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河合継之助という歴史的アホ

「副島隆彦の学問道場」に投稿されていた文章の一部だが、司馬遼太郎の「峠」の紹介である。まあ、私は河合継之助という人物は歴史に残る最大のアホとしか思わないので、大嫌いなのだが、下に引用する部分はなかなか示唆的なところがあるので引用するわけだ。
なぜ河合継之助が大嫌いかというと、「自分の勝手な思い込みや好き嫌いで自分の藩を滅亡させた」からである。政治家として最悪だろう。侍としては主君に不忠、民に不仁の極みである。

(以下引用)少し前に載せた「尊王賤覇」の詳しい説明がある。

小説上での福沢諭吉と河井継之助の対比(中巻 414ページ)

「議論じゃありませんよ。いまの私は、地球のなかの長岡藩をどうしようかといろいろ苦心惨憺の試案を練っているところだ。その思案のたすけをほうぼうにもとめている」
「どうもあれだな、河井さんをこのようにお見掛けするところ地球の宰相でもつとまりそうな面構えだが、心掛けているところがどうも蚤のように小さい」
「それが私のいいところだと思っている」

「とにかく福沢さんは、京都中心の日本が出来上がることに賛成ですな」
と、継之助がいった。福沢諭吉はキセルに莨(たばこ)をつめながら、
「かついでいるやつ(薩長)が」
といった。
「気に食わないが、しかし私はあくまでも立君制度(モナルキー)がいいと思っているから、本筋は賛成だ。モナルキーならば文明を吸収する力をもつ」
「私はドイツ連邦というのをすこしも知らないが、徳川家中心の大名同盟、ということではどうにもなりませんか」

「なりませんな。貴族というものが国の梶をとることができた時代は日本でもヨーロッパでも遠い昔になりましたよ。大名同盟(アリストクラシー)では貿易上大いにわずらわしくなり、万国公法という立場からも列国が相手にしなくなるでしょう。結局は経済上の必要から統一というところへゆく。統一するほうがいいが、統一される方は黙っちゃいないから、雄藩同士の大喧嘩になる。戦争でさ。内乱が大いにおこり、日本の独立派なくなり、とてものこと、世界の進運についてゆけない」
「なるほど」
継之助はおだやかに相槌を打った。おだやかにきかねば福沢の意見がひきだせないからである。
「それに、大名同盟というのは要するに封建制だ。こいつはこんにちでは正気の制度じゃありませんぜ」
「そうでしょうな」
この点は、継之助はそう思う


結局のところ、徳川が目指す大名同盟(アリストクラシー)も利害関係ですぐに対立し、分裂するということです。
現在のEUが一枚板とならないのも当然の結末ですし、連邦国家のアメリカも内部では激しい対立が起きています。

討幕・佐幕の根底にある尊王賤覇(そんのうせんぱ)の悲劇(上巻23ページ)
共和制(つまり王政ではない合議的体制)に日本は向かわなかったのかということへの司馬遼太郎の答えが、朱子学の尊王賤覇という根底の思想にあると小説で語らせています。
「天子の政府はもはやみとめざるをえない」
という大前提が、どの江戸派にもある。情勢が転換した以上やむをえないものだとおもっており、日本人らしい諦めの速さが心理的理由になっている。さらに江戸時代武士の教養は朱子学であり、朱子学の根本思想のひとつは尊王賤覇(王室を尊しとし、武力政権をいやしいものとする)であり、思想として京の天子の反抗者になるという者はたれもいない。尊王思想に対立するほど大きな思想(たとえば共和思想)などはこの時代にはなかったのである。

