけが一方的に非難されるのはおかしくはないか、ということだ。
ちなみに、日本での女子高校生や女子大生の「パパ活」は明白な私的売春である。
はっきりとは記憶していないが、「源氏物語」で光源氏が紫の上を強姦した時の紫の上の年齢は10歳前後で、「たけくらべ」の女主人公が客を取らされたのも、12歳前後だと思う。昔からロリコン男は多かったし、文化が発達したから低年齢性交が違法化したわけでもないだろう。
要は、「不同意性交」かそうでないかの違いだけではないか。そして、その「同意」が低年齢では「判断能力が低い」と見做されるのだろう。で、売買春は、明らかに「合意の上の性交」なのではないか。嫌だけど、商売だから仕方がないというのは「不同意性交」ではなく、「いやだけど仕事だから働く」という、当たり前の話だろう。
(以下引用)
イギリス 性的同意年齢など、法律で多くのことが決められている
15歳での性交経験率
女子23%、男子18%。(WHO 2013~2014年調査)避妊率が低く、10代の妊娠、中絶が多い。
年代別できごと
1988年 コンドームの無料配布
2019年 「人間関係と性の教育」をカリキュラムにとりいれ、義務化された。
国の雰囲気
法律で決められていることが多くある。
- 性的同意年齢は16歳。
- 16歳未満の者と性的な行為をすることは法律で禁止。
- 12歳以下の子どもに対する性的虐待や強姦、性的な勧誘は最大で無期懲役になる。
- ポルノは、18歳未満の子ども目に触れないように配信しなければならない。
性教育は各家庭で保護者が行うべきだという考えが根強い。学校で行うことは、特定の価値観を押し付ける事になるのではないかという意見があり、そのため、性教育の授業をうけない選択をすることができる。
学校で学ぶ内容
全ての小学校で「人間関係」を学び、思春期や妊娠・出産のしくみなどについて知る。身体の変化が始まる前までに第二次性徴について学んでおくべきということもしめされている。
中学校では、「人間関係と性」を学ぶ。精巣、勃起、陰茎、など器官の名前をきちんとおそわる。女性の生殖器についても、ヴァギナ、クリトリス、陰唇などの機能や、性交についてもきちんと説明される。さらに、胎児の発達や、母親のアルコール摂取や喫煙、風疹のウイルスなど胎児の健康なども学ぶ。流産、中絶、早産、低体重児など、母親や胎児のことをきちんと学ぶ。その他、家族について、思春期の心の変化、恋人との関係性などについて学ぶ。
ドイツ 性教育は親の務め。学校は家庭の教育を補完することが目的
年代別できごと
1977年 性教育を行うことが合法だとされる。
1992年 中絶が合法化
国の雰囲気
性教育は親の務めであり、協力する義務を負うとされている。学校の性教育は、親の性教育を補完することである。早い段階で、性教育や性の多様性(LGBT)を学んだほうがいいという運動が起こっている。これは、性に関する重要なことをポルノから得ている25歳までの女子が16%、男子が49%になるというデータがあるからである。性暴力も5人に1人の割合で起きている。
学校で学ぶ内容
学校では、性教育は教育全体の一部であるとし、特定の教科においてではなく、「さまざまな授業科目や授業外の学校行事」で行うことになっている。小学校3・4年生では、「育ちゆく体とわたし」という単元で、避妊具について、実際に産婦人科に行って聞いてくるなどの活動がある。小学校5.6年生では、生殖器についてや、避妊や性交、出産、パートナーシップなど男女の身体を詳細に学ぶ。
中学校1・2年では、思春期や性感染症などについて学ぶ。思春期では、気分や感情のゆれがおこあったり、反抗して自分で決めようとすることなどを学ぶ。性感染症では、梅毒、淋菌、クラミジア、エイズなどについて患者数のグラフをもとに考える授業がある。
スウェーデン 世界でも有数の性教育先進国。男女平等な国の一つ
15歳での性交経験率
女子26%、男子24%(WHO 2013~2014年調査)
年代別できごと
1955年 性教育がカリキュラムに導入
国の雰囲気
ここ20年ほどで特に性教育の関心が高まる。キリスト教の価値観もあり、導入は、反発の声も大きかった。今では、性病の検査は無料であり、コンドームは無料配布されていて学校にも置いてある。緊急避妊薬も安く手に入る。
親からは、積極的に推進する派と、慎重派に意見がわかれている。高校生の性のイメージは「楽しい」・「きれい」・「恥ずかしいものではない」という肯定的なイメージが多数ある。
学校で学ぶ内容
