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「理不尽」と「無理」

漫画・アニメの「銀の匙」で主人公の通うエゾノー(蝦夷農業高校だったか)の、壁に掲げられた校訓は、前の二つは普通だが、三つ目は「理不尽」というもので、これだけがやけに目立つ。
好意的に解釈すれば、「物事は理屈じゃない。まず、体を動かして覚えろ」ということだろう。
実際、私が常々思うのは、「理屈とは物事の骨格にすぎない」ということだ。理屈ですべてが解決すると思っている人は、骨格標本が生きた人間の代わりになる、と思うようなものである。そういう人は骨格標本とデートをし、骨格標本と結婚すればいい。と言いながら、実は私自身が理屈が大好きであるのだが、理屈と現実は違う、ということは重々承知している、ということだ。
さて、「理不尽」とは「理を尽くさず」ということで、理屈はあるが、それが十分に説明されていない、というのが本来の意味かと思う。それに対して「無理」は、「理が無い」ということで、最初から現実にも何にも合致していないのである。いわば、クラゲに骨格を求めるようなものだ。
で、「戦争法案」は最初から「無理」なのだから、「国民の理解を得る」ことなどとうてい不可能な話なのである。それを「無理やり」通そうとするから国会や国会の外で安倍総理や安倍一派がさまざまな喜劇を演じることになる。
言うまでもなく、実際の使用の上では「理不尽」は「無理やり」とほぼ同義であり、上の文章はただの言葉遊びである。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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