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日本共産党の「護民官」への変貌を望む

「紙谷研究所」から、レーニンとマルクスの言葉を(紙谷氏自身の説明を少し付けて)転載する。
思考素材としての転載だ。
何より、レーニンが(どういう時期のことかは知らないが、)自分たちのことを「共産主義者」ではなく「社会民主主義者」と言っていたことは重要だと思う。
で、もしかしたらマルクス自身も「共産党宣言」を出すまでは、自分を共産主義者だと定義していなかった可能性もあると私は妄想するわけだ。つまり、過去の社会主義を「空想的社会主義」と名付けて嘲笑し、頭から否定する行動に出た以上、自分たち一派を称するには「社会主義の最終段階が共産主義である」とした以上、「共産主義者」と呼ぶしかなかったのだろう。いわゆる「騎虎之勢」である。マルクス自身、共産主義が実現可能な世界だと本気で信じていたかどうか怪しいものである。
そして、彼らが「共産主義」を名乗った時、彼らは世界の半数以上、いや低中所得層も含め8割以上を占める「有産階級」を永遠に敵に回したわけだ。「共産主義」とは「財産の所有」の否定なのだから当然の話だ。
したがって、「共産主義革命」が成功するのは、あまりにも上下の資産格差が広がり、無産階級の数が増え、共産主義者ではなくてもそのシンパが増えた社会状況だけだろう。そしてその闘争の尖兵になるのはしばしば「失うものを何も持たない」命知らずの犯罪者や極貧者であるだろう。(ロシア・ソ連革命はそういうものだったと私は思っている。中国革命はそれとは異なり、日中戦争と清朝の滅亡に際して国民党と共産党の争いで共産党がたまたま勝っただけで、これは「革命」だったと言えるかどうか疑問である。またキューバ革命は暴虐な政府を倒しただけで、そこに「共産主義」が政府打倒の原動力として意味を持ったかどうかは疑問だと思う。)
なお、私はレーニンの言う「人民の護民官」としての社会民主主義者の増加を希望する者である。「れいわ新選組」の思想や行動などがそれに近いと思う。日本共産党の「党勢拡大と人気取り」しか興味の無さそうな姿勢(組織的「上意下達」主義にも不信を感じるが)には「社会の護民官」性をまったく感じない。
まず、「共産党」という名前の変更の議論から始めるべきだろう。何ならマルクス主義を放り捨ててれいわ新選組と合体したらどうか。つまり、「共産主義」思想や「共産党」という党名をマルクスの言うように「ラディカル」に、根本的に再考したらどうかと言っているのである。大事なのは、党や党名の存続か、党組織上位の人間の地位の保全か、それとも(日本国憲法・平和主義・民主主義の存続の危機にあって)人民を守ることか。

(以下引用)

 レーニンは、経済要求を取り上げて闘争するだけでは単なる労働組合の活動家でしかない、として、それとは違う理想的な共産主義者(当時は「社会民主主義者」とレーニンは言っていた)のスタイルを次のように語っている。


社会民主主義者の理想は、労働組合の書記ではなくて、どこでおこなわれたものであろうと、またどういう層または階級にかかわるものであろうと、ありとあらゆる専横と圧制の現れに反応することができ、これらすべての現れを、警察の暴力と資本主義的搾取とについての一つの絵図にまとめあげることができ…る人民の護民官でなければならない(「レーニン10巻選集」2巻、大月書店、p.82)



物質的な力は物質的な力によってたおされなければならない。しかし理論もそれが大衆をつかむやいなや物質的な力となる。理論が大衆をつかみうるようになるのは、それが人に訴えかけるように論証をおこなうときであり、理論が人に訴えかけるように論証するようになるのは、それがラディカルになるときである。ラディカルであるとは、ものごとを根本からつかむことである。(マルクスヘーゲル法哲学批判序説」)





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「多極主義(隠れ多極主義)」と「意図的自滅論」がなぜ愚論か

「阿修羅」所載の田中宇の記事だが、末尾が入りきらないかもしれない。記事の細部を問題にするわけではないので、実は、そこはどうでもいい。ここでは、長い間気になっていながら真面目に考えてこなかった、田中宇の論理のどこがおかしいのか、考察するための引用なのである。
それは言うまでもなく

