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どうでもいいことはなぜか覚えている




子供向けの「里見八犬伝」を読んでいると、「行徳(千葉県市川市)」という地名が出てきて、市川市は若いころにしばらく住んでいたところなので、それが「行徳の俎板(まないた)」で覚えた行徳と同じ場所だと初めて知って面白かった。長く生きていると、こういう思いがけない発見があって楽しい。
で、行徳の俎板とは「馬鹿のくせにスレている」意味だと覚えていたが、確認のためにネットで調べると、私がそれを知ったのが「吾輩は猫である」だったことも発見した。まあ、「行徳の俎板」などという不思議な言葉が出て来るのは落語か何かだろうと見当をつけていたので、「猫」は盲点だった。つまり、「猫」の細部はかなり忘れているが、ところどころ斑点のような記憶になっているわけだ。なお、「行徳の俎板」が、「馬鹿貝でスレている」から「馬鹿で人ずれしている」意味だというのも覚えていたが、おそらく「猫」の注釈で知ったのだろう。
ちなみに、私は人名を覚えるのが極度に苦手で、親類の名前などもほとんど覚えきれない。名前というのは親が適当につけたもので、「何の根拠もない」から記憶の紐付けが難しいわけだ。読書で知ったことは「面白い」のが大半なので覚えているわけだ。

なお、市川市の国府台には「里見公園」があり、「里見八犬伝」とも関係があると思う。近くに私の下宿があり、大学の授業をさぼってよく昼寝した公園である。


(以下引用)








 



精選版 日本国語大辞典 「行徳の爼」の意味・読み・例文・類語

ぎょうとく【行徳】 の 爼(まないた)

(下総国行徳では馬鹿貝がよくとれ、この地の爼は馬鹿貝で擦(す)れているという意) 馬鹿で人ずれしていることをいう。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「どうせ僕抔は行徳の爼と云ふ格だからなあ」



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