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graveの話とgraveな話

私は英語力の低さには自信があるが、英語について、あるいは英語ネタで考えるのが好きで、先ほど、こういう「諺」を作ってみた。これは日本の諺の私流の英訳だが、元の諺は分かるだろうか。
答えは、数行開けて後に書く。

 A curse makes two graves.


または


A curse needs two graves.













答えは「人を呪わば穴ふたつ」である。前者だと、ひとつの呪いで敵をふたり殺す印象になるので、後者がいいか。






graveは形容詞として「真面目な」の意味もあり、

She looked grave.

は、「彼女は墓を見た」ではなく、「彼女は真面目な顔をした」である。(追記:正確には「彼女は真面目に見えた」であり、この場合のlookは「見る」という他動詞ではなく「見える」という自動詞になる。)
前者の意味なら

She looked a grave.

となる。aの有無で(追記:She looked the grave.でもいいので、「冠詞の有無で」と書くべきだった。)大違いである。日本人は冠詞意識が非常に低いから、会話をしているうちに冠詞がどんどん脱落していくらしい。













ちなみに、最初に書いた冗談は、太宰治の「畜犬記」冒頭の文章の真似である。

「私は犬には自信がある。いつの日か犬に噛まれるであろうという自信だ」

みたいな文章だったが、太宰がユーモリストとしてセンスがあるなあ、と思ったのはそれ以来だ。遺作の「グッドバイ」で、主人公の二枚目の女たらし編集者が怪力のがらっぱち美女を襲って簡単にのされるのは、ちょっと筒井康隆的な(スラップスティック的な)描写だった。
太宰の自殺(心中)は「女につきあって、うっかりして死んでしまった」のではないか。丹波哲郎ではないが「死んだらびっくりした」と思う。

 

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HN:
酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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