1:多極主義や隠れ多極主義
2:意図的自滅作戦

という、彼の偏愛の持論の問題だ。
このふたつとも、私は愚論だと思うのだが、きちんと考察したことはなかった。
まず、「多極主義と隠れ多極主義」の問題だが、これは「主義」として成立するのだろうか。いったい、誰がそういう主義を持つことで利益を得るのか。
「単独覇権主義」なら、あらゆる政権はそれを理想とするだろう。多極主義とは覇権の分散を望むことだが、どういう政権がそれを理想とするのか。たとえば米政権内で、米国の単独覇権ではなく、中国やロシアと覇権を分かち合うほうがいいと考えるのがいるなら、それはどういうグループなのか。中国やロシアのスパイは別問題とするなら、そういうグループは多極化でどのような利益を得るのだろうか。米国権力集団の中での不満分子か。それなら彼らが「覇権の多極化」のために動けば中国やロシアのスパイと同じだろう。その「主義」からの行動によって米国の覇権が弱体化したら、彼ら「不満分子」が米国内で実権を握るというより先に、彼らは「中国やロシアのスパイである」として処分されるほうがありそうなことである。つまり、あらゆる政体に不満分子がいるとしても、彼らが自国の衰退(単独覇権からの多極化は「衰退」である)を望むというのは不合理だということだ。覇権多極化への工作をするよりは、政策論争によって自国内の政権争いを素直にしたほうがマシだろう。しかも、「隠れ多極派」が政権内で何かの工作ができるなら、それは政権内での地位や実力を持っているということだ。そういう連中がなぜ「自国の自滅工作」をするはずがあるのか。
そこで、2の「意図的自滅作戦」が愚論の際たるものであることも分かる。自国が弱体化して誰に何の利益があるのか。貧困と衰退の一途をたどる日本の政策を推進してきた自民党政権は「隠れ多極主義」で「意図的自滅策」を取っているとでも言うのかwww

念のために言うが、DSやWEFによる人口削減計画は「多極化」とは別の問題である。多極化とは覇権の話であって、人口削減計画は自国も弱体化させるので「意図的自滅」に見えるが、それは覇権多極化が目的ではないので、まったく別の話なのだ。覇権云々を言うなら、数百年前から覇権はDSにあったのだ。つまり単独覇権も覇権分散も地政学云々も彼らには幼児のたわごとだ。彼らにあるのは、いかにして馬鹿を操って自分たちの利益を守るかという問題だけである。定期的な戦争もその手段であるのは言うまでもない。


(以下引用)

ひどくなる大リセット系の嫌がらせ(田中宇)大リセットは全体的に、失敗させることによって本来の目的を達成する策略
http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/770.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2022 年 6 月 09 日 21:39:51: KqrEdYmDwf7cM gsSC8YKzgqKBaYKigWo
 

「大リセット」は、米欧のエスタブ諜報界などいわゆる深奥国家の会合である
「ダボス会議」を運営する世界経済フォーラム(WEF)が数年前から推進してき
た、人類の政治社会構造を、主に多極化と米欧覇権自滅の方向に大転換する、
問題への「対策」のふりをした歪曲捏造的、ディストピアな動きの総称だ。地球
温暖化対策、新型コロナなどの(人造)パンデミック、インフレ物不足対策、
食糧危機対策、マスコミの歪曲報道、ネット検閲、人類に対する思想統制、
覚醒運動(実は逆差別)などが含まれている。

https://tanakanews.com/220529WEF.htm
人類を怒らせるための大リセット

https://tanakanews.com/210121reset.htm
大リセットで欧米人の怒りを扇動しポピュリズムを勃興、覇権を壊す

大リセットはそれ自体がプロパガンダなので、対象事項の範囲や、その正しい意
図について確定的に把握できない。大リセットに関するマスコミ報道やネット言
論も歪曲されているので、すっきりとした分析にならない。ウソと本当が逆転し
ているオーウェル1984状態になっている分野が多いので、分析しても(とくに軽
信的な左翼の方々から)トンデモ・妄想扱いされたりする。

https://tanakanews.com/200922reset.php
近づく世界の大リセット

このように大リセットは不確定だが、便利な概念でもある。たとえば、温暖化問
題とコロナは超愚策によって米欧を経済的に自滅させている点で覇権分析的に似
ているが、この2つをくくる概念は大リセットぐらいしかない。大リセットは諜
報界(隠れ多極派)によるプロパガンダなのだが、隠れ多極主義的な本性をちら
ちら(意図的に?)見せてくれる点が興味深い(彼らはイラク戦争のころからそ
うだ)。わかる人にはわかるようにしてあり、意外と親切だ(笑)。

https://tanakanews.com/210630climate.htm
コロナの次は温暖化ディストピア

大リセットは本質的に「覇権のリセット」つまり多極化である。「いや違う。大
リセットは、世界中の国家主権が剥奪されて世界政府(国連など)に一本化され
る世界体制のリセットだよ」という人がいるかもしれない。確かに国権剥奪の世
界政府化は、コロナのパンデミック条約などで推進されつつある。だが、私から
見ると、世界政府化は「失敗させるためにやっていること」だ。世界政府の構想
は、米欧諸国を自滅させた挙げ句に失敗する。非米諸国は影響を受けない。大リ
セットは全体的に、未必の故意的に失敗させることによって本来の目的を達成す
る策略である。