8歳~10歳で、生理や、性行為、妊娠や出産について男女一緒に学ぶ。コンドームのつけかたなども、学校で学び、親に聞いてさらに深めていくので、親との性に関する会話のタブーがない。
フィンランド 性教育が盛んな国。包括的なアプローチを大切にする
15歳での性交経験率
女子24%、男子25%(WHO 2013~2014年調査)
年代別できごと
1970年 法律で性教育が必修となる。
1990年代 選択科目となるが、2000年代に再び必修化となる
国の雰囲気
性の話をするのは当たり前。女性は産婦人科、男性は泌尿器科にかかりつけがある。何もなくても受診する。家族の形もさまざまで、同性カップルの家庭もある。フィンランドもかつては、性教育はネガティブなことととらえられていた。今では、シングルマザーや男性同士のカップルといった家族の多様さも未就園児の段階から学ぶ。
学校で学ぶ内容
幼児期から、多様性・平等・自分の体を尊重することなどを学び、避妊方法は小学校5年生で行う。中学校ではコンドームの使い方や、思春期の変化、セックスのこと、予防や感染症などを学び、避妊について、ロールプレイングなどを行うこともある。
アメリカ 州ごとに異なる性教育。日本人が想像しているよりも保守的で真面目な面も
15歳での性交経験率
女子39.2%、男子43.2%(2015年)
年代別できごと
1980年代 セクシュアリティは人間生活で重要なものであることが認識され、男女混合で性教育が教えられるようになる
1990年頃 HIV感染予防と人権の尊重及び思いやりを基本とする「性の節制教育」プログラムが開発される
2009年~ 無料で避妊器具を提供(コロラド州)
2019年 性教育カリキュラム実施(カリフォルニア州)
国の雰囲気
州や学校の方針でも異なる。多様性を理解しようという雰囲気があり、性的マイノリティとよばれる人々への理解について学ぶ機会が多い。一時期、性は開放したほうがいいという流行があり、性感染症や10代の妊娠が相次いだ。性の節制教育が行われるようになり、一時期は50%近くあった高校生での性交経験率が徐々に下がってきている。(ニューメキシコ州では、10代の半分以上が妊娠したことがあるという記録もある)
日本のアニメの一部が規制されるなど、性に関して真面目で保守的な側面もある。キリスト教の影響が強く、結婚前のセックスを禁じる家庭もある。
学校での性教育について、「親と話すいいきっかけになる」という意見もあれば、「学校が性行為に対してOKしてるようなものだ」という賛否両論ある。性に対し、開放派、保守派、包括的性教育推進派にわかれる。
学校で学ぶ内容
10代での性的虐待、性的暴行、妊娠が問題となっていて、ビデオで考える授業も展開されている。避妊、自慰、同性愛など偏見のない議論がなされている。近年のSNSやネットなどの問題から、セックスやデートDV、いじめ、性的虐待、LGBTQ、同性カップル、人身売買などにも向き合う。
(追記)現代の性道徳やそのルールなど、どこかの誰かが適当に作るだけだろう。
フランス、性交同意年齢を15歳に設定 法相「歴史的」
【4月16日 AFP】フランスの国民議会(下院)は15日、性交同意年齢を15歳とする法案を全会一致で可決し、同法が成立した。エリック・デュポンモレティ(Eric Dupond-Moretti)法相は、伝統的に性に寛容な同国において「歴史的」な一歩だと述べた。
法案を提出した上院議員は、同意年齢を欧州で最も低い水準の13歳とするよう主張していたが、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権が引き上げを求め、修正が加えられた。
新法は15歳未満との性行為について、両者の年齢差がわずかでない限りレイプとみなし、20年以下の禁錮刑を科すもの。近親相姦(そうかん)の場合、同意年齢は18歳とされる。
同意年齢の設定によって、フランスも多くの欧米諸国と足並みをそろえることになった。
これまでは、未成年者との性交をレイプまたは性的暴行で起訴するためには、未成年者が強制または脅迫、偽計によって性交させられたことを検察側が証明しなければならなかった。
デュポンモレティ法相は、「いかなる成人の加害者も、15歳未満の未成年者の同意に頼ることはできない」とし、同意年齢の設定は「歴史的な一歩」だと述べた。
新法は、15歳未満の子どもと5歳年上までの相手との性行為は認めている。この年齢差について大きすぎると批判する議員もいるが、デュポンモレティ法相は擁護している。(c)AFP