なかなか興味深い内容だが、「狂言師」だから通用する生活であり、一般人の健康法としてはあまり実用性は無い印象もある。街中を「すり足」で歩くとキチガイ扱いされるだろうwww
深呼吸にしても、四六時中それで呼吸することが可能かどうか、怪しいものだ。
要するに、狂言というゆるやかな動きの「運動(ある種の体操)」を毎日やることで健康が維持され頭脳が明晰さを保つ(運動の最中にも頭脳は目的意識を持って働いている)、というのが事実なのではないか。
とくに、靴文化の導入や現代的な歩行スタイルは、医学的にも人間の骨格や健康に悪影響を与えているという指摘があります。というのには同感する。特に革靴である。あれほど不健康な履物は無い。不衛生でもある。「現代的な歩行スタイル」とは私が批判する「踵中心歩行」と言ってもいいだろう。
ちなみに、四足動物が常に地面に着けているのは人間で言えば踵ではなく足底前部に当たる。つまり、私は「四足動物に学べ」と言っているようなものだ。
どうでもいい話だが、タンスの角に足指をぶつけて七転八倒するのも踵歩行をしているからである。つまり、不用心な歩き方だ。屋内では泥棒式の「抜き足差し足忍び足」(まあ、「すり足」でもいい)が正解であるww
(以下引用)画像省略。
狂言師には、長寿で、健康かつ元気な人が圧倒的に多い……。そう指摘するのは、著書に『和儀 医師もみとめた狂言トレーニング』がある、狂言師の茂山千三郎氏だ。いったいなぜ、狂言師はいくつになっても元気なのか? その知られざる秘訣を明かしてくれた。
現代の日本人は長生きしていない?
私の父「(四世)茂山千作」(享年93歳)は他界する半年前まで現役で、祖父「(三世)茂山千作」(享年89歳)も86歳まで現役でした。
能楽師として、今なお活躍している野村萬先生や、野村万作先生、(四世)山本東次郎先生も、みなさん長寿で現役です。
このように、狂言師は長寿が多いのですが、それは、伝統的な狂言技法にもとづいた所作や生活習慣が影響しているからです。
まずは、現代日本人の「長生き」について考えてみましょう。
現代の日本人は、平均寿命の長さで世界的に抜きんでています。
しかし、単に平均寿命が長いだけでは「じつは日本人は長生きしていない」と考えることもできます。
「長生き」を考える際に注目すべきは「健康寿命」という概念なのです。
現代日本人は、平均寿命が延びる一方で、健康寿命はほとんど変わっていません。
健康寿命とは、日常生活を支障なく過ごせる期間を指し、これが短いことは見過ごせない問題です。
2022年の厚生労働省のデータによれば、日本人女性の平均寿命は87歳であるのに対し、健康寿命は75歳に過ぎません。
男性の場合も、平均寿命が81歳であるのに対して、健康寿命が72歳です。
つまり、男女ともに平均的に10年ほど、何らかの病気を抱えたり、介護を必要としたりしているわけです。
なぜ昔のほうが元気で長生きだったのか
西洋の生活様式が入る以前の日本人は、健康寿命と実際の寿命がほぼ一致していました。
その原因は、人として生き物として、体質に合わない生活スタイルを導入した弊害によるものです。
たとえば「畳に座卓」から「テーブルと椅子」に、「和服、足袋、草履」から「洋服、靴下、靴」といった具合です。
とくに、靴文化の導入や現代的な歩行スタイルは、医学的にも人間の骨格や健康に悪影響を与えているという指摘があります。
しかし、そんな現代においても、先述したとおり、我々狂言師のように、伝統的な日本の身体技法を取り入れている人々は、健康寿命が長く、80代や90代になっても現役で活動している例が多いのです。
これは、古来の歩行法や呼吸法を実践し続けていることが、健康寿命を維持するうえで効果的であることを示しています。
要するに、現代の日本人は、たしかに寿命こそ長いものの、健康な状態で長生きすることができていません。
そのため、この状況を改善するために、昔ながらの身体の使い方や生活スタイルを見直し、健康寿命を延ばすことが大切なのです。
狂言師が長生きできる「4つの理由」
狂言師たちが長生きできる理由は、日々の生活や舞台で実践している伝統的な身体技法や呼吸法にあります。
狂言は日本の伝統芸能であり、670年にもわたって受け継がれてきた身体の使い方や精神の保ち方が凝縮されています。
これらの技法は、現代人にとっても非常に効果的な健康法として規範となりうるもので、狂言師たちと同じように長生きを実現できると考えています。
なかでも重要視すべきは「呼吸法」です。
酸素を効率的に体内に取り込み、血液の循環を促進することで、健康に重要な要素を活性化させます。
また、深い呼吸は副交感神経を刺激し、リラックス効果を生み出すため、精神の安定にも寄与します。
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次に、狂言師たちの独特な動きである「摺り足」も、長生きに大きく寄与しています。
狂言の摺り足は、上半身のブレをなくし、床をなでるように足を運ぶ独特な歩行法です。
これにより、膝や腰に負担をかけることなく、体全体のバランスを保ちながら動くことができます。
このような歩行法は、じつは古くから日本人が自然におこなってきた歩き方であり、狂言師たちはこの伝統的な歩行法を現代においても実践しています。
そのおかげで体幹を強化し、身体にあった正しい姿勢を保つことができ、健康寿命を支えているのです。
心身の健康を保つ「狂言師の構え」
さらに、狂言師たちが舞台で取り入れている「構え」にも注目してみましょう。
狂言においては、役者はつねに自分の体の「軸」を意識し「天地人(天と地と人間)」を結びつける感覚を養います。
軸がブレずに、体が歪んでいない「構え」/秀和システム提供© 現代ビジネス
この「軸」を保つことで、体が歪まず、エネルギーの流れがスムーズになり、全身の調和が取れた状態を維持できます。
この構えは、身体のバランスだけでなく、精神的な集中力や直感力を高める効果もあり、結果的に心身ともに健康な状態を保つことができます。
なお、狂言師たちは日常的に「感謝」の精神を大切にしています。
彼らは舞台に立つ際、つねに感謝の気持ちを持ち、それを演技や所作に反映させます。
この感謝の精神は、心の安定やポジティブな考え方を生み出し、ストレスを軽減する働きを持っています。
現代の科学でも、ポジティブな感情が健康に与える影響が指摘されており、我々、狂言師は感謝を実践することで、健康寿命に寄与していると言えるでしょう。
これらが複合的に作用し、狂言師たちは長生きをし、健康寿命を延ばすことができているのです。
彼らの身体技法や心構えは、現代の日本人にとっても学ぶべき点が多く、取り入れることで健康維持に役立つと考えられます。