http://www.lifesitenews.com/opinion/abp-vigano-world-health-organization-treaty-is-an-attack-on-national-sovereignty-part-of-a-global-coup/
World Health Organization treaty is an attack on national sovereignty, part of a 'global coup'

https://tanakanews.com/211120science.htm
英米覇権の一部である科学の権威をコロナや温暖化で自滅させる

国連や国際エスタブ筋が「全ての政府から国家主権を剥奪して国連など世界政府
に権力を集中させるのだ」と宣言してそれを進めようとするほど、米欧諸国では
国権剥奪に猛反対する右派ポピュリズムなナショナリズムの政治運動が強まり、
国権の放棄を了承していた中道エリートが選挙などで権力を喪失し、国権剥奪を
拒否する右派政府に替わっていく(米欧の左派は間抜けにも世界政府に反対しな
い)。中国BRICSなど非米諸国は独裁や権威主義政府だから、世界政府良いです
ねと表向き賛成しつつ国権は放棄しない。世界政府は作られても名ばかりで失敗
する。失敗するが、その過程で米欧のエリート支配が崩壊して米国覇権も低下し、
その一方で非米諸国は何も変わらないので米欧を押しのけて台頭し、結果的に
多極化が進む。

https://tanakanews.com/211210corona.htm
世界の国権を剥奪するコロナ新条約

大リセットは、次々と新たなテーマを追加・包含していく。WEFが新テーマ包含
を宣言しなくても、話の流れを見ていると大リセット的だと思われる「大リセッ
ト系」の話が次々と出てくる。たとえば最近アイルランド政府は、ウクライナ戦
争による対露経済制裁でロシアからの石油ガス輸入が減り、温暖化対策として石
油ガス利用を減らす必要も込めて、エネルギー消費を減らす目的で、人々に在宅
勤務を強要するなど、コロナのときのような都市閉鎖(ロックダウン)を行うか
もしれないと表明した。何でも良いから理由をつけてコロナ時のような都市閉鎖
を再開して米欧経済を自滅させるのが大リセット的だ。ウクライナ戦争自体は大
リセットに含まれていないが、ウクライナ戦争を理由とした対露制裁は、石油ガ
スや穀物など資源類の高騰と不足を引き起こし、その対策が大リセット的である。

http://www.breitbart.com/europe/2022/06/07/great-reset-state-planning-harsh-covid-style-lockdown-in-event-of-fuel-shortage-leak/
Great Reset: State Planning Harsh COVID-Style Lockdown in Event of Fuel Shortage - Leak

ビル・ゲイツは「次のパンデミックは地球温暖化によって引き起こされる。もし
くはテロリストがパンデミックを発生させる」と言っている。温暖化問題や、一
つ前の諜報界の謀略だった「テロ戦争」と、パンデミックを都合よくつなげてし
まうこういう言い方も大リセット的だ。ゲイツは最近「サル痘」の発生時期を
「当てた」ことでも知られている。ゲイツをめぐるこれらの事象を見た人(軽信
者以外の人)は「ゲイツこそパンデミックを起こしてるテロリストじゃないか」
と思ってしまう。ゲイツはパンデミック大王のように言われているが、大リセッ
トの一つであるパンデミックを使った支配強化の構図が崩壊していくほど、ゲイ
ツは「パンデミック・ピエロ」にされる。私から見ると、彼はピエロにされるシ
ナリオに前からはめこまれている。

http://expose-news.com/2022/05/25/zero-chance-monkeypox-occurred-naturally/
There is zero chance that this new monkeypox occurred naturally

http://www.zerohedge.com/geopolitical/bill-gates-next-pandemic-likely-be-caused-climate-change
Bill Gates: Next Pandemic Likely To Be Caused By Climate Change

国家より上位だった「大王」が、いつの間にかピエロにされていく大リセット系
の配役としては、温暖化問題のグレタ・トゥーンベリや、ウクライナのゼレンス
キー大統領もいる。トゥーンベリは米欧諸国に、経済自滅や国民生活破綻の過激
な温暖化対策をやれと高圧的に「命じる」役回りで、マスコミ(や左翼)がトゥ
ーンベリをもてはやして権威を大膨張させた。彼女の背後には入れ知恵役の大人
たちがいて、それらは英国などの諜報筋だ。トゥーンベリは諜報界の傀儡だ。彼
女は米欧だけを激しく攻撃する半面、中国の批判は全くしなかった。米欧を経済
的に自滅させて米国覇権体制を崩壊させ、中国など非米側を相対的に台頭させる
多極主義の手口が見えている。

https://michaelshellenberger.substack.com/p/why-gretas-climate-panic-failed
Why Greta's Climate Panic Failed

その後ウクライナが開戦し、欧米が対露制裁で石油ガス石炭をあきらめねばなら
なくなると、自然エネルギーだけでは経済破綻することが確実になり、トゥーン
ベリの主張は無視されるようになった。替わって、米国の傀儡として欧州に「ロ
シアからの石油ガス石炭の輸入を止めろ。欧州が経済的に自滅しても構わないか
らロシアを潰せ」と虎の威を借る狐的に圧力をかけているのがゼレンスキーだ。
だが、ロシアがウクライナ東部を着々と支配していき、ウクライナ軍はもう勝て
ないと米元高官も認める最近は、独仏がゼレンスキーに対してロシアに譲歩して
和解しろと逆に加圧する状態になっている。

https://www.americanthinker.com/blog/2022/03/heres_the_truth_on_ukraine_as_far_as_i_can_tell.html
Here's the truth on Ukraine, as far as I can tell

http://www.zerohedge.com/geopolitical/zelensky-vows-full-de-occupation-entire-territory-after-macrons-dont-humiliate-russia
Zelensky Vows "Full De-Occupation Of Entire Territory" After Macron's 'Don't Humiliate Russia' Remarks

大リセット系の動きは、米欧の覇権を自滅させる隠れ多極主義的な動きだ。米欧
の人々にとっては、人権や生活を侵害され、暮らしを悪化させられる嫌がらせの
策である。米欧の国民経済を悪化・破綻させることで、米欧の経済力を自滅させ、
覇権転換・多極化を引き起こすのが大リセットの役割だ。地球温暖化やパンデミ
ックによる死者急増、ロシアを野放しにすることなどを容認するよりは、人権侵
害になっても化石燃料の使用減や都市閉鎖や肉を食べることの禁止などをやった
方がましだという歪曲的な理屈で、人権侵害が許容されている。

https://summit.news/2022/05/30/world-economic-forum-urges-people-to-eat-seaweed-algae-and-cacti-to-save-the-planet/
World Economic Forum Urges People To Eat Seaweed, Algae, & Cacti To Save The Planet

米国ではバイデン政権の米政府が大リセット的な色彩を強めている。米国では物
価高騰や物不足がひどくなっているが、それらは「地球温暖化対策として炭素の
排出を減らすために必要な過渡期の『良いこと』である」という言い方をバイデ
ン政権や民主党議員たちが発している。ガソリンの値上がりは、人々が自動車に
乗らなくなって温暖化対策として化石燃料の消費を減らすから良いことなんだと
か、電力不足で停電になるのも発電量が減って温暖化対策になるので好ましいと
か、米民主党は大リセット的な言説を流布している。対照的に共和党の人々(ロ
ン・ポールなど)は「温暖化防止とかコロナ対策とか、インチキな安全と引き換
えに権利を放棄すべきでない」ときっちり言っており、共和党の右派ポピュリス
トの方が状況をきちんと把握している。

https://bit.ly/3xA25dd
Biden's "Incredible Transition": High Gas Prices, Supply Shortages Part Of Plan To Unleash Green Economy

http://ronpaulinstitute.org/archives/featured-articles/2022/may/30/don-t-trade-real-liberty-for-phony-security/
Ron Paul: Don't Trade Real Liberty For Phony Security

大リセットの被害にあわないようにすることの第一歩は、大リセットのインチキ
に気づくことだ。その点でいうと、日本は例外的な道をたどっている。日本人の
ほとんどは大リセットのインチキに気づいていない軽信者だが、同時に現実主義
でもあるので、自滅になるガチな都市閉鎖や化石燃料の徹底不使用はやっていな
い。日本はそこが良い(ワクチンは義務でないが、大半の人が連打しており、自
業自得の自然免疫破壊をやっている)。日本はやはり、欧米や中国と別の孤立文
明だ。早くG7を脱退して孤立して楽になった方が良い。

https://tanakanews.com/220530german.php
ドイツの失敗

大リセット系の嫌がらせは、米国側の先進諸国の人々が受け入れている限りずっ
と続く。下手をすると、あと25年ぐらい続きかねない。人々が温暖化やパンデミ
ックなど大リセットのインチキを見破って政治的に拒否するようになると、大リ
セットは「失敗」という完成段階に近づいていく。米国は、共和党が大リセット
を拒否しているので半分完成している。この状態は、2大政党が前代未聞に本格
敵対して米国を分裂させて覇権運営どころでなくなるという、覇権崩壊・多極化
につながる。非米側では、中国で都市閉鎖が習近平の権力を維持強化するために
使われているなど、米国側と違って大リセットが国力の自滅になっていない。対
露制裁はロシアを強化している。

https://www.politico.com/news/2022/06/05/biden-wants-to-get-out-more-seething-that-his-standing-is-now-worse-than-trumps-00037278
Biden wants to get out more, seething that his standing is now worse than Trump's

http://original.antiwar.com/doug-bandow/2022/06/05/the-presidents-policy-is-dangerous-what-does-joe-biden-believe-he-is-doing-in-ukraine/
The President's Policy is Dangerous: What Does Joe Biden Believe He is Doing in Ukraine?

米国は、これまで傀儡化してきたゼレンスキーのウクライナ政府を見捨てる覇権
放棄をやりつつある。すでに、ウクライナ軍と米軍の齟齬が拡大している。米世
論調査によると、米国民の半分がバイデン政権の対ウクライナ政策を失敗と考え
て支持していない。今後ますます不支持が増える。米国民にとっては、ウクライ
ナよりも、インフレなどの生活苦や、犯罪増加や逆差別(大リセットの一部であ
る米民主党のインチキな覚醒運動)など社会不安の方がずっと深刻だ。今秋の中
間選挙で共和党が議会多数派になると、米国はますますウクライナ戦争支援やロ
シア敵視に消極的になる。ウクライナは米国から見放されていく。対米従属して
いたドイツなど欧州ははしごを外されていく。自業自得だ。

http://www.express.co.uk/news/politics/1619260/Joe-Biden-US-Ukraine-Zelensky-trust-poll-crisis-news
`Failure of leadership' American public ready to abandon Ukraine as trust in Biden plunges

http://www.rt.com/news/556815-us-intelligence-ukraine-lacking/
Ukraine keeps US in the dark on military operations

ゼレンスキーのウクライナは今後、米国から見放されるだけでなく、国際的にし
だいに「悪者」にされていく。ロシアとトルコは、世界的な穀倉地帯であるウク
ライナから、小麦など穀物を黒海経由で船舶で中東アフリカなど食料難の地域に
輸出する計画を、国連とともに開始している。ロシアはすでにマリウポリの港を
ウクライナから奪い、ウクライナ軍が米国の指示でマリウポリ港に設置した12000
個の機雷を露軍が除去して港湾を再開し、ウクライナ東部の春小麦などの穀物を
黒海経由で中東アフリカなどに輸出し始めている。ロシアは穀物を奪っているの
でなく、ウクライナの農民や穀物会社による輸出を助けている。

http://www.zerohedge.com/geopolitical/turkey-russia-agree-de-mining-operation-ukrainian-ports-erect-grain-corridor
Turkey, Russia Agree To De-Mining Operation In Ukrainian Ports To Erect 'Grain Corridor'

http://tass.com/defense/1455595
Russian top brass confirms Mariupol seaport cleared of mines and back in business

露トルコはウクライナ側に働きかけ、もう一つのウクライナ黒海岸の港であるオ
デッサ港も機雷除去して穀物の輸出を始めようしている。だがゼレンスキーのウ
クライナ政府は、オデッサ港の機雷を除去すると露軍が海から侵攻してきかねな
いと言って港湾再開を拒否している。ゼレンスキーは、世界的な食糧難を緩和す
るのを妨害している「悪い奴」だという話になり始めている。こうした善悪転換
の動きも「大リセットの結末」系の話だ。

http://www.zerohedge.com/geopolitical/turkey-calls-ukraine-cooperate-russian-grain-corridor-plan-unblock-ports
Turkey Calls On Ukraine To Cooperate With Russian 'Grain Corridor' Plan To Unblock Ports


この記事はウェブサイトにも載せました。
https://tanakanews.com/220509iyagar.htm  


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非婚時代の日本と犯罪率

日本は世界的に見て犯罪率が非常に低い国だろう。その原因は、昔は社会道徳や宗教が人々を戒めていたからだと思うが、宗教が無力化してもまだ犯罪率は低い。その原因を単純に言えば、庶民にとって「犯罪は割に合わない」からである。だから、犯罪が「割に合う」経済犯罪や権力者の犯罪は非常に多い。経済犯罪や権力犯罪の多さが、犯罪率の低さを日本人の道徳性によるものだとする国粋主義的主張を否定するわけである。
で、その損得勘定の「思考計算」の中で、日本の場合はこれまでは家族という存在が非常に大きかっただろう、というのがここで私が主張することである。「命も要らぬ、名も要らぬ」という人でも、「家族の命、家族の名誉(「名」に当たる)」があるから悪事や冒険(革命的行動)に手を出さないのである。
とすれば、家族から切り離された(家族を捨てた)人間は、犯罪への自己規制が非常に弱いと考えるのが理の当然なのではないか。
最近の犯罪の多くは、というか、ほとんどは独身者によるものではないだろうか。ただし、家族や家庭というのは密閉空間、密閉社会だから、お互いへの憎悪もエスカレートしやすく、殺人などはむしろ近親者によるものが多いだろう。だが、この前の国税庁役人ほかによる2億円搾取事件は独身の若者たちだけだったはずである。家族との関係は分からないが、非常に薄いものだったと私は想像している。つまり家族の存在が犯罪の抑止力として機能していなかったわけだ。
で、結論だが、非婚時代というのは、この種の「家庭という存在による犯罪抑制機能」が失われるわけだから、これから日本の犯罪率は非常に高くなっていくだろうと予言しておく。

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「教える+聞く」≠「理解する」

「学校の授業は無駄。教科書さえあればいい」というスレッドのコメントのひとつだが、こういう「対面授業・集団授業」の根本的問題を真面目に考えている教育者はほとんどいない気がする。単に教師の学力や熱心さの問題だけが論議されていないか。
そもそも「教える」という行為が絶対善とされているから、「授業を聞く」ことも当然視され、「自分で考える」という部分が疎かになる、という気もする。だが、「授業を聞く」ということは、聞いている間は「自分で考える」ことが不可能なのである。
教師は「教えたつもり」になり、生徒は「教わったつもり」になるだけで実は何も理解していない、という授業が膨大にあるような気がする。
もちろん、最初から聞く気もなく理解する気もない、と言うか理解できる気にならないという生徒も膨大にいるわけである。

(以下引用)赤字は夢人による強調。まさに学生のころ授業中に私が無数に経験したことである。当時は気づかなかったが、軽い難聴で「聴覚の解像度」が低かった気もする。思考スピードが遅かったというのもある。

  • 8. 自他とも認めるパーティマン
  • 2022年06月05日 15:58
  • 学校の授業って、一瞬聞き逃したり、「あれ?今の説明よくわからなかったな」って立ち止まった瞬間、置いていかれるのが苦手。
    ノートも取るのに手間とられるし、後で読み直すほど、時間も無いし。
    結局、最終的に偏差値が大きく上がったのは、参考書を自分のペースで読んで、自分で理解しながら進める方法だった。俺にはこれが合ってた。

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山下清による「日本が大東亜戦争に至った道」の説明

知人から貰った本の中に徳川夢声の対談集「問答有用」があって少し前から読みかけているが、その中に山下清との対談があって、大東亜戦争(太平洋戦争)に関する部分が面白かった。
言うまでもないが、「裸の大将」山下清は知能指数が低く(IQ80くらいか)、周囲の人間からは白痴扱いされていたが、ここでの発言は実に鋭いもので、日本を再び戦争に陥れようとしている安倍一派などよりはるかに高い知能と歴史認識、政治認識、優れた人格を示している。
日本の一般国民の中で(いや、教師連中の中でも)、日本の近代史をこれほど簡潔に、しかも本質を押さえて説明できる人がどれだけいるだろうか。
岸田総理、あなたは日本の軍備増強や米国追従について「分かっていて指揮している」のか、それとも「分からないで指揮している」のか。

(以下引用)

山下「どうして戦争がはじまったかというと、日本はシナと戦争して、アメリカがシナをたすけた。いろんな武器をはこんだ。なかなか勝負がつかないから、アメリカをやっつけてしまえば、シナもやっつけられると思って、大東亜戦争をやった。どうして、シナの戦争がはじまったかというと、日本が満州と戦争して満州をとったんだな。シナが「満州をかえせ」っていったけど、日本はかえさなかった。満州をかえすと日本は弱くなっちゃう。
日本はもともと北海道と本州と四国と九州だけだった。北海道と本州と四国と九州だけじゃ、いくら東条さんでも、アメリカとは戦争しようと思わなかっただろうな。明治になってから、日本はよその国と戦争するようになった。明治になってから、台湾をとったり、朝鮮をとったり、カラフトをとったり、満州をとって、日本はうんと強くなった。シナもすこしとったかな」
夢声「はじめ、占領してたね」
山下「日本の国がうんとひろくなったから、アメリカと戦争しても大丈夫だろうと思ったんだね」
夢声「勝てるかもしれないと思った」
山下「勝つか負けるか、よくわかんなかったんだな、東条さんもやっぱり(笑)」
夢声「戦争はきらいですか」
山下「うん、おっかないから」
(中略)
山下「いくら大将でも失敗する。東条さんでも、とうとう失敗しちゃった。いくら東条さんでもわかんないこともあるだな」
夢声「わからないところだらけだった
山下「それで、指揮する(笑)
夢声「わからないで指揮するから、いけなかった(笑)」





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「少子高齢化」が問題視される本当の心理

前に、いずれ考察したいと書いてほったらかしにしていた「少子高齢化問題」だが、同問題に関する某記事コメントが示唆的なので載せておく。

(以下引用)赤字部分が夢人による強調。

Nash Bridges

 | 6時間前非表示・報告

江戸末期までなだらかに3000万人になったのが明治以降急激に増えた。2005年ごろをピークに今度はジェットコースターのように急降下。
反動で3000万人くらいまで減るかもしれない。イーロンマスクが日本人は滅びる、とツイートとして物議を醸し出したが、団塊ジュニアが退場したあとは国家予算の医療費を子育てに回せるだろうからゼロにはならないだろう。ただ崩れたタワマンや空き家、廃線の線路、など暗い荒涼とした風景が広がっているであろう。



(以上引用)ここから考察。

赤字部分を強調したのは、日本の適正人口は、小泉進次郎ではないが、3000万人くらいではないか、と考えたからだ。
つまり、「少子高齢化は大変な問題だ」という命題自体が誤解ではないか、という考えである。
江戸時代と違う点は、高齢者扶助が個々の家庭だけの問題ではなく税金(年金)でかなり補助されていることだろう。そうすると、少子高齢化で若者(生産年齢層)の負担が激増するから大変だ大変だと騒ぐことになる。だが、老齢年金は受給者当人が若いころから納めてきたカネを受け取るという部分が土台で、後は受け取る前に死んだ連中の分が上積みされるわけだ。だから、生産年齢層の負担が大きくなるという見方は偏りがあると言えるだろう。
そのように考えれば、「少子高齢化問題は何も問題はない」と結論してもいいことになるのではないか。
要するに「働かない(働けない)人口」が増大することに多くの人が怯えているというのが「少子高齢化問題」が問題視される本当の理由だと思う。その底には「働かざる者食うべからず」という昔からの心的機制があるわけだ。これは生活保護受給者攻撃の根底にもある心理だろう。子供は「将来は働くだろうからお目こぼしする」し、病人は「病気が治れば働くだろうからお目こぼしする」が、老人はこの先、死ぬまで無駄飯食らいだろうから、「死んだ方がいい」と偉い人たちや若者の多くは考えているのではないか。それが「老害」という罵言の根底にありそうだ。
なお、女性が「子育ては大変だ大変だ」と騒ぐだけで、「子供を持つ楽しさ」「子供の可愛さ」を語らなくなったのも、若者の結婚離れの一因かと思う。
まあ、「スパイ×ファミリー」の大ヒットは、そういう「愛する人や小さな子供のいる家庭の幸福」という視点が多くの人の共感を呼んだのだと思う。(ちなみに「スパイファミリー」ではなく、「スパイ×ファミリー」であり、掛け算である。